約 3,828,387 件
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/8512.html
100万$キッド 幻の帝王編 【ひゃくまんどるきっど まぼろしのていおうへん】 ジャンル ギャンブル 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売・開発元 ソフエル 発売日 1989年1月6日 プレイ人数 1人 定価 5,900円 判定 クソゲー ポイント 昭和史最後に発売された歴史的ゲームソフト突然始まるキャラ崩壊ポーカーのベットはかなり面倒くさいノイズエフェクト使いまくりで目に悪いカジノ系ギャンブルゲームとしての出来は悪くない 少年マガジンシリーズ 概要 内容 問題点 評価点 総評 余談 概要 『MMR』などで知られる石垣ゆうき氏による少年ギャンブル漫画作品『100万$キッド』のゲーム化作品。 原作は少年マガジンで1986年41号から1988年19号に連載された、少年誌におけるギャンブル漫画の草分け的存在(*1)。 本作は原作に倣い、ポーカーやルーレット等といったカジノ系ギャンブルを扱ったゲームとなっている。 昭和64年にソフエルから発売されたのだが、発売時期についてはゲーム史的に大きな意味を持つ(詳細は余談を参照)。 原作の主人公「二階堂ひろし」は、本作でもパッケージに描かれておりタイトル画面にも出ている。 だが、彼がこのゲームのプレイヤーキャラという訳ではない。 内容 「ドローポーカー」「ブラックジャック」「スロットマシン」「ラスベガスルーレット」と、4種類のゲームを収録している。 ゲームのモードは「フリーモード」と「クエストモード」がある。 フリーモード 上記4通りのゲームをその名の通り選んで自由に遊べるモード。 クエストモード このモードでゲームスタートすると、主人公のひろしが「君の目標は世界のギャンブラーたちに神様と呼ばれている『幻の帝王』を倒す事なんだ!」と、ザックリしすぎた目的を告げる。 ラスベガスから始まり、モナコ、ニューヨーク、日本を舞台に、その幻の帝王を探すために各地のディーラーとギャンブルで対決することになる。 スロットを除き相手の所持金を0にすれば勝利となる。ディーラーの中には条件を満たさなければ勝負してくれないのもいる。 このモードはパスワードによるコンティニューを採用している。 問題点 目の疲れるノイズエフェクトのムダな多用。 タイトル画面からいきなりそれで始まり、場所を移動すると、現地のグラフィックが出る前に再びそれが発生する。 更に勝負に入る前にも発生する。 操作にタイムラグがあり、連続入力がスムーズにできない。 特にベットする場合、コインの種類を左右で選び、上下で増減させるという、ちょっとややこしい操作性。これは毎ゲーム必須な操作なので、スイスイできないのがテンポを悪くしている。 特にドローポーカーでは相手の賭け額からスタート(*2)するので、せめてボタン1つで最大額を賭けられるなどの配慮ぐらいあっても良かったのでは? 更にパスワード入力もやりづらい。30字はこの当時を思えば短い方ではあるが、上記の通りカーソルがスムーズに進まないことに加え、文字の並びも五十音を12×6に押し込めているため、直感的でなくわかりにくい。 最初の段が「あ」~「し」で、「あ」の下に「す」が並んでいる状態。 文字がオールひらがな。 キャラの名前どころか、本来カタカナで表記する用語までひらがな表記。読みづらい上に、雰囲気も壊している。 当時は『ドラゴンクエストシリーズ』でさえカタカナは限られたものしか使えない時代だったので、容量的な問題はあるのは仕方がないとしても、名前にせよ用語にせよ使用されているのはカタカナが圧倒的に多いので、容量的な問題ならすべてカタカナにした方がまだ合っていただろう。 主人公は名前を入力する点からしても、クエストモード開始時にひろしが「君は」と言っていることからしてもプレイヤー自身なのだが、誰かと対面した一枚絵にいるのはモロにひろし。 因みに上記の通りクエストモード開始時とラストでひろし本人も現れるのだが、その時はプレイヤーのグラフィックが別人(というより影絵のひろし)になるので紛らわしい。 つまり、グラフィックのひろしは、ゲーム開始時は本物のひろし、ゲーム中は主人公(プレイヤー本人)、ラストはまた本物のひろし(しかも、ついさっきまでひろしのグラだったプレイヤー本人まで一緒にいる)というややこしいことになっている。 おまけに、出会う人物がプレイヤーキャラを「ひろし」と呼んでくる。 これなら名前入力も必要なく、原作の主人公ひろしがそのままプレイヤーキャラで良かったのでは?ついでにフリーモードでもこの意味のない名前入力をさせられる。 クエストモードの人が対戦できるのかただのモブなのかが区別がつきにくい。 一度話してみないとわからない上に、上記の通り操作性の滑らかさがないので、用もなく話すことすら鬱陶しく感じる。 メッセージが固定のためかキャラ崩壊が激しい。 最初「おれを なめるなよ!」と言ったかと思いきや、こちらが掛け金の上限を超えて賭けようとすると「かけきんがおおすぎます」だとか「わたしは ぶらっくじゃっくではありません」だとかキャラが全然定まっていない。賭け額のミスを連発していると果ては「あほかわれ! ええかげんに せいや!」と関西弁まで飛び出すなど、シリアスなのかコミカルなのかよくわからないことになっている。 最初やラストのひろしにしても一人称が「おいら」と「僕」が意味もなく混じっていたりとメチャクチャ。 評価点 ギャンブルゲームとして、システム自体には抜け目がない。 ブラックジャックの「サレンダー(*3)」や「スプリット(*4)」「インシュアランス(*5)」といった細かいシステムなどもちゃんと取り入れられている(*6)。 「ルーレット」に関しても4コマまで賭けられる。 ドローポーカーの相手の立ち回りは単調に見えて時折、ハッタリをかましてきたりとそれなりに思考ロジックが出来ている。 総評 当時、このようなカジノ系ギャンブルのゲームは非常に少なく、一応独自性はある。ポーカーに関しては円滑に進めるための配慮が多少足らないところがあるが、それ以外に関しては入力操作のタイムラグを加味しても無難に楽しめるので、これだけなら名作ではないにせよクソゲーというほどではない。 しかし、カタカナ主体のゲームなのにアルファベットとひらがなの表記だったり、いちいち鬱陶しいノイズエフェクトの頻発など、快適なプレイを阻害する要素が多すぎる。 また、台詞使い回しのためにいきなり起きるキャラの崩壊など、細かい部分の作り込みが足りない部分も目立つ。 ゲームにおける昭和史の大トリとなった歴史的ソフトには違いないが、「それに相応しい名作」とは言えない水準に留まってしまったのは残念なことである。 余談 本作の「ラスベガスルーレット」は、ディーラーのセリフからおおよその数字が特定できるとの研究結果が報告されている。(参考リンク) 本作とFC版『スペースハリアー(タカラ)』は同日発売で「昭和最後のゲームソフト(*7)」である。 しかもスペースハリアーは元々1985年のセガ作品の移植なので、純粋な新作である本作こそ正真正銘昭和史最後のゲームソフトと言っても過言ではないだろう。 1週間しかなかった昭和64年内発売されたソフトは他に2日前の1月4日に発売された『がんばれゴエモン2』がある。これは昭和最後ではないが「昭和64年発売」となると紛れもなく昭和最後の本作を差し置いてこれが最も取り上げられることが多い。 本作もスペースハリアーも昭和63(1988)年内に発売するはずが順延したためかクレジットは「SEGA 1986 TAKARA 1988」「SOFEL 1988」だが、ゴエモン2はハナから昭和64年内発売を意識していたのかクレジットも「KONAMI 1989」になっているせいとも考えられる(*8)。またゴエモンは後に押しも押されもしないコナミの看板キャラとして定着したこともあるだろう。 経緯はどうであれ、本作は名実ともに昭和最後に発売されたソフトには違いないのに中身がイマイチなためか、インターネットが普及した現在でも、あまりそれを取り上げられない傾向にあるという気の毒なゲームソフトである。 因みに平成最初の発売ソフトは1月14日発売のファミコンディスクシステムの『ハレーウォーズ』(タイトー)とPCエンジンの『ビジランテ』(アイレム)だが、ともにアーケードからの移植(*9)。 なので、これを抜きにして全くの新作となると1月20日発売の『里見八犬伝』(SNK)『西村京太郎ミステリー ブルートレイン殺人事件』(アイレム)ということになる。 ただこれらに関しては、「平成」という言葉にまだネームバリューがないせいかまるで注目されていない。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7405.html
ボクらの太陽 【ぼくらのたいよう】 ジャンル 太陽アクションRPG 対応機種 ゲームボーイアドバンス 発売元 コナミ 開発元 コナミコンピュータエンタテインメントジャパン 発売日 2003年7月17日 定価 5,229円(税込) プレイ人数 1~4人 判定 良作 ポイント 唯一無二の太陽アクションRPG意外にもダークファンタジー寄りの作風全体的に非常に丁寧な出来 ボクらの太陽シリーズ ボクらの太陽 / 続・ボクらの太陽 /新・ボクらの太陽 /ボクらの太陽DS 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 「メタルギア」シリーズで有名な小島秀夫監督が世に送り出したアクションRPG。通称「ボクタイ」。 現実の太陽光を利用するという唯一無二のオリジナリティを携えた作品であり、カートリッジからはみ出た部分に取り付けられた太陽センサーで感知した太陽光の強さがそのままゲーム内に反映される。屋外への持ち運びも容易である携帯機の強みを最大限に活かしたシステムと言える。 ストーリー 人々が太陽を忘れた暗黒の時代闇の一族「イモータル」の出現により太陽の街「サン・ミゲル」は死の街と化したすべての生命種を「アンデッド」と化す闇の呪い暗黒物質「ダークマター」による「吸血変異」かつて最強のヴァンパイアハンターと呼ばれた男も倒れ人々の希望は打ち砕かれただがその日アンデッド彷徨うサン・ミゲルを後にする一人の少年がいた。彼こそは太陽銃「ガン・デル・ソル」の継承者にしてヴァンパイアハンターの血を引く最後の希望、太陽少年「ジャンゴ」彼の向うは「イストラカン」イモータルが引き起こした世紀末現象によりさまざまな時代と場所が混線した死の都太陽の光を武器に、ジャンゴは父親の仇を取ることができるのか?すべての生命を脅かす吸血変異を食い止めることができるのか?そして「ボクらの太陽」を取り戻すことができるのであろうか? (公式サイトより引用) 特徴 見下ろし視点のアクションRPGであり、エナジーを消費して攻撃する太陽銃ガン・デル・ソルを武器にアンデッドの蔓延るダンジョンを攻略する。アンデッドはジャンゴを発見すると攻撃を仕掛けてくるため、基本的に真っ向から挑むよりも視界に入らないよう回り込んだり、物音を立てて誘導し、背後から攻撃したりと敵に見つからないことを念頭に置いた立ち回りが求められている。この辺りの要素は「メタルギア」シリーズを彷彿とさせるものがある。 ゲームの流れとしては、アンデッドや各種ギミックが待ち受けるイモータルダンジョン(いわゆるボスダンジョン)を攻略し、最奥にて待ち構えるイモータル(ボス)と対決。→勝利後、イモータルを封印した棺桶を引きずってダンジョンを脱出。→現実の太陽光を使ってダンジョン入口に設置したパイルドライバーを起動、バトルドライブ戦を行ってイモータルを浄化する…という工程の繰り返しで進んでいく。 太陽センサー シリーズ最大の特徴であり、太陽センサーでキャッチした太陽光の強さに応じてゲーム内の太陽ゲージが0~8まで変化する。太陽センサーが太陽光をキャッチしている間、ゲーム内でも太陽光が差し込むこととなり、様々な要素に影響する。特にMPに該当する太陽エナジーはこの太陽光の元でチャージを行うことが基本的な回復手段であり、またイモータルを倒した後のパイルドライバーの起動には太陽光が必須である。ただし、ゲーム内の屋内に該当する場所には、天窓の光が届く部分を除いて太陽光が届かず、太陽チャージ等を行えない。基本的には太陽ゲージは大きい方が有利に働くが、太陽光が強すぎると逆に作動しない、あるいは不利に働くようなギミックも存在するため、太陽センサーを手で隠すなどしてうまく光量を調節しながらプレイする必要がある。 世界観・ストーリー 舞台は作中で「世紀末世界」と呼ばれる、魔法等のファンタジー要素、アンデッド等のホラー要素、そして西部劇のようなウエスタン要素が絶妙に入り混じった非常に独創的な世界。 ストーリーについては、シリーズを通して基本的に「決して勝ち目のない絶望的な戦いの中でも諦めずに抗い、戦い続ける人々の物語」であり、死に関する描写も多く、シナリオ全体の雰囲気は暗め。しかしそれ故に「懸命に生きることの素晴らしさ」といった前向きなテーマに一層の説得力を持たせている。 パズル要素 本シリーズのもう一つの大きな特徴として、パズル・謎解き要素が非常に多いことが挙げられる。ブロックを動かして足場を作るもの、推理力が求められるものなど種類は様々。特にイモータルダンジョンにおいては全てのダンジョンにおいてブロックパズルや謎解きに挑む必要があり、各ダンジョンの印象を一層強いものとしている。 評価点 全体的な完成度の高さ 完全オリジナルタイトルでありながら、世界観、戦闘・ダンジョン攻略の基本的なシステム、太陽光を用いた要素の自然な落とし込みなどは本作の時点で完成されている。 特に太陽、月光、暗黒といった本作独自の設定が緻密に作りこまれた世界観、重苦しくも前向きな教唆に満ちたストーリーについての評価は高い。 戦闘については様々な個性を持ったアンデッドに対し、こちらも豊富な種類の太陽銃パーツや壁叩き等のギミックを使い分けて挑む楽しさがある。イモータル戦についても一筋縄ではいかず、基本的にどのイモータルも太陽銃での通常の攻撃ではほとんどダメージを与えられないが、部屋のギミックを利用する等の一定の手順を踏めばまとまったダメージを与えられる。イモータルの挙動をよく観察すれば見抜けるものも多い。最終ダンジョンでイモータル達と再戦する際には行動パターンが強化されており、初戦と同じ戦法は通じないことも。 各ダンジョンのギミックも凝ったものが多いうえ、棺桶を引きずった状態の復路では往路と同じルートが使えない場合も多く、総じてかなりの頭脳プレーが要求される。 パズルについてはかなり難易度が高いものも散見されるが、ゲーム開始時にパズルの難易度を選べるうえ、特に難しいものについては救済措置が用意されているものも多い。最たる例として、最終ダンジョンの一角を構成する「水の塔」内に本作最難関クラスの氷ブロックのパズルが存在するが、ご丁寧にヒントとして完成形のブロックの形がパネルに表示されているうえ、その横にある「敗者のスイッチ」を押せばリザルト時の評価が大きく下がる代わりに自動的にパズルを解いてくれる。 攻略の自由度の高さ 本作には20以上のアンデッドダンジョン(いわゆる寄り道ダンジョン)が存在するが、そのほとんどが攻略必須ではない。それらのダンジョンは無視してどんどんシナリオを進めるのもよいし、アンデッドダンジョンを積極的に攻略し、太陽銃パーツや最大ライフを増やす命の果実、その他のアイテムを集めるのも自由。攻略必須のイモータルダンジョンも「火吹山」「永久凍土」の2つはどちらから攻略してもよいうえ、一方のクリア時に他方の攻略に役立つ属性のレンズが手に入るため、後回しにした方のダンジョンの攻略が楽になるなど配慮がなされている。 本作は周回制が導入されているうえ、スタート時にアクション・パズルそれぞれの難易度を選択できるため、難易度を変えつつ様々な遊び方で挑戦できる。各ダンジョン及びゲームクリア時にはクリア時間や被発見回数に応じたリザルトが表示されるため、全てのパーツを集めた後はタイムアタックに挑戦するのも一興。 遊び心に満ちた要素 ストーリーに直接関係ない部分でも妙に細かい遊び要素が充実しているのも特徴。特に現実でいうところの闇金そのものである「暗黒ローン」は強烈なインパクトをプレイヤーに与え、その後もシリーズの定番となった。 とりわけ曜日・時間帯に関する要素は多く、日曜日にゲームを起動すると特別なメッセージが見られたり、扉の向こうの話し声が聞こえてくるイベントにて通常では途切れ途切れにしか表示されないメッセージが、満月の日では全て聞こえたりする。 賛否両論点 太陽センサー 本シリーズにおける最大の特徴であると同時に、最も賛否が分かれる要素と言っても過言ではない。 太陽センサーに関するシステムは、パイルドライバーのような攻略に必須となる非常に重要な要素から、「太陽光がないとエンディングのスタッフロールの表示が不完全になる」などの遊び心に満ちたものまで幅広い場面に深く関連している。 現実世界の時間帯・天候の状況がそのままゲーム内に反映されるという要素は斬新で、プレイヤーがジャンゴと共に戦っているという実感を持つことが出来るため、面倒な点もあれど愛着を持っていたプレイヤーは多く、実際「ボクタイDS」にて太陽センサーが廃止された際には惜しむ声も多く見られた。 一方でこの一点のためにどうしてもプレイヤー層を選んでしまったのも事実。特に日中プレイすることが難しい学生や社会人にとっては深刻な問題で、せっかくダンジョンをクリアしたのにバトルドライブが行えずにストーリー進行が止まってしまうなどの弊害も発生した。 本作は基本的にエナジーを消費する太陽銃しか攻撃手段がなく、特に初心者のうちはすぐにエナジーが枯渇してしまう上に、第一作故か太陽ゲージに依存する仕掛けがやや多く、後発の作品と比べても太陽光の必要性はとりわけ高い。一応、ゲーム内で強制的に太陽ゲージを作り出す方法もいくつか存在するのだが、いずれも入手手段の限られる消耗品であるため、おいそれとは頼れない。 ちなみに太陽センサーの実体は「紫外線センサー」なので、ブラックライトやUVライトを用意すれば日中でなくとも差し障りなくプレイできる。今はそういったライトが100円ショップ等でも購入できる時代なので、これから遊ぼうと言う人には併せて用意することをお勧めしたい。 ストーリーについて 世界観やストーリーについての評価は高いのだが、少々複雑な設定が多いうえに何気ない会話の中で語られたり、積極的に他のキャラクターに話しかけないとわからない情報も多く(*1)、ストーリーの細部は漫然とプレイしているとわかりにくい。ジャンゴが全く喋らないタイプの主人公であることや、味方側の登場人物が少なく、そもそもこうした背景が語られる機会が少ないことも原因か。特に本編以前の時系列についてはゲーム内で触れられることが少なく、プレイヤーの想像に任せられている部分も多い。 + 分かりづらい点の一例。ネタバレ注意。 ゲーム終盤にてジャンゴ達が救出しようとしていた月下美人の正体がジャンゴの母親マーニであることが判明するのだが、「サン・ミゲルの吸血変異以前、ジャンゴは父と母と平穏に暮らしていた」という情報は直前に戦ったサバタのセリフ程度からしか読み取れず、それを見逃したプレイヤーにとってはジャンゴが母親と会ったことがあるのかどうかすら分からないため、どうにも感情移入しづらい。 問題点 第一作故か以下の通りインターフェースがこなれていない部分が散見され、不便に感じる場面が多い。 太陽銃のカスタマイズが面倒 相手の弱点属性を突けばダメージが増大する上に雑魚敵であれば気絶させられるため、敵の種類に合わせて頻繁に太陽銃のレンズやフレームを付け替える必要があるのだが、そのためにいちいちメニュー画面を開かなければならない。メニュー画面展開中、フィールド画面は一時停止されているため戦闘に直接の影響はないのだが、戦闘のテンポが削がれてしまうのは褒められたものではない。 広大なマップ 本作はフィールドマップの各所にダンジョンが設置されており、広大な「イストラカン」を駆け回ることになるのだが、目的地に行くために用のないダンジョンを素通りしなければならないことも多い。 ほぼ全てのダンジョンの入り口に出口までのワープ魔法陣が設置されているため、実際に移動に掛かる時間はわずかなのだが、ダンジョン突入時の演出を毎回見せられるなど、やはりテンポは悪い。 フィールドマップ各地に存在するワープ魔法陣を使えばかなり行き来が楽になるのだが、この魔法陣は(ゲーム内で説明はないが)「太陽ゲージの強さによって行先が変わる」というシロモノであり、上手く活用するにはやはり現実の太陽光が必要となるうえに、行先に応じて光量を調整しなければならない。幸いにも、最も通うことになるであろう太陽樹のすぐ近くのポイントには太陽ゲージ0で転移できる。 太陽ダケ いわゆる回復スポットとして、ライフを回復する月光虫を生み出す「太陽ダケ」という物体が各地に置かれているが、そのためには太陽ダケを太陽銃で攻撃しなければならないため、わざわざエナジー消費のない「ルナ」のレンズを装着しない限りエナジーを消耗してしまううえ、一度の攻撃で生み出す月光虫の量が少なく、かなり効率が悪い。さらに言えば本作唯一の安らぎの場所と言える太陽樹のもとには設置されていないため、ダンジョンクリア後の回復手段としても使いづらい。本作は消費式回復アイテムがとても手に入りやすいうえに99個まで所持できるので、ライフはこちらで回復する方が手っ取り早い。 蒼空の塔について 本作最大のやりこみ要素として存在するダンジョンであり、初回は低階層がゴールとなるが、クリアする度にゴール階層が上がっていき、最終的に99Fまで上り詰めると裏ボスと戦えるというダンジョンなのだが、とにかく不便な要素が多い。 フロア毎に階段の位置が変わるため登るのに時間がかかるうえ、99Fまで塔を育てるには29回も塔を制覇しなければならず、膨大なプレイ時間を要してしまい、とにかく飽きやすい。 最大の難点が塔内部ではセーブが出来ないため、一度挑むとクリアまで一切の中断が不可能である点。最上階が高くなってくると一度登るのに最短でも数時間は必要であり、非常に辛い。一応本作にはスリープモードが存在するが、どのみち本体の電源を落とせないためあまり気休めにはならない。 そして極めつけは裏ボスと戦うには他のカートリッジとの通信、それも最低でも3つのセーブデータとの通信が必須という点である。果たしてこの塔の完全制覇に成功したプレイヤーが何人存在するのであろうか。 総評 現実の太陽光を利用するという奇抜なシステムや、当時コロコロコミックでメディア展開されていたことから一見イロモノや子供向けゲームと見なされがちな作品であるが、その実シナリオ、システムの両面において非常に丁寧に作られた土台を基に、太陽センサーという独自の要素を上手く落とし込んだ良作。 第一作ゆえにゲームテンポを損ねる粗削りな点も散見されるが、多くは不便さを緩和しようと苦心した跡も見られ、致命的なものでない。 その独創的な世界観を今なお愛する根強いファンも少なくない。 攻略に太陽光が必要であることが気にならないならば是非手に取ってもらいたい一作である。 その後の展開 GBAで2本、DSで1本、年に一作のペースで制作された。 GBA2作についてはいずれも本作と同じく太陽センサーが採用されているが、DS作品についてはやはりカートリッジの形状の問題か、太陽センサーが廃止されている。(*2) これ以降シリーズについての音沙汰はないが、こうしたハード面の影響も少なからずあるのだろう。 余談 カートリッジそのものに太陽センサーが埋め込まれている以上、バーチャルコンソール等での配信が難しいとされるシリーズの一つである。 一部のTVCMがとってもシュール。いずれも、太陽光センサーをアピールした内容なのだが…… あるCMは、二人の男がとっ散らかった部屋でテニスを行うというもの。ラリーを続ける内に更に部屋が散らかり、最後に大きなテロップが表示される。「外でやれ。」 また別のCMでは、子供がおじいちゃんのハゲ頭を利用して太陽光を集める。 前述のとおり当時はコロコロコミックとタイアップして特集を組まれており、「太陽少年ジャンゴ」の名前で漫画版の連載も行われた。同誌によるゲームのコミカライズはゲーム内容からかけ離れたオリジナル展開に走ることが多いが、本作はとりわけその傾向が強く、一部のキャラクターがモチーフとされているものの設定やストーリーは全く異なるものとなった。(*3)しかしプレイヤーから黒歴史扱いされている訳ではなく、原作のダークな部分はしっかり押さえており、人気の高いオリジナルキャラクターの存在など評価点も多く、作品としての出来は決して悪いものではないため、これはこれとして好意的に受け入れていたファンも多い。 本作から約半年後にカプコンから発売されたGBA『ロックマン エグゼ4』では本作とのコラボが行われ、ジャンゴやおてんこさまが友情出演しており、以降も両シリーズにおいてコラボが通例となった。発売元が異なるゲーム同士がコラボするのは当時としては異例の出来事であった。 なお、本作ではボイス部分を除いて全く喋らなかったジャンゴだが、「エグゼ4」出演時には普通に喋っており、本編でも次回作以降では時折喋るようになった。 本作のエンディングの一つに、サバタがサン・ミゲルに新たなるイモータルの動きを予見し、旅立つものがあり、そのまま次回作続・ボクらの太陽のストーリーに直結している。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/139.html
ダライアス 【だらいあす】 ジャンル シューティング 対応機種 アーケード 発売・開発元 タイトー 稼動開始日 1987年2月19日(著作権表示上は1986年) プレイ料金 200円(デフォルト) 判定 なし ポイント 専用3画面筐体の迫力ある画面と重低音ボディソニックサウンド水棲生物モチーフのボスデザイン多くの支持を得た高品質なBGM演出系STGの先駆けSTGとしては少々単調 ダライアスシリーズ 概要 筐体の特徴 システム 評価点 賛否両論点 問題点 バージョンについて 総評 現在のAC版を取り巻く環境について 家庭用移植 余談 WARNING!! A HUGE CABINETS SHOOTING GAME DARIUS IS APPROACHING FAST 概要 戦闘機「シルバーホーク」を操り、異星人ベルサーに侵略された惑星ダライアスからの脱出を目的とするSTG。 タイトーの看板作品のひとつである、横STGシリーズの第一作である。 本作最大の特徴として、ハーフミラーによる繋ぎ目のない3画面の特殊大型筐体を使用している(*1)。 1987年2月頃より、全国のゲームセンターに順次入荷した(*2)。 ゲーム内のクレジット表記は1986年となっているが、これはショーに出展した際の年である。 1986年10月7日の平和島のアミューズメントショーで初公開され、現在は公式に「ダライアスお披露目の日」とされている。 (この当時のタイトーは、発売日ではなくショーなどへ出展した日付をクレジット表記していた) デフォルト設定では1クレジット200円。しかし発売から数ヶ月後には、ほとんどの店舗で1クレジット100円に設定されていた。 筐体の特徴 タイトーの多画面筐体ゲームでは、本作より前に上下2画面をハーフミラーで重ねた『ワイバーンF-0』が稼働しており、そのノウハウがダライアスでも活かされている(本ウィキに『ワイバーンF-0』のページは無いので、代わりとして『イグジーザス』のページを参照してほしい)。 ハーフミラーとは、その名の通り半分透けてる鏡(*3)。鏡の前にモニターが二つ、後ろにモニターが1つあり、それぞれの画面をハーフミラーに映すことで継ぎ目の無い3画面をプレイヤーに見せている。なおハーフミラー自体はビデオゲームが登場する前から使われている技術である(*4)。 従来のハーフミラーを活用したアーケード筐体は、『ワイバーンF-0』も含め、ほとんどが「2つの映像を合成して1つに見せる」ためにハーフミラーを使用していた(*5)。しかし本作では、3枚のモニター画面を繋ぎ目なしで横連結するためにハーフミラー技術を応用しており、ここに既存技術利用の独自性がある。 筐体には、19インチモニターを使用した大型の物と、15インチモニターを使用したやや小型の物がある。15インチ版は後期生産型でありソフトウェアもNEWバージョンになっている(後述)。直営店でも、スペースの都合で19インチ版が設置できなかった小型店舗に導入された。 システム 8方向レバー2ボタンの横スクロールシューティング。パワーアップアイテム取得によってメインショット・対地対空ボム・全方位バリア「アーム」が強化されていく。各装備は0~7のレベルがあり、レベル7で更に同色のアイテムを取ると、装備が次の段階に変化してレベル0に戻る。 アイテムは敵編隊にいる色違いを破壊すると出現。赤はショット、緑はボム、青はアームを強化する。またこれらとは別に地形の決まった場所に撃ち込むことで得点アイテムの銀、画面内の敵を全滅させる金、1UPアイテムが出現する。 メインショットは「ミサイル」「レーザー」「ウェーブ」の順で、ボムは「シングル」「ツイン」「マルチ」の順で、アームは「ノーマル(緑)」「スーパー(銀)」「ハイパー(金)」の順でレベルアップする。 ボムは左右へレバーを入力しながら撃つ事で軌道のコントロールが可能。前進しながら撃つと遠くへ、後退しながら撃つと手前へ投下する。マルチにより追加される後方2方向については逆になる。 本作ではひそかにアイテムが敵弾を防ぐようになっているので、意図的に取らずに放置してバリア代わりに使う事もできる。II以降はしばらくこの仕様がないオマケ的な仕様だったが、『Gダライアス』で復活している。 加えて本作のみ、アイテムの挙動が画面上に行くか下に行くかがステージによって異なる。画面上側に地形のないステージでは、アイテムが画面上側に浮き上がって消えてしまうこともある。 ショット・ボムともに基板のディップスイッチに連射の項目があり、店舗側によりソフト連射(秒間15連射)が設定できる。しかし、後述のように弾切れを起こしやすくレーザー・ウェーブで特に明確な欠点となるほか、シンクロ連に比べて連射速度が遅い為、店舗側でオンオフ可能なシンクロ連がつけられることが多かった。 ソフ連オフでも、押しっぱなしだと100発/分程度の連射を自動で行う。 ミスをした場合は全ての装備が現在の段階のレベル0まで戻される。またAC版ダライアスでは唯一戻り復活方式を採用している。ミスペナルティはかなり手痛いので、どこまでアームを維持できるかが重要となる。 敵編隊を全滅させると、その敵の基本点の10倍が編隊全滅ボーナスとして加算される。 エクステンドはスコアと隠しの1UPアイテムによって行われる。スコアエクステンドはシリーズ内ではとても珍しい。(*6) 本シリーズではステージ番号をラウンド、選択するステージを「ゾーン」と呼んでおり、ラウンドクリア後に次のゾーンを上下二種類から選択することで、樹形図のようにゾーン分岐が広がっていく構成を採用している。 全7ラウンド/28ゾーン。例えばAゾーン後に上方向のBゾーンを選び、それをクリアした後に下側のルートで進めるEゾーンは、Aゾーンから下方向のCゾーンクリア後に上側のルートからも同じくEゾーンに進めるといった構造。ゾーンはA~Zの26通り。 最終ゾーンはVとZが2箇所に配置されている(端と反対端から2番目が被っている)。なお後の『II』『外伝』とは異なりダブリのV・Zに違いはなく、最終エリアは5通り(*7)。選択した最終エリアによってエンディングも5通り用意されている。 ゾーン分岐・選択時は本作に限りシームレスで、ボス撃破演出の後に画面中央に仕切り線となる横向きの地形が突き出てくるという仕様となっている。 1~6面はそれぞれ選択ゾーンによらずボスは色違いのみで共通となっているが、最終面の5ゾーンはそれぞれ専属のラスボスが配置され、全11種類のボスが登場する。 本作のBGMは道中についてはステージ背景ごとに、ボス戦は1ステージ毎に設定されている。 ラスボスはゾーン毎に異なるボスが用意されているが、BGMはどのボスも共通で「BOSS SCENE 7」となっている。 二人同時プレイが可能。続編や他作と違い自機同士でも当たり判定があり、重なることが不可能(ダメージを受けることはない)。 二人同時プレイ時は一人プレイ時ではできないコンティニューが可能。ただし、最終面到達後はコンティニュー及び途中参加ができなくなる。 ミスした後の復活はその場復活に変更されるが、二機がほぼ同じタイミングで死んだ場合は一人プレイ時と同じく戻り復活になる。 本作の二人同時プレイ時のルート分岐は状況に関係なく常に1P側の選択が優先される。両者がそれぞれ上下に分かれた場合は、中央の地形に1P側が行った道へ合流するための穴ができる。 評価点 サウンドの質の高さ OGRこと小倉久佳氏によるBGMのクオリティは高く、「Captain Neo」「Cosmic Air Way」「BOSS SCENE 7」に代表される楽曲は未だに高い人気を誇る。 神秘的に歪んだ音色を出す為に、わざわざ音源チップに古いものを採用したと言われている。 高木正彦(Mar.)氏が担当したSEも印象的な物が多く、特にボスを撃墜した時の音に関するエピソードが非常に有名。 続編の『ダライアスバースト』シリーズでは本作準拠の機体「オリジンシルバーホーク」を使うと本作のサウンドが流れるファンサービス要素がある。 個性豊かなボスデザイン。 ボスは全て、水棲生物をモチーフにした巨大戦艦。魚類などの姿をメカに落とし込んだデザインは秀逸の一言。かつ3画面のうち1画面をほぼ占有する巨大さは迫力満点。ダライアスというゲームのウリはこのボスとの戦いと言っても過言ではないほど。 前述の通り本作に登場するボスは11体。1986年当時においてこれは破格の数であり、それぞれが後述のような多彩な特徴を持っていたのだから凄まじい。 1面の「キングフォスル(シーラカンス)」や2面の「エレクトリックファン(イソギンチャク)」からして、どれもこれもが圧倒感溢れる存在。それでいながら有名な水棲生物がモチーフになっており、その形相が一層際立って見える。 この「キングフォスル」や「グレートシング(マッコウクジラ)」、「グリーンコロナタス(タツノオトシゴ)」等はシリーズの顔として、アレンジされながら多くの続編に登場している。 大半のボスには破壊可能パーツも設定されており、特定部位にダメージを蓄積させればそのパーツを破壊する事ができる。当然スコア稼ぎには不可欠だが、攻撃してくるパーツを破壊すればその部位の攻撃を止めることができ、それを優先することで攻略も幾分か楽にできる。 なおボス戦前には本項冒頭のような「WARNING!!」の警告文がボス名入りで表示され、警告音が鳴り響く。あのギネスブックに世界初のボス警告音を出したゲームとして認定されたほど(*8)。 それまでのSTGに類を見なかったこの演出はシリーズのお約束として定着したが、あまりのインパクトの強さゆえに他の同社ゲームでネタにされることもある。 ちなみにボス名は見た目や挙動からつけられているものが多く、設定上は「自軍側がつけたコードネーム」である。 ハーフミラーを使用した専用の3画面筐体で稼働 その筐体の圧倒感は他の追随を許さないほど。筐体のベンチシート(椅子)にはボディソニック(重低音スピーカー)を内蔵しており、ユーザーが音量を調整可能。 ボディソニックによる上記のBGMの重低音はサントラや家庭版とはほぼ別物レベルの違いが出ており、総じてプレイヤーのテンションを上げる印象を与える。サウンド面での人気に寄与したと言えよう。 ゾーンセレクトシステムやマルチエンディングの採用。 多彩なゾーンがあるため、プレイする度にどのゾーンで遊ぶか選ぶ楽しみがある。背景やBGMこそ5パターンしかないものの構成自体は26ステージ全てが独自性に富んでおり、ゾーン選択による道中の多彩さはシリーズでも屈指。難易度やスコアもルートによって大きく変化するため、初心者から上級者まで幅広い楽しみ方が可能。 加えて、最終ステージクリア時のエリアによって異なる結末を迎える、いわゆるマルチエンディングを採用している。エンディングの内容は夢落ちだったりバッドエンドだったりと様々。全ゾーン制覇はプレイヤーの大きな目標のひとつとなった。 本作では二人プレイの場合、特定の最終ゾーンクリア時のエンディングが少し変化する。 オーソドックスで取っつきやすいゲーム内容。 同時期の横STGで高い評価を受けていた『グラディウス』や『R-TYPE』と比べ、STGとして革新的なゲームシステムは後述するアームのみで、それもバランスの中核を担うまでには至っていない。他にはショット弾数の割に非常に横長な画面サイズという特徴的な環境であること以外はごく普通のSTG。それらを上手く生かし、難しすぎず簡単すぎずの絶妙なゲームバランスに仕上げている。 画面内に出せるショット弾数が3~5発(ショットの段階によって最大発射弾数は異なる)、ボムは各方向毎に2発までという制限があるが、横3画面という環境ではこの制限は相当重く、(特にショットが敵を貫通するレーザーに進化してからは)画面左側でショットを撃つほど撃たれたショットが画面外へ消えるまでに時間がかかり、それによる弾切れが起こりやすい。ボムに関しては弾切れで悩まされることはないが、自機の前後の挙動に応じて慣性がつくという独特の仕様があり、対地攻撃においても「狙う」という要素を持たせている。そのため画面右側へ出て弾切れの隙を軽減するだけでなく、敵の動きを読んでショットやボムを一発ずつ丁寧に狙い撃つ、『スペースインベーダー』を彷彿とさせる独特な仕様となっている。 続編ではハードの進歩による自機ショット発射数の制限緩和や装備の強化、更に使用する画面数(画面幅比率)の減少によって弾切れが起こりにくい作りになっていった為、結果的に本作ならではの要素となった(*9)。後の作品ではむしろ連射に強く依存する傾向が強くなったダライアスシリーズだが、今作の独特ながら連射に依存しない操作性を評価する声は少なくない。80年代中期において連射の速さが重要でないSTGというのは比較的希少な存在だったのだ。 下述するアームによるフォロー要素は強めだが、いわゆる「覚えゲー」要素が強いゲームでもあるため、プレイし続ければ確実に上達していく実感を味わえる。 STGでは類を見ない自機の防御力の高さ。 アームとは全周囲の敵からの攻撃を防いでくれるバリア(グラディウスシリーズのAC続編以降でいうフォースフィールド)である。青アイテムを取得すると基本的に3発まで防げるが、アームがある状態でも続けて取ることでさらに防御可能回数が蓄積されていく。 スーパーアームに進化すると敵の体当たりを防ぎ、さらにアーム展開中の青アイテム取得時に、耐久力が2ずつ回復するようになる。 このため、初期アームの時に耐久力が残り1発分になった場合、あえてアームを剥がしてから青アイテムを回収して張り替えた方が剥がさずに青アイテムを回収するよりも耐久力が1発分多くなる。(*10) ハイパーアームに進化すると、更に地形への接触を防げるようになるが、その際にノックバックが発生するようになる。 特筆すべきはこのアームの耐久力が最大25発と非常に高いことである。本作では青アイテムが続編と比べると比較的豊富に出現する(*11)ため、多少被弾してもアームが切れることは少なく、クリアだけであれば綿密なパターンを組まなくてもそれほど問題にはならない。 ハードランク以上ではあらゆる場面において、ゾーン開始時および戻り復活時最初のアイテムが青に差し替わるという救済措置がある。 前述のアームの耐久力の高さは、3画面という特殊なゲーム環境、アームの当たり判定の大きさ(*12)、敵と敵弾が全体的に速いことなどから高くなっている被弾頻度と釣り合うため、過度に簡単にはなっていない。 『II』ではアイテム登場数が激減し、『外伝』『G』ではアームの耐久力に最大5回までと上限が一気に厳しくなったため、本作やバーストシリーズのように蓄積することはできなくなっている。 なお、本作の自機の当たり判定は自機中心の数ドットのみとかなり小さく設定されており、スーパーアーム以下なら自機を地形にある程度めり込ませても死なないほか、ボスからの偶数way撃ち返し弾を自機の近くで発生させても当たらずに生き延びるといった事も起きる。 ただし、本作の仕様ではアームの当たり判定が自機の判定を覆い隠す形になっており、厳密にはハイパーアームでも自機は半無敵状態になっているわけではない。このため自機が被弾しないような掠りでもアームは削れていく他、後述するハイパーアームによる地形激突死の原因ともなっている。 敵の攻撃の中にはアームを貫通する攻撃(*13)があり、当たり方次第ではアームの耐久値が大幅に削れてしまうだけでなく、これらが自機に直撃するとアームを装備していても撃墜されてミスとなる。 ボス本体やパーツ、「グレートシング」が撃つドリルミサイルについては、アームがそれらと接触しても削られる事はないが、自機が接触した場合はやはりそのままミスとなってしまう。 耐久力のある敵の体当たりで敵の耐久力に応じた耐久値が削れるのみならず、削りきれずに本体に接触したり、ゼロ距離射撃の敵弾を本体が被弾したりしてもミスとなる。このような場合、アームが残ったまま自機が爆発する。 また、本作は敵弾を2発以上「同時」にアームへ被弾しても1発分のダメージとして処理される。 賛否両論点 ゾーンごとの難易度配分自体がバラバラ。ボスは6面まで共通なので概ね道中とラスボスで難易度が定まるのだが、後の作品のように上ルートが楽、といった定石がないため、ルートの開拓もプレイヤー自身で行わなければならなかった。現在ではネットの普及で比較的楽なルート構成やゾーンごとのアイテム配分なども容易に調べることが出来るようにはなっているが、当時はゲーム雑誌やプレイヤー間の情報共有に頼らざるを得なかった。 後述のハイパーアームの仕様の問題により、ラスト面ではYゾーンの道中難易度が頭ひとつ抜けている。ボス難易度ではWゾーン・グリーンコロナタスも強敵と名高く、激しい自機狙い攻撃に対して「三日月避け」というパターンが生み出されたことも。道中では狭い地形と激しい敵の攻撃が合わさる都市地帯ゾーンは総じて難関と言われており、上述のYゾーンや5面のLゾーンはその中でも特に名高い。Lゾーンに関してはほぼ全てのゾーンで金アイテムの出現数が削減されたEXバージョンでも唯一ほぼ据え置かれており、開発からも難関として認知されていたようだ。後半面で都市地帯を攻略するルートはウェーブの重要性が高く、必然的にレーザー取得以降のボス難易度の上昇にも悩まされるという二重苦にもなっている。 逆に他作品では難関に位置づけられるグレートシング(クジラ)のZゾーンは、道中のルートで青アイテムを大量に回収できること(*14)や、稼げなくなるものの半安全地帯が存在し、全身弱点なので安地からの攻撃でもヤズカの撃ち返し前に倒せてしまうためクリア目的であれば比較的楽な方とされる(ただしマルチボムは必須。またEXTRAバージョンではイルカからの撃ち返し弾の挙動が変更されたため、安地は使用できない)。特に「下捕鯨ルート」と呼ばれるA-C-F-J-O-T-Zのルートは青アイテム出現数がかなり多く(*15)、上述の都市地帯も全て避けられるためほぼ地形に悩まされずに済み、それに伴いウェーブの重要性が低くミサイル止めプレイがやりやすいなど有利な要素が多いことから、今では信じがたいことに初心者向けルートとしておすすめされることが多い(*16)。しかし稼ぐとなると、危険なクジラ正面でイルカ弾やヤズカの撃ち返しに耐えながらドリルミサイルの30,000点を稼ぐ修羅場と化す。全ラスボスでもぶっちぎりの稼ぎ効率であり、プレイヤー間で「強敵」として強く記憶されるとともに、シリーズを通してのクジラ人気を確固たるものとした。 問題点 全体を通してゲーム展開が単調 これは全ゾーン共通で道中パターンが3周ずつ続く構成になっているうえ、ボス戦前後の長い演出が飛ばせないためである。 ボスも面によって色が違ったりはするが、最終ゾーン(7面)以外はどの面も攻撃パターンは同じ(*17)。 また、アームによる耐久力が高く緻密なパターンを要求されない事、慣れないと癖の強いショットや弾切れで受け身なプレイになりやすい事も単調な印象を与えてしまう要因の一つ。 ミスした場合の戻りも、消化中のループの最初からである。 一応、全7ステージ・1周約30分という通常プレイでの時間自体は当時としても長過ぎるほどではない。ただ本作ではボス戦引き伸ばしによる稼ぎプレイが流行しており、特にクジラルートの残機潰し稼ぎは熟練したプレイヤーならそれだけで20分以上はかかるため、その意味でも「単調なゲーム」という印象を持たれ易いものと思われる。 3画面を採用した弊害として、視界に入る横方向の情報量が非常に多くなっている。状況に応じて頻繁に視線を移動させなければならないため、眼が疲れやすい。 これは、近年のワイドディスプレイと同様の問題である。 デフォルト設定ではゾーン毎のパワーアップアイテム数の差が極めて激しく、中には全色1個程度しか出ないような面もある。何も知らずにそう言った面を選んでしまうとその後の苦戦は必至。 ただし、ハードランク以上では全体としてアイテムの出現数が削減されている代わりに、アイテムの出現パターンが全ステージ共通で「青3・赤3・緑2」の順番に出現するようになったため、そういったステージをあえてハードランク設定の台でチャレンジするプレイヤーもいた。 ハード以上では緑アイテムが極度に減り、マルチボムが実質没収される。そのため後ろから現れる敵をどう処理するかが攻略上の大きな課題となる。 ショット2段階目の「レーザー」が非常に使いにくく、第1段階のミサイル3連装で止めた方が耐久力のあるザコやボス戦が楽になる火力のバランス。 本作は評価点でも触れた通り、画面サイズや自機ショットの仕様上弾切れが起きやすいゲームなのだが、レーザーは敵を貫通するうえに攻撃範囲がかなり狭いためにヒットさせにくく、余計にその仕様が際立ってしまう。なお、レーザーの使いづらさの根源はあくまで攻撃範囲の狭さであり、連射数自体は最大5発(レーザーLv4以上)あるためショット性能自体が著しく低いというわけではない。本作で安易な連射が禁物とされるのは、このレーザーの仕様と致命的に噛み合わないためというのが大きい。 更にボス戦では弱点をレーザーやウェーブで貫通して連続ヒットできる関係で、ボスの耐久力がミサイルの時より大きく増加した状態で登場しだす。特にOLDバージョン(後述)ではレーザー以降でのボスの耐久力の増加具合が著しかったため、3面ボス以降は永久パターン防止キャラの「ヤズカ・タカーミィ」がほぼ確実に出てしまう。 このヤズカはシリーズ通してボス戦時一定時間経過することによって出現するが、今作ではボスにダメージが通るようになってからたった30秒程度で出現する。シリーズ内でも群を抜いて出現が早く、ヤズカといえば初代ダライアスという人は少なくないだろう。編隊で円軌道を描きながら自機に体当たりを試み、攻略パターンを崩してくる。時間経過毎に出現数が増加、更に一定時間が経過すると永久パターン防止策として破壊時に高速で自機狙いの撃ち返し弾を撃ってくるようになる。このヤズカの存在もあってかボス自体には安地・半安地が存在することが多いのだが、本作のボスは多くがダメージが通る部位・タイミングが定まっており、かつ動き回るために安地に入りこんだままでは撃破に時間がかかることが多く、いずれヤズカの撃ち返しによって安地が潰されることになる。 本作のボスは時間経過によって自爆や撤退することはない(上述のヤズカで対策している)。これを利用してボスをわざと延命させて可能な限りヤズカやボスからの破壊可能弾を破壊してスコアを稼ぐことになる。更にOLDとNEWバージョンではクリア時の残機ボーナスが存在しないため、ボス自体の稼ぎ効率が低めなWゾーンのグリーンコロナタス以外のラスボス戦においては「ヤズカからの撃ち返し弾が発生した後もこちらが撃墜されるまでひたすら粘り、撃墜された後は復活したボスのパーツを破壊。そして再び撃墜されるまで粘る」という残機潰しによる稼ぎをすることになる。(*18)なお上述の通り今作のヤズカはスコアが設定されており、永パ防止キャラというポジションにもかかわらず逆にボス戦引き伸ばしによる稼ぎを助長してプレイ時間を長時間化させる要素にもなっていた。そのため、後のバージョンや続編作では「クリア時の残機ボーナスの実装」「ヤズカ出現後しばらくするとボスが自爆して強制的にボス戦が終了する」等の対策が取られる事となった。 これらの事情が全て不利に働き、ラスボス勢を差し置いて本作最強のボスと言われるのが4面ボスの「ファッティグラトン」(ピラニア)。 + 詳細 このボスは自機への接近やダメージで自機狙いの4WAY弾に変化する子ピラニアを吐き出す。 能動的な攻撃はこれだけであるため距離をとって動かなければ4WAY自体にはほぼ当たらないのだが、ボスの弱点である口を開くタイミングは子ピラニアを吐き出すタイミングに限定されている。 ヤズカの撃ち返しが始まる前に倒すには嫌でもボス正面を維持せざるを得ないが、ボスの動きも激しい為、慣れないと対応が難しい。 基本的に距離を取れば取るほど不利になるという仕様になっている。 これらの仕様全てがレーザーに不利に働いており、子ピラニアに押されて徐々に画面左端へと追いやられ、距離を取るとボスの移動も相まって弱点に撃ち込めなくなり(しかも子ピラニアとボスの軸が大きくズレるために子ピラニアに撃ち返しを撃たせることすら難しくなる)、そもそも貫通補正によってボスHPが上がり、時間経過でヤズカに殺されるという恐るべき連携をなしている。 4面までにショットをウェーブにすることはノーマルランクで普通にプレイしている限り不可能であるため、多少なりとも楽に戦うならミサイル3連装で戦うことになる。しかし、ウェーブが欲しいなら不利を承知でレーザーで挑むしかない。しかもこの時点でウェーブ目前(レーザーLv5以上)であることがほとんどであるため、ミスはウェーブ狙い以前にクリア目的であっても致命傷となる。またイージーランクならアイテムが増加するためルート選択次第ではウェーブに届くことは届くのだが、初期状態のウェーブでは連射数3発という少なさ、ミサイル3連装と大差ない攻撃範囲の狭さ、レーザーの時よりも更に硬くなるボスの耐久性全てが相まってとても楽とはいえない。 ちなみに3連装ミサイルであれば広い攻撃範囲で無理なく小ピラニアを潰せ、レーザー装備よりもボスの耐久が格段に低くなるため正面を維持して撃ち込んでいるだけで簡単に倒せる。本作の初心者向け攻略でミサイル止めが推奨される理由の大部分はこのピラニアによるものである。 一方、ミサイル装備での部位全破壊は困難であり、スコアに決定的な差が生まれる。まさしくピラニアをレーザーで倒せるか否かは上級者とそれ以下を、そしてスコアラーとクリアラーを隔てる壁だったのである。 ウェーブは段階が進んでも画面内に3発までしか出せないままだが攻撃範囲がかなり広く、更に地形も敵も貫通してダメージを与え続けるため道中が大幅に楽になる。最弱状態でもレーザーとは比較にならないほど高性能であり、たどり着けば復活が容易になるのも大きな利点。ハイスコアを目指す上でもウェーブは必須である(道中の雑魚の殲滅、ボスのパーツの全破壊、ボスのHP補正を利用した引き伸ばし)ため、ここまで育てられるのは上級者の証と言われていた。 ルートによっては赤アイテムが少なく満足にショットを強化できない場合があるため、ミサイル3連装止めで攻略できることはそう言ったルートへの対策にもなっていた。なおミサイルは火力こそ高めだが、地形に隠れた敵の処理をボムに頼りがちになる、高次面でミスした場合の復活が容易ではないなど相応のリスクもある。ただ本作のボムは高レベル時の当たり判定がシリーズでも群を抜いて広く、本当に真上・真後ろ以外の敵は問題なく処理可能。 ちなみに後の初代のパワーアップを踏襲したシリーズ作品でもレーザーは登場するが、モニタの横幅縮小または弾速の強化により総じて初代よりは扱いやすくなり、ミサイルとウェーブのつなぎの役目を十分に果たしている。特に『ダライアスバースト』では「レーザーでのみ消せる敵弾の登場(*19)」「ウェーブの貫通性能が基本的に地形限定へと変更」といった要素によって、レーザー自体に特徴が設定され出番が増えるようになった。 ミス時にアイテムゲージがリセットされるため、装備が次のランクにアップする直前でミスすると、復活時のペナルティは非常に大きくなってしまう。 ボムやアームはまだ何とかなるが、レーザーレベル7で死んでしまった時はそれこそ致命的。高次面ほど敵の攻撃は激しくなるのに、死んだら内部ゲームランクが一時的に落ちたり救済用アイテムが出ると言った配慮もほぼ無い。一応、ボス戦に限り、復活時にボスの耐久力が下がっていると言う救済措置がある(*20)。 逆にウェーブレベル0までたどり着ければ、その後ミスしても、復活難易度はそれほど高くはない。 ハイパーアーム装備時に地形にぶつかると、そのまま壁にめり込んで即死してしまうことがある通称「バウンド」現象が厄介。 ハイパーアームに進化すると、地形接触時に弾かれる事でミスを防いでくれるのだが、この時一瞬だけアームの防御判定が消えてしまうため。特に問題となるのは上述のYゾーンで、地形が狭い上に最終面なのでハイパーアームまで育っていることが多いのだが、このせいでアームを張る方が危険な状態になってしまう。 アームの当たり判定が自機よりも大きいこともあって、正攻法で突破するには1ドット幅の狂いもない正確な操作が要求される。通常は、わざと青アイテムを取りこぼしてスーパーアームで突入するか、直前でわざと被弾してアームをはがすかで突破せざるを得ない場合が多い。 『ダライアスII』以降では地形にぶつかっても弾かれることはなくなった。 パワーアップアイテムを2個同時に取得すると1個分の効果しか得られなくなる。 上記の敵弾2発以上の同時被弾はアーム1発分のダメージとして扱われる処理がパワーアップアイテムにも適用されているのが原因。うっかりやらかすと後々面倒な事態になることもありうる。 本作には攻撃を加えると2手に分裂するザコ敵(*21)が存在し、それらの敵からアイテムを出現させて回収する際には細心の注意を必要となる。 ボス戦後のゾーン分岐で出現する地形にも接触判定があり、当たるとミス扱いとなってしまう。 画面上にステージ分岐を知らせる予告が表示されないため、特に「キングフォスル」を撃破して初めてステージ分岐へ到達したプレイヤーがうっかり中央付近に自機を置いたままにして真ん中の地形に潰されたり、その後に出てくる斜面や天井、地面に潰されるといった事故が各地で頻発した。 分岐の仕様を把握した後でも気を抜くとやらかしかねないミスなので注意が必要。 開発側も問題点と捉えていたようで『II』以降はボス撃破直後に画面転換し、『G』のゾーン中エリア分岐では仕切り線を地形化しないことで改善されている。 二人プレイ時特有の問題点 自機同士に当たり判定が存在し、重なることができないのは先述した通りだが、本作では相方の自機をこちらから押し出すことはできず、相方の自機が居る方向へは移動できなくなる仕様のため、お互いの位置が近い状況の場合、いざという時に動けなくなり予期せぬ被弾をしてしまう事が起こりがち。 続編では自機同士の当たり判定が廃止され、重なれるようになったため、このような事態が起こる事はなくなった。 また、出現するアイテムの数は一人プレイの時と変わらないため、計画性を持ってアイテムを回収していかないと、お互い満足にパワーアップできない事態に陥る。 こちらも後の作品では出現するアイテムの数を増やす、パワーアップに必要なアイテム数を少なくするといった対策がなされている。 「グレートシング」戦でボスからドリルミサイルが発射された際に、稀にアームの有無に関係なく自機が突然死してしまう致命的なバグが存在する。(通称「ドリル弾バグ」) また、「アイアンハンマー」戦でも突然死バグが起きた報告がある。 筐体のメンテナンスが不十分だとディスプレイの繋ぎ目がズレていたりする。 専用筐体を使った続編でも同様の問題がある。また、当時はまだ高品質のブラウン管が供給されていたが、ブラウン管の寿命となるとどうしようもなくなる(*22)。 EDの殆どは文字が無く、内容を理解しづらい。 考察の余地があるとも言えるが、公式情報なしでは絵や動きから内容を推察するしかない。 ちなみに一部のEDはバッドエンドと受け取れるような内容になっている。後のタイトー作品ではより明確にバッドエンドと分かるような展開や考え落ち等、暗く重い結末になる作品が多く見受けられる。 バージョンについて ダライアスには複数のバージョンが存在しているが、国内で一般に流通したのは以下の3つ。 OLDバージョン 稼働初期に出回ったバージョン。レーザーおよびウェーブ装備時のボスの耐久力が高く、後半面では撃破までに要する時間が非常に長い。 特にウェーブ装備での「グレートシング」戦は、正面から遠距離でチマチマと撃っていく方法だと稼ぎ目的のボス延命をしなくても「ヤズカ・タカーミィ」からの撃ち返し弾が確実に撃たれる程長引いてしまう。 それもそのはず、Lv7のウェーブを装備した状態のこのボスのHPはなんと 2964 。ウェーブは多段ヒットするため、1発につき多い時で10程度のダメージを与えられるが、それを考慮しても300発近いウェーブを当てなければならないという事になってしまう。一方でミサイルLv7の状態では255というそこそこ常識的な数値に落ち着くため、撃破難度は下がる。 このことから、ショットをミサイル段階で止めておきレーザーやウェーブにしない戦法が有効とされた。当時、本作に力を入れていたゲーメストの攻略記事でも「レーザーにはするな」と書かれていたとか。 一方で「ボスをうっかり撃破しにくい」事から、ボスでのヤズカ稼ぎが一番やりやすく、JHAへの申請はほとんどがOld Verで行われている。 稼動直後に出回った最初期ロットでは自機が無敵化するバグが存在していた。後のロットでは修正されている(*23)。 NEWバージョン 多くのボスはレーザー・ウェーブ装備時の耐久力が下げられ、遊びやすい調整になった。下記のエキストラバージョンとは別物である点に注意。 特に「グレートシング」は耐久力が大きく引き下げられ、OLDバージョンの4分の1程度まで激減した。その一方で、問題の4面ボス「ファッティグラトン」は耐久力ほぼ据え置き、5面ボスの「キーンベイオネット(カジキ)」はOLDバージョンよりやや高め…と、全てのボスがこの調整を受けているわけではない。 ボスの攻撃内容については変更はないが、6面ボスである「アイアンハンマー(シュモクザメ)」のみ、特徴となっている頭部にガード判定が追加されたため、ミサイルでの撃破難易度が若干上昇している。 一部のエンディングにて表示されるはずの一枚絵が表示されないというバグが存在する。 デモプレイ画面で表示される「GAME OVER」のフォントの色でどのバージョンか判別可能。OLDバージョンと後述のエキストラバージョンは白色。NEWバージョンのみ赤色である。 発売当初は19インチモニター3台を搭載した筐体のみであったが、省スペースを希望する声に応えて15インチモニター版が新たに追加生産された。その際にソフトウェアを修正したのがこのNEWバージョンである(19インチモニターでNEWバージョンという筐体も存在する)。 エキストラバージョン NEWバージョン以上に大きな変更が加えられたバランス調整版。当時ゲーメスト編集者であり、本作の全コースにおけるトップスコアラーでもあった石井ぜんじ氏がアドバイザーとして参加している(*24)(*25)。 タイトルに『EXTRA VERSION』の文字が追加されている。 全体的に敵の攻撃が激しくなり、敵数が増加。上述されているグレートシングを含め安地・半安地の類がほとんどなくなっている。一部地上敵の耐久力も底上げされ、ミサイル止めプレイでのボムで地上敵を倒すことが難しくなっている。 空中敵の配置変更は特に5面以降で顕著。高耐久の敵が殺到するため、貫通を持たないミサイル装備では押し切られてしまいやすい。またこれに伴い、一部のゾーンではスコア効率が激変し大幅に稼ぎやすくなっている。 その一方で、レーザー・ウェーブ装備時のボスの耐久力はNEWバージョンからさらに低下。上述のファッティグラトンがついに弱体化しており、子ピラニアの撃ち返しが動かなくても自機に当たるようになったが正面維持狙いで動き回る前提ではかえって被弾しにくくなっている。 アイテムの配分が見直し。 基準となるノーマルではアイテムが少なすぎたゾーンは増加され、多すぎたゾーンは削られる形で全体的に平準化が図られている。特に赤アイテムは全体的に増加傾向であり、ウェーブへのパワーアップが狙いやすくなっている。 ハード設定でのアイテム配分が全ゾーン統一ではなくなり、かつ配置数が非常に渋くなった。 イージー設定、ベリーハード設定は以前のバージョンと同じ(*26)。 画面内の敵を全滅させる金アイテムの配置数が1ゾーンにつき1個に減少。(*27)これにより、以前のバージョンでは使えたパターンが使えなくなり、ウェーブへ成長させる必要性が強まった。(*28) 難易度ノーマル以上の4面以降、ボス戦前の浮遊機雷で新たに自機に向かって高速で突っ込んでくる紫色の機雷が混じるようになった。 通常の浮遊機雷の分裂し方もそれ以前のバージョンと比べて激しくなっている。 ボスのパーツ破壊時に本体へダメージが加算されるようになった。前述されたファッティグラトンの弱体化の要素の一つでもある。 ただし、本体がHPを持たない一部のボスには適用されない。 ファイナルゾーンクリア時、残機数×1000000点のボーナスが加算される。 これが残機潰し対策なのは言うまでもない。残機潰しによる稼ぎプレイをどんなに極めてもこのボーナスに追いつくことは不可能だろう。 一人プレイでもコンティニューが可能になった(ただし難易度イージー設定時・または最終面到達後は不可)。 なお、コンティニューした時に限りその場で復活となる。 上記の仕様変更の多くは、オリジナル版のミサイル止めプレイへのいわばアンチテーゼというべき調整である。真っ当にアイテムを回収してプレイする中では高難度ながら十分調整されているバージョン。アイテム数の増加・ボスの耐性低下のため、ウェーブまでショットを育てる標準的なガン攻めプレイでの難易度は大きく改善。ウェーブ狙い最大の壁だったファッティグラトンも大きく弱体化したため、4面ボスが最難関という若干歪だったゲームバランスも是正されている。また敵の攻撃の激化により、安全地帯の類は大幅に減ってしまっているが、正面からの撃ち合いでも倒しやすくなったために「避けて撃つ」というSTGのオーソドックスに近いプレイが求められるようにバランスが取られたといえる。しかし、「以前よりも敵の攻撃が激しくなったため、ミサイル止め以前に初・中級者に『難しくなった』という印象を与えた」「ヘビーゲーマーが今までできた稼ぎパターンが使えない」などの理由から、発売当時の評判は芳しくなかったようである。更に、当時の例に漏れずバージョン更新方法が「基板上のROMチップを交換する」というものなので、接触不良や交換中の事故が原因の不具合も散見された。 上記でクリア向きとされている「下捕鯨ルート」がスコア目的でもトップになった(*29)。しかも難易度も他ルートと比較して顕著には上昇していない。結果、クリア重視でもスコア重視でも同じルートが推奨されるバランスになってしまったことについては遊びの幅を狭めているという指摘もある。 総評 シンプルにまとまっているシステムながら画期的なアイデアを多数取り入れた作品。 ボス戦前の警告・水棲生物と機械を融合したボスデザイン、印象的なBGM、多画面筐体にボディソニックのベンチシート、 そして樹形図ステージ選択によるSTGでの大ボリュームとアームシステムによるとっつきやすさなど…絶大な支持を得るに足る要素は揃っている。 また、本作および本シリーズはSTGの演出面での可能性を大きく広げた作品でもある。 タイトー製STGはこの後演出やBGMを重視する方向性を更に押し出すようになり、本作は後に『演出系STG』と呼ばれる独自の方向性を確立する上での礎となった。 現在でもSTGはBGMや演出が重要視され、その礎となった本作をゲーム史において無視する事は出来ないだろう。 一方でゲームとしては単調さや多画面故の粗があったのも事実であり、この課題は次回作以降にも引き継がれることとなった。 タイトー多画面筐体ゲームの系譜は、『ニンジャウォーリアーズ』や『ダライアスII』と言った作品達が引き継いでいくことになる。 一方でダライアス自体も、『スペースインベーダー』に並んでタイトーを代表するSTGシリーズとしての道を現在もなお歩み続けている。 現在のAC版を取り巻く環境について 初代ダライアスは現在でも根強い人気のある作品だが、今では基板の寿命問題や筐体の老朽化に伴って本作を扱ってきた店舗でも撤去していることが多い。 一応、STGやレトロゲームに力を入れたゲームセンターではプレイできることもあるので、そういったゲームセンターに行くことがあれば、探してみるのも良いだろう。 また、「基板は保存できたが筐体は保存できなかった」という理由(*30)により、継ぎ目の軽減しやすい液晶モニターやプロジェクターを3台並べて稼働させているケースもある。 中には自分でレプリカ筐体を作ってしまうツワモノも存在し、各種ニュースサイトで話題となった。 家庭用移植 3画面の特殊構成や当時の家庭用ハード性能等の関係から、何らかのアレンジが施された移植作のみが発売されていた。 2016年8月26日に配信されたPS4版において、稼働から30年目にしてようやくAC版の完全移植が実現する事となった。 スーパーダライアス(1990年3月16日 PCエンジンCD-ROM2、NECアベニュー) 家庭用初の移植版。完全移植を妨げる「仕様の壁」に挑んだ、PCEを代表する傑作移植の一つである。AC版開発当初の構想にあった26体のボスが全ゾーンに個別で配置されている。ウェーブで敵を破壊した時にスコアが入らないバグがあるのが欠点だが、それに目を瞑っても完成度は高い。詳しくは上記リンクを参照。 2008年10月7日からPCE CD版がWiiのバーチャルコンソールにて配信中、要800Wiiポイント。 ダライアスプラス(1990年9月21日、PCエンジンHuCARD、NECアベニュー) PCエンジンスーパーグラフィックと通常のPCエンジン本体の両方に対応した、唯一のHuカードソフト。『スーパーダライアス』に比べるとBGMがPCE内蔵音源になりボス種類が全16体と減少してはいるがそれでもアーケード版は上回る数。ウェーブのスコアバグが修正され、PCESGで遊べばスプライトのチラツキが軽減されるというメリットがあった。しかしスパダラが先に登場したこととPCESGがほとんど普及しなかったことから、本作の存在意義が薄いのは否めない。 しかもVCではエミュレーションの仕様によりスパダラのチラツキが大幅に軽減されており、プラスの存在意義はさらに薄くなってしまった。 2008年7月15日からPCE Hu版もWiiのバーチャルコンソールにて配信中、要600Wiiポイントの安価版的位置づけ。 ダライアスアルファ(1990年、PCエンジンHuCARD、NECアベニュー) 『スーパーダライアス』の裏技であるボス連戦モードのみをHuカードに移植したもの。登場ボスは『ダライアスプラス』と同じ全16体。一般販売はされず一部のキャンペーンの賞品として配布されただけであるため市場現存数は極めて少なく、『スーパー』や『プラス』よりもはるかに高額で取引されるプレミアソフトとなっている。 サーガイア(1991年12月13日、ゲームボーイ、タイトー) GBの性能故にゾーン選択の廃止や難易度低下など大幅にアレンジされているが、プレイ感覚はまさにスーパーダライアスそのもの。グラフィックや作曲者本人が監修したアレンジBGM(*31)のクオリティはゲームボーイの限界まで迫るレベルを誇る名移植である。 ダライアスR(2002年12月13日、ゲームボーイアドバンス、パシフィック・センチュリー・サイバーワークス・ジャパン) ゲームバランス悪化、ゾーン数減少、そして再現度のかなり低いアレンジBGMや盗作疑惑のあるオリジナルBGMなど、総じて粗雑な作りだったためファンから酷評された。詳しくは上記リンクを参照。 アーケードアーカイブス・ダライアス(2016年8月26日、PS4、ハムスター/ゴッチテクノロジー) CSゲーム環境として普及した16 9HDモニター対応の完全移植。NEWバージョンとエキストラバージョンが収録されている。 連射機能が標準搭載されている他、AC筐体の継ぎ目のズレやモニター毎の色合いの違いを再現することも可能となっている。余談だが、慣れたプレイヤーたちはモニター間の繋ぎ目を位置取りの目安に使っていた。 サウンド面でもウーファーや5.1ch(7.1ch)サラウンド対応、振動コントローラーによるボディソニック再現などかなり力の入った移植となっている。 些細ではあるが、「ゲームスピードがAC版よりわずかに速い(*32)」「一部のSEがAC基板と若干異なる」点が指摘されている。 2017年2月23日発売のシリーズ30周年記念アイテム『DARIUS 30th ANNIVERSARY EDITION』では「OLDバージョン収録」や「インストラクションカード表示機能」の追加要素を搭載したディスクパッケージ版が同梱。『アーケードアーカイブス』シリーズ作品のディスク化はこれが初となった。 配信版の方も2017年8月4日に配信されたVer1.01 アップデートパッチによりパッケージ版で搭載された追加要素が全て実装された。(*33) 2022年10月6日にNintendoSwitchにも移植された。 ダライアス コズミックコレクション(2019年2月28日・Switch タイトー/M2) PS4アケアカ版とは異なる開発元による新規の完全移植。OLD,NEW,EXTRAの3バージョンを収録。限定版とダウンロードCE版には『α』が移植されている。(*34) 近年のM2移植の例に漏れず完全エミュレーション。PS4アケアカ版でわずかに不完全だった部分(*35)も再現され、より完成度が高い移植となっている。 発売時点で全コースの全一を取得していた「二代目ダライアス神KZS」氏が開発時に監修として参加している。 『M2 Shot Triggers』シリーズのようにゲーム画面外に残アーム枚数や次ゾーンなどの情報が表示できるようになっている。本作のアーム枚数に上限があることはこれによって発覚。 リプレイやクイックセーブ、連射周りの機能(*36)も充実。もちろんオンラインランキング対応。 PS4アケアカ版とは異なり、ハイスコアランキング専用のモードがあるわけではなく、オプション設定・コンティニューの有無で自動で「ARCADE」「ALL-MIX」どちらかのランキングに割り振られる。そのため、画面表示系のオプションとARCADEランキングの両立も可能になっている(PS4アケアカ版では全て初期設定に戻されてしまっていた)。 2019年9月5日のアップデートおよび同日配信開始のDL版でダブり分の上Z、下Vを含む最終ゾーン別のスコア集計が追加された(アップデート以前のランキングはリセットされている)。 ただし、PS4アケアカ版のような画面の継ぎ目やモニタの細かい設定はオミットされている(*37)など、環境再現の面ではPS4アケアカ版に軍配が上がる。 2020年3月5日に同作のPS4版がDL専用ソフトとして配信開始された事により本作AC版のPS4移植版は2種類存在する事となった。 同日にSwitch版もアップデートが行われ、PS4版とほぼ同内容となっている。(*38) 2021年にはPC版も発売された(*39)。CS機との最大の違いはマルチモニター対応という所、更にはスケーリングとモニター個別の画面反転にも対応しているため、モニター3枚とハーフミラー2枚を組み合わせる事でAC筐体の再現も可能となっている。 + パッケージ版発売初期のver.にあった問題点 発売当初はボディソニック再現の振動が実装されていなかった。 2面ボス・エレクトリックファンのダメージが通らない部位にショットを当てた際の効果音が実機とは異なったものが当てられてしまっていた。 ダライアス・ジ・オリジン(2017年8月 現在サービス終了によりプレイ不可 Rakuten Games) スマートフォンのWEBブラウザ向け(PCでもプレイ可能)に移植されたダライアス。 『スーパーダライアス』風の1画面アレンジで、グラフィックやサウンド面の再現度は高い。 しかし、レーザー・ウェーブの火力が高すぎてボスを一瞬で倒せてしまったり、逆に自機の方も敵の貫通弾がアームにかすっただけで即死してしまったりと、ゲームバランスはかなり大味。 とはいえ導入・登録不要で基本無料で遊べる(*40)ので、「ダライアスの起源(オリジン)を知る」「気分を味わう」「シューティングゲームを気軽に楽しむ」という点ではうってつけの作品といえた。 2019年7月22日、Rakuten Gamesのポータルサイト終了に伴ってこちらもサービス終了した。 ダライアス(2019年9月19日 メガドライブミニ収録ゲーム セガ/M2) IIの移植はあったが、初代は移植されていなかったダライアス。ではMDにアレンジ移植をしたら?という豪快なifを実現してしまったもの。 メガドライブミニ発表当初に告知されていた収録ソフト40本が公表された直後にサプライズで発表され、ユーザーを驚かせた。 元々はファンメイドの作品 (*41)だったのだが、メガドラミニ収録にあたり、タイトーとM2からの監修を受け、更にブラッシュアップされたバージョンとなっている。流石にタイトー社内で「海賊版を製品にするのか」という意見もあったのだが、セガとタイトーの交渉の結果、なんとか実現した。 ハイパーアームのバウンドを無くしたり(*42)、ミス時のパワーダウンを無くしたり(*43)、AC準拠の11ボスモードとPCE準拠の26ボスモードの切り替え等が実装されている。 製作者が『スーパーダライアスの独自バランス調整は素晴らしい』という趣旨のブログをかつて掲載していた(*44)通り、本作はスパダラに近いながらもアーケード版の再現が優先されているために1画面STGとしては速いスクロール速度や敵の攻撃の激しさなどが目立ち、総合的にAC版と比較して画面数が減ったぶん難易度は高めになっている。 敵やアイテム配置等は基本的にOLD/NEW準拠だが、後半面のボス前の空中機雷に自機追尾タイプが混ざっているなど一部EXTRAの要素も加わっている。ただし、一部の敵の編隊ボーナスに違いがあるという移植ミスがある。 ダライアスエ(ク)ストラバージョン(2021年2月25日・MD互換機 タイトー/M2/コロンバスサークル) メガドラミニ版を更にブラッシュアップ。Old・New・Extra準拠の調整を施した物。サウンド面でWING☆氏が監修に入るなど、オリジナルのメガドラミニ版より工数を掛けた物となっている。スコアネームの「Requiem」の最後の拍数が違うというミスあり。 セガ側としてはIPの使い道が無いということで、タイトーに権利を全移転したので、単体版の発売が可能になった。ただし、メガドライブの実機での動作保証が出来ないため、あくまでも「メガドライブ版」ではなく「MD(エムディー)版」で、たまたまメガドライブに刺さって稼働したとしても偶然というスタンスである。実際に基板がオリジナルのROMより若干分厚く、メガドラ実機に指したらコネクターが壊れたという報告もある。元々噛み合わせが緩いNOMADに挿してちょうどいいレベルになっているとか。 ダライアスコズミックリベレーションのアマゾンプライムデー限定版にDL版として付属している。こちらは実機での動作確認の必要がないため、「メガドライブ版」の記載がある。またこのMD版実ROMとのセット品も用意されていた。 2023年10月5日よりPS4・Switch版の一般販売が開始された。 上記のほか、日本未発売版としてAmiga・AtariST・ZX Spectrumに移植された『Darius+』が存在する。これがタイトル画面、自機や敵のデザイン、ゲームシステムなどあらゆる面が完全に別物というとんでもない代物。一応BGMが「CAPTAIN NEO」など本作BGMのアレンジが用いられていたり、一応ファッティグラトンなど本作のボスが登場する(*45)、28ステージ分の分岐がある、背景はそこそこ再現できているなど確かに本作が『ダライアス』の移植であることは辛うじてわかるのだが…それにしてもあまりに別物である。 初出となるAmiga版の発売は1989年。なんと本作の移植としては初出である。ちなみにちゃんとタイトーの正式ライセンス許諾も受けているのでれっきとした正規品である。 + その恐るべき別物ぶり 余談 本作は上述の通りマルチエンディング。後の『ダライアスII』『ダライアス外伝』の両作は、本作のWゾーンエンドを下敷きとしてストーリーが作られた。しかし同じエンドから違うストーリーを作った関係で『II』と『外伝』の間に設定の矛盾が発生していた。『ダライアスバースト』後に設定資料集にて設定の整理が行われ、『II』につながるエンドがWゾーンのものに、『外伝』につながるエンドがZゾーンのものとされ、この両方の事象が起こったと再設定された(*46)。 ちなみに時間軸上、本作は『Gダライアス』と『外伝』の間に位置するダライアスヒストリーのエピソード2とされている。 パイロットのプロコとティアットの名前を逆さ読みすると『TAIT OCORP』となったり、多くの敵が人名を逆さ読みしたものである(ノウコ、マヤリーク、ワ・ガセハなど)などお遊び要素が結構多い。 洞窟面BGMの『Captain Neo』は、前年に稼働した同社作品『メタルソルジャーアイザックII』のデモ画面BGMのアレンジ(作曲は本作と同じく小倉氏による)。 本作の作曲期間は1ヵ月しか与えられなかったようで、当時のAMショーへの展示に間に合わせるべく、急遽FM音源化して本作へ流用することになったという経緯がある。結果的に展示されたAMショーで好評だったため、そのまま製品版へ採用されたとのこと。 この時、当曲の編曲及び本作への移植をしたのは当時新人であり、効果音を担当した高木氏である。その関係で他の曲とは異なりサンプリングが使われていない。 ダライアスIIでは専用の2画面筐体が開発されたが、本作の筐体を流用した3画面版も存在していた。 『サイバリオン』ではダライアスのキャラが登場しており、世界観的な関わりも示唆されている。このつながりからか、後年の『ダライアスフォース』や『ダライアスバースト』シリーズでは、逆に『サイバリオン』のボスや自機をモチーフとしたボスが登場している。 『レインボーアイランド』ではワールドの中にダライアスをモチーフとした面がある。 通常のワールド7クリアまでに条件を満たすと行ける隠しステージの一つで、ワールド9が『ダライアスアイランド』になっている。 敵はダライアスのキャラ、BGMは「COSMIC AIR WAY」のアレンジ、ボスはエレクトリックファンという徹底ぶり。またこのワールドにある隠しアイテムを取ると自機の左右に本作のようなウェーブを発射出来る。このウェーブはラスボスを一撃で倒せる。 『レインボーアイランド エキストラバージョン』ではワールドごとの敵キャラの配置が替わっており、ワールド1にダライアスの敵とBGMが出てくる。 「ボス出現時にWARNING演出がある世界初のゲーム」としてギネスに認定されている。 『アルカノイドDS』『SPACE INVADERS INFINITY GENE』にも今作から「Captain neo」のアレンジ楽曲が収録されている。 前者はSamplingmasterMEGA(細江慎治氏)によるダライアスメドレー、後者はCOSIO氏の渋いアレンジとなっている。2曲とも『GROOVE COASTER』に収録された。 『GROOVE COASTER 3 LINK FEVER』稼働後期にはイベント「ダライアス豊漁祭」にて、『TAITO GAME MUSIC REMIXS』より「COSMIC AIR WAY」のCOSIO氏アレンジが収録。ノリノリなダンス調のアレンジがなされている。 アプリゲーム『アルカノイドvs.インベーダー』ではサポートキャラとしてプロコが登場。ミニキャラ風の絵柄になってもやはり顔が濃い。 『みんなでスペランカーZ』のタイトーコラボにて、プロコとティアットを模したパイロットスーツが登場。シルバーホークやキングフォスル、デュアルシェアーズもファン(武器アイテム)として登場。 コラボステージではBGMに「Captain neo」が使用されている。元々が洞窟ステージBGMなのであまり違和感は無いが、ステージ構成そのものにタイトーとのコラボ要素は薄い。 上記の移植版とは別に、iアプリ専用ソフトの番外編として『ダライアスオーシャン』が出ている。 簡単に言うとダライアス版「ディープスキャン」のようなもの。損傷により水上しか移動できなくなったシルバーホークが真下へのボムで水中のベルサーを倒していく。 バカゲーじみたアレンジだが、敵キャラの姿のおかげか内容も案外違和感は無かったりする。グラフィックもさることながら、iアプリの仕様上機種によって多少の変化はあるものの、サウンドの再現度も悪くない。 ちなみに本作のサウンドは小倉氏が自ら担当している。 全26ステージ、そして11体の巨大戦艦が全て登場しており、更に画面自体は1画面ながら左右にもう1画面分ずつ敵が出現するレーダーが表示されている(3画面分の情報量が存在する)という、基本的にバカゲーながらもかなりダライアスらしさを重視してアレンジされた良作でもある。2017年現在となってはプレイするのは難しいが、歴史に埋もれさせておくにはいささか惜しい。 静岡県ローカル番組だった「しょんないTV」で、秘密基地を作るという企画でレトロゲームが集められ、ダライアスも設置された。何度もこの秘密基地での収録があったので背後に鎮座するダライアス筐体を見る事が出来た。 しかし、2019年にメインMCのピエール瀧氏がコカインを使用したことによる麻薬取締法違反で逮捕され、番組自体が消滅してしまう悲劇が訪れてしまった。 因みに逮捕当日が放送日であり、その放送される予定だった内容が「しょんない秘密基地の引越」というものであり、もしかしたら「巨大なダライアス筐体をピエール瀧氏が運び出す」光景が見られたかも知れない内容だった……。 大阪新世界のレトロゲームセンター「ザリガニ」に未だに現役稼働するダライアスがある。(*47)。 なお基板のバージョンは北米版(*48)で、日本国内でこのバージョンで稼動している唯一の場所となっている。 他にも日本国内での稼働は秋葉原Hey(Extra ver+純正筐体がもう一台あり、普段はニンジャウォーリアーズだが、不定期にダライアスのNew verに切り替わる。2台とも15in筐体)、高田馬場ミカド(Old ver)、ニャライズ(New ver/Extra ver。日替わり)、天野ゲーム博物館(New ver、19in筐体)、アミューズメント CUE 奈良三条店(Old ver/New ver/Extra ver。要望により入替え可能)、ウェアハウス草加別館(New Ver、19in筐体。閉店した川崎九龍城店から移設)が確認されており、バージョンを問わなければダライアスIIやナイストに比べれば遊びやすい環境ではある。 ただミカドの筐体はあまり状態が良くなく(*49)、Heyの筐体もブラウン管の不調で何度も長期メンテに入っている(*50)。やはり経年劣化はどうあがいても避けられないという事もあり、筐体を拝みに行くのであれば早いうちに訪れた方がいいだろう。 タイトーステーション溝の口店併設のゲームバー「MEGARAGE」で2019/01/11~02/28に開催されたダライアスコラボイベントにおいて、本作から『ダライアスバーストAC』までのアーケード全作が稼働していた。Heyで稼働していた物を一時的に移設したもの(*51)。 実際にタイトーがまだ京セラ子会社だった頃に、全営業所指示でゲーム機の火災防止のメンテナンスが当時の技術サービス部にて、特にダライアス筐体が念入りに行われた事がある(*52)。当時PL法が定められた事も大きいが、実際に直営店で火災未遂がダライアスで発生した事によるもの。 『ダライアス』を始め、『トップランディング』や『オペレーションウルフ』等の筐体は、外側がプラスチックのものでもボディが木製であり、電源周りがむき出しの時代で内部が埃まみれになりやすく、静電気による火災が起こりやすい環境であった。そのためか、当時「ダライアス筐体を撤去、破棄する場合は筐体を破壊した上で、破壊した証拠写真をタイトーへ送る事」という通達がタイトーから各ゲーセンに送られていた模様。 2023年に、PLUMからシルバーホークが1Pカラーと2Pカラーの二種がプラモデルで発売された。初の大きめのシルバーホークの立体化である。(PLUMで過去に発売されたダライアスバーストのレジェンドシルバーホークとは別物である) 1986年10月のAMショーに展示されたバージョンではボスが13体いて全26ゾーンに2ゾーンずつバラバラに配置されていたが、最終的に製品版の配置に変更され見た目の悪いビッグラジャーンヌ(トビエイ)とガードサベージ(イタチザメ)の2体がリストラされた。筐体のデザインも異なりシートもベンチシートではなく一人掛けの椅子が2つ並んでいた。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3541.html
伝説のオウガバトル 概要 ストーリー システム ユニット編成 進軍 戦闘 カオスフレーム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 移植 続編 余談 伝説のオウガバトル 【でんせつのおうがばとる】 ジャンル シミュレーションRPG 対応機種 スーパーファミコンプレイステーションセガサターン メディア 【SFC】12MbitROMカートリッジ【PS/SS】CD-ROM1枚 開発元(共通)発売元【SFC】 クエスト 発売元(他機種) 【PS】アートディンク【SS】リバーヒルソフト 発売日 【SFC】1993年3月12日【PS】1996年9月27日【SS】1996年11月1日 定価 【SFC】9,600円【PS/SS】5,800円 レーティング 【SFC(VC版)】CERO C(15歳以上対象)【SS】セガ審査 全年齢推奨 廉価版 【PS】PlayStation the Best1998年8月6日/2,800円 配信 バーチャルコンソール【Wii】2008年11月11日/800Wiiポイント【WiiU】2013年11月20日/800円【New3DS】2017年8月23日/823円(税8%込) 書換 ニンテンドウパワー【SFC】1998年2月1日/1,000円/F×4・B×16 判定 良作 ポイント リアルタイム制シミュレーション善にも悪にも染まるキャラクター育成英雄物語の根本を覆すカオスフレームシステム オウガバトルサーガ 概要 クエストが送り出したシミュレーションRPG。 「オウガバトル」とは、邪神・魔神・冥王・悪魔などが魔界の鬼「オウガ」を率いて起こした大昔の大戦争という設定。 シリーズの記念すべき第一作目であり、全8章からなる叙事詩「オウガバトルサーガ」の第5章、「The March of the Black Queen(黒き女王の行進)」にあたる。 日本ではあまりウケが良くないジャンル「リアルタイムストラテジー(RTS)」の数少ない成功例として知られている。 RTSとは、「ターン制」のゲームとは違い、双方リアルタイムで兵士達を指揮するもの。 ただ本作のようなゲームは海外ではストラテジー(戦略級SLG)よりもタクティクス(戦術級SLG)扱いのことが多くあまりRTSとはされない。RTT(リアルタイムタクティクス)とされることも多い。 ストーリー 古の昔、 力こそがすべてであり、 鋼の教えと闇を司る魔が支配する、「ゼテギネア」と呼ばれる時代があった。 賢者と讃えられた魔法使いラシュディ。しかし、彼は狂気に駆られたのであろうか?かつての友であったグラン・ゼノビア王を暗殺、さらに北方の軍事大国ハイランドを率いる女帝エンドラと共に、4つの王国へ向けて戦争を始めた。強大な軍事力を持つハイランド軍はわずか一年で大陸全土を制圧し、神聖ゼテギネア帝国が誕生。その支配はまさに恐怖政治そのものであった。 帝国暦24年。辺境の地シャロームにて、ゼノビア王国騎士団のわずかな生き残りが帝国に対し最後の戦いを挑もうとしていた。そこで彼らは一人の若者と出会い、「星の導き」(占星術師ウォーレン談)によりその若者を反乱軍のリーダーとして迎え入れるが…… システム 基本的には、「ユニット(小隊)の編成」→「ステージの地形確認」→「ユニット派遣・進軍」→「ボスの撃破で次のステージへ」という流れとなっている。 ユニット編成はステージの途中でもできるが、派遣は本拠地からとなるので先行部隊よりも遅れて進軍することになる。 ユニット編成 まず、全てのキャラクターは「ユニット」と呼ばれるチームに配属されることになる。 味方キャラクターは主人公含め 最大100名まで (重要。詳しくは後述)。 固有名持ちの「主要キャラクター」は特定のイベントを発生させることで仲間になり、キャラによっては他のイベントにも関わってくる。最初から特殊なクラスに就いている者も多い。 ちなみに主人公キャラ(本作の用語では「オピニオンリーダー」)は、名前や性別を自由に設定でき(途中変更は不可)、性別ごとにグラフィックや、イベント時のメッセージ等の変化がある。「ロード」という固有クラスに就いているが、クラス性能はキャラメイク時の様々な質問によって、戦士系、魔獣使い系、僧侶系、魔術師系の4種類から選ばれる。 一般キャラである「汎用キャラクター」にはランダムな名前(変更不可)が割り振られる。中立のキャラクターを説得したり、各拠点で有料で雇用(雇用可能クラスはユニットリーダーにより変わる)したりする等で仲間に引き入れることができる。また、主要キャラが仲間になる際に、汎用キャラがお供として一緒に加入することもある。 ファンタジーRPGらしく、ファイターやナイト、ホークマンにドラゴンといった多彩なクラスが用意されている。また、上級クラスへのクラスチェンジが非常に多彩に分岐するのも本作の特徴。 特殊なパラメーターとして、味方からの信頼度を表すカリスマ(CHA)と、善悪の度合いを表すアライメント(ALI)がある。 CHAは上級クラスへの転職時に必要であり、また中立キャラの説得確率に影響する。自分よりレベルの低い相手を殺すと減少し、高い相手を殺すと上昇する。 ALIの高低により転職可能なクラスが限定される。例えば高ALIの戦士は「ナイト(騎士)」→「パラディン(聖騎士)」に、低ALIの戦士は「バーサーカー(狂戦士)」→「ブラックナイト(黒騎士)」にといった具合。こちらは自分よりALIの低い相手・レベルの高い相手を殺すと上昇し、ALIの高い相手・レベルの低い相手を殺すと低下する。簡単に言うと、「悪人を殺せば善人に、善人を殺せば悪人に、弱いものいじめは小人物」ということである。 最も特徴的なのはスケルトン・ゴーストといったアンデッドだろう。本作では初期ALIが0でHPも0(!)、神聖攻撃を受けるとイチコロだがその他の攻撃を一切受け付けない(*1)という異色の性能を持つ。 ヒーリング系は回復魔法だが、相手にアンデッドが居る場合にはアンデッド消滅用の神聖系攻撃魔法として使用することも可能。 なお後作とは違い「キャラが死亡後アンデッドに転生」「アンデッドが生者に転生」といった類の要素は無い。固有キャラをアイテムでバンパイアやリッチに変えることは可能だがアンデッドとは別扱いであり、イベントも正常に進行する(*2)。一応、リッチ(クラスチェンジアイテムが2つも必要な最上位の魔法使い系クラス)からスケルトンにクラスチェンジ可能だったりはする。 アンデッドは上位クラスへのクラスチェンジもない。上位クラスは説得したり雇ったりして加入させる扱い。 1ユニットの編成枠は最大5枠まで。ユニットリーダーを指名してから部下を編入していく。人間や獣人、亜人などのSサイズキャラは1枠、魔獣やドラゴンなどのLサイズキャラは2枠を消費する。 編成後のリーダー交代も可能だが、一部クラスはリーダーになれない。基本的にCHA不要なクラス(各種族の最下級基本クラス、魔獣系キャラ等)はリーダーになれないと思ってよい。 ユニット内でも隊列の概念があり、前衛・後衛それぞれ3箇所まで配置可能。Lサイズなしなら前衛3人後衛2人or前衛2人後衛3人という風にユニットを組む。前後どちらに配置したかで攻撃方法が変わり、また前衛の背後にいる後衛に対しては「直接攻撃」が届かないため、前配置時の攻撃方法が優れて打たれ強い肉弾戦キャラは前衛に、後配置時の攻撃方法に優れて打たれ弱い魔法キャラは後衛に置くのがセオリーとなる。 「特殊攻撃」と「魔法」は後衛に届くため、後列に置けば特殊攻撃を使える肉弾系クラスを後ろに置いて敵後衛の僧侶系を狙うのが有効な場合などもある。 例えば、パラディンなら前衛時は単体物理直接攻撃の「きりつける」を3回行うが、後衛時は味方のHPを回復させる「ヒーリング」を1回といった風に、使用する攻撃からして全く違うものになる。 前衛配置で「特殊攻撃」や「魔法」を使えるクラスは少ない。 ユニットには相性値という隠しパラメーターがあり、ユニットリーダーの能力が高い程、ユニットリーダーと相性値が近いほど能力値にボーナスがかかるようになる。 例えばビーストテイマーは魔獣系とわりかし相性値が近い。 各キャラは装備アイテムを1つだけ装備することができる。 装備は必須ではないが、能力や耐性を底上げしたり直接攻撃に属性を賦与・変更したり出来るため、あると戦闘の助けになる。 武器・防具・護符など色々と存在するが装備制限も特に無く、魔獣系キャラに武器や鎧、籠手を装着させたり、アンデッドキャラに神聖系武器を装備させたりするといった珍妙な組み合わせも可能。 武器を装備すると、「直接攻撃」に武器属性が反映される。例えば直接攻撃が「物理系」(○○系は属性)のキャラに神聖系武器を装備させれば、直接攻撃の属性が「神聖系」に変化する。 「たいあたり」や「しっぽでたたく」といった、武器を使っていなさそうな攻撃にも反映される。「ほのおのいちげき」なのに属性は冷気系なんてネタも。 ちなみに敵や中立キャラには、アイテムを装備しているものは存在しない。 装備品は店では販売されていない。固定装備入手イベントや、教会を解放した際に低確率で入手できることもあるが、大部分は各地に眠る「埋もれた財宝」を見つけて入手することになる。 進軍 プレイヤーは編成した各ユニットをコスト(給料)を支払って派遣(*3)し、目標地点を設定して進軍させる。マップに点在する拠点(都市や教会)を解放しながら進軍し、最後にボス敵のいる敵本拠地を解放すればステージクリア。本作は半RTSであるため戦闘時は専用画面に切り替わるが、基本的にリアルタイムで進行する。ただし、任意のポーズは可能である。 日数と昼夜の概念が存在し、正午で一区切りとなる。 各ステージは正午から開始し、その後は正午を迎えるたびにその日の「決算」が行われる。民衆からの支援金が支給され、派遣中のユニットの給料が自動的に差し引かれる。 昼夜は戦闘にも影響する。昼はALIの高いキャラが強くなり、夜は低いキャラが強くなる。一部のキャラは昼夜で性能そのものが変わったりもする。 昼夜を操作するアイテムを使えば時刻を巻き戻して、決算を迎えずにずっと昼やずっと夜にしておくことも可能。消費アイテムだが特殊な店で購入可能で安いので、機会があれば大量購入できる。 夜にするアイテムを正午前に使用すれば夜0時に戻るが、正午以降に使えば翌日の夜0時に時刻が進む。昼にするアイテムも同様に夜0時前に使えばその日の正午に巻き戻るが、夜0時以降に使えばその日の正午に時刻が進む。なので決算収入を得たい時やカオスフレームをわざと下げたい時に一瞬で日数経過させる手段としても使える。 ポーション等のアイテムは、戦闘中でなければいつでも誰にでも使用可能。 もちろん購入にはお金がかかるが、大量に用意できれば非常に便利。回復キャラの立場が危うくなるほど。 敵ユニットは、味方ユニットから一定の距離内にいるものだけが表示される。見えない敵も常に移動しているため、放っておくといつの間にか味方本拠地を占領され、強制的にステージ敗退(ゲームオーバーではなく全軍退却扱い。再戦も可能)となりかねない。 ユニットの移動速度は、ユニットごとに設定された「移動タイプ」で決定される。基本的にはユニット内で隠しパラメーターである「運搬力」が最も高いキャラクターの得意とする地形がユニット全体の移動タイプとなる。 魔獣系キャラは全体的に運搬力が高めなので、これらのキャラを入れると移動タイプが特殊なものになりやすい。 進軍の際にも、ユニットの移動タイプに応じ進みやすいルートが自動的に決定される。そのため目標地点が同じでも、ユニットによって途中のルートが街道沿いになったり森越え・山越え・海越えになったりする。 また戦闘においては地形と個々のキャラの移動タイプの相性によって補正がかかる。 各マップ開始時には味方本拠地以外の拠点は全て相手に占拠されているが、味方のユニットが進入し停止することで解放が可能。後述する「カオスフレーム」が増減し、都市を解放すれば支援金も増額する。 また、拠点解放時にはタロットカードを一枚引くことができる。引いた際になんらかの効果(プラスとは限らない)が発生する。入手したタロットカードは戦闘中にアイテム代わりに使用することができ、引いた時とは別の効果を発揮する(後述)。 拠点上に待機しているユニットは徐々にHPが回復していく。敵軍も同様。 解放済みの拠点に敵が重なると再び占拠されてしまう。このため解放済みの拠点には防衛用のユニットを置いたり、敵の進軍ルートを読んで足止めを行う等といった対策が必要になる。 戦闘 敵ユニットと接触すると戦闘になる。また移動中に突然、中立キャラクターとの戦闘が起こることもある(*4)。 各キャラクターは自クラスに応じた行動をとる。行動内容や行動回数は前述した通り配置によっても変わる。 行動は1ターンに1回ずつ。行動回数2なら2ターン目も行動、3あれば3ターン目も行動できる。 クラスによっては複数の行動手段を持ち、ランダムまたは相手に応じて使い分けるものも存在する。例えば魔法使い系は、最初から神聖以外の各種属性(物理・火炎・冷気・電撃・暗黒)の攻撃魔法を扱うことができ、実際の戦闘では相手の耐性の最も弱い点を突く魔法を自動的に選択して使用する。 戦闘は基本的に自動で推移し、プレイヤーが手出しできることは少ない。各種タロットカードの使用、作戦(ターゲット選択基準)の変更、「撤退(にげる)」「説得(中立キャラなら)」の指示が出せる程度。 作戦は4種類。基本戦術である「ガッツをみせろ」、防御力が高まり残りHPが多い敵を狙う膠着戦志向の「バラバラにせめろ」、ユニットリーダーに集中攻撃しようとする「リーダーをねらえ」、攻撃力が高まり残りHPが少ない敵を狙う各個撃破の「いきのねをとめろ」。 撤退は必ず成功するが、ユニット全員のCHAが1下がってしまう。CHA0でも撤退は可能。 タロットカードの効果は図柄により違い、攻撃・回復・能力の増減など多岐に渡る。戦闘中にアイテムを使えない本作において、プレイヤーが戦闘内容に直接干渉できる唯一の手段である。 魔法を完全防御、敵リーダー以外を撤退させる、強力な全体攻撃など圧倒的な効果が多い。 敵味方どちらかの全滅か、双方のキャラクターの行動をすべて処理した時点で戦闘は一旦終了する。全滅でない場合はダメージを多く受けた方が敗北扱い(*5)となり、負けた側のユニットは勝った側のユニットの反対方向に後退してしまう(*6)。この時、天界マップでは空の飛べないキャラクターのみが生き残っていた場合、上空部分に押し出されてユニット全滅(落下死)という恐れもある。 ユニットリーダーの生死は勝敗そのものには影響しない。しかしユニットリーダーが死亡しているユニットは大半の操作を受け付けない敗走状態になり、本拠地まで逃げ帰るようになってしまう(*7)。 ボス戦だけは例外で、リーダー(ボス)を倒せばその時点で勝利しステージクリア、倒せなければ必ず敗北扱いとなる。部下を倒してもボスが生き残っていると部下が復活(再補充?)してしまうので、ボス戦ではボスを集中攻撃するのが鉄則。 逆に、オピニオンリーダーが戦死するとその時点でゲームオーバーになる。 カオスフレーム 「民衆からの支持率」を表すバロメーターで、エンディングも含むイベントの結果に大きく作用する。民衆を重んじた行動を取る(悪人を倒す、戦いを無用に長引かせない(*8)、等)で上昇し、逆の行動を取ることで下降していく。 悪事を働いていたボスを仲間に引き入れたり、悪人から良いアイテムをもらったりと、カオスフレームが低いほうがメリットがあるイベントも多く存在する。 拠点解放時には、解放したユニット内のキャラ達のALIの高さに応じカオスフレームが変動する。個々の変動は小さくても、積もり積もれば影響が目に見えて大きくなっていく。民衆は英雄的な戦いを求めているのである。 ただ単に町を解放していくだけでは、ただ力で支配するだけの帝国軍となんら変わりがない。したがって民衆の支持も得られず、カオスフレームは下がる一方である。 評価点 完成されたゲームシステム 第一作にもかかわらず、ゲームシステムはよく練られている。SFC初期の作品ながら、既にリアルタイムストラテジーの一つの完成形と言ってもいいかもしれない。 キャラクターのクラスは非常に多彩で個性豊か。その多彩なクラスを組み合わせたユニットの種類は実質無限といってもいいほどであり、自分の好みにあわせて戦略を立てられる。 コマンドやアイテムの効果がわからないときはセレクトボタンで説明が出る。全てのコマンドとアイテムに説明文が用意されている。 アイテムの説明文は効果の説明だけでなく、由来や設定も記述した所謂フレーバーテキストにもなっており、世界観の構築に一役買っている。 マップではいつでもポーズをかけて時間を止める事ができる。敵部隊とぶつかっても戦闘に入る前にポーズをかけ、アイテムで回復したり、敵の編成を見てからフォーメーションや装備を変えて対処が可能。 先述の通り、戦闘でプレイヤーが手出しできることは少ないが、次に行動するであろうキャラクターを予想しつつこまめに作戦変更することで有利に立ち回れる。オート戦闘だからと言ってボーっと見ているのは損である。 隠し拠点、埋もれた財宝、特定のイベントをこなさないと仲間にならないキャラなど、やりこみ、隠し要素も豊富。 魅力的なシナリオとキャラクター 本作のシナリオの大筋は「世界制覇を狙う帝国とそれを陰で操る宰相を正義感にあふれる若者が打ち倒す」というありがちな王道ストーリー。しかしシナリオを彩る個々のキャラクターのクセが強く、それでいながら王道を外さない壮大な「英雄叙事詩」に仕上がっている。 また、エンディングは様々な要因によって多彩に分岐する。帝国を打ち倒した後、主人公たちがどのような運命をたどるのか?是非とも自分の目で確かめてほしい。 基本的にはカオスフレームと主人公のパラメーターが強く影響するが、それ以外にも特定の仲間を加えたかどうか、とあるアイテムを手に入れたかどうか等の条件により分岐する。 BGM 岩田匡治、崎元仁、松尾早人の3人による共作となっている。3人ともが当時からすでに名を上げていた作曲家であり、オーケストラ調のBGMは非常に好評である。 「ジジイの祈り」「サンダー・おおえど・Aチームのマーチ」(参考動画)「せまりくるサンタクロース」(参考動画)などミュージックモードにおける曲名のおふざけ振りもすでに顕在であった。 ビジュアル面 吉田明彦氏と皆川裕史氏がキャラクターデザイン等のビジュアル面を担当。独特の画風は当時から健在であった。 戦闘時のキャラのアニメーションも凝ったものばかりで見ていて飽きがこない。 グラフィックも美麗で、現在においても違和感なく見ることができる。 賛否両論点 ストーリーに関係しない部分で、運任せな要素がかなり多い。 アイテムの入手のランダム性が高い。 装備アイテムの入手法は先述の通りだが、内容は完全にランダム。弱い武器ばかり出ることもあれば、序盤から強力装備が出ることもある。 敵ユニットを全滅させた際に消耗品アイテムを入手できることがある。ただ消耗品の中には「強力な特殊クラスへのクラスチェンジを可能とするアイテム」まで含まれているため、これを序盤に引き当てるとバランスが崩壊しかねない。 ドーピングアイテムを購入可能になるアイテムも拾える事がある。プレイ方法によっては援助金を際限なくもらうことができるため、大量に買い込むと戦闘が楽勝になってしまう。 タロットカードを引いた時の効果にマイナス効果が含まれている。首尾よく「Lovers(カオスフレームUp)」「Emperor(カリスマUp)」あたりを引ければいいのだが、「Devil(カオスフレームDown)」「Tower(アライメントDown)」などの後処理が面倒な効果も。 「Sun(真昼にする)」や「Moon(真夜中にする)」を引いた場合、元の時間によって強制的に時間が進んだり戻ったりする。都市解放前に決算を迎えて援助金が少なくなったり、夜に強化されるクラスが昼間に戦うことになるなど、計画が狂うことがある。 ユニットリーダーのLUKが50より高ければ、マイナス効果のタロットカードには(LUK-50)×2%の確率で引き直す判定されておりマイナス効果は出にくくなっている。逆に50より低いと、プラス効果のタロットカードに(50-LUK)×2%の確率で引き直す判定が付いてマイナス効果のタロットカードが出やすくなる。 一長一短なLサイズクラス 非飛行系の魔獣キャラがいると、ホークマン系などを入れても移動タイプ「低空」にできない。飛行させるには他の「大空」タイプと組み合わせるしかなく、Sサイズ1・Lサイズ2の3体ユニットにせざるを得ない。戦闘での実用性さえ追求しなければ趣味編成ユニットであろうとも楽しくはあるのだが。 純粋な戦闘での性能も通常サイズキャラ2人分は持っていない。 中盤以降の前衛2人・後衛3人(攻撃2 回復1)という基本編成に比べると、後衛にLサイズを入れて前衛はSサイズ1人だけに減らす、もしくはLサイズが前衛を1体だけで張る、といった感じになる。前衛の数を削らずに、後衛の攻撃役を1人減らしたり回復役を削ったりするとユニットはさらに扱いづらくなる。 コストは全体的に安く、ユニット人数も少なくてすむので、金欠の序盤や収入を得にくい速攻プレイなどでは頼りになる。 クラスチェンジにCHAを必要とせず、ALIの管理だけですむので育てやすい。 特に低ALIクラスはガンガンレベルを上げてCHA・ALIともに0になってしまってもクラスチェンジできるので、細かく考える必要すらない。 地竜系クラスはALIの高中低によってクラスチェンジ後の属性が変わる。 低ALIのブラックドラゴン系は2段階目で後衛から2回全体攻撃できるようになり中盤には入れられるが、高ALI系クラスと中ALI系クラスはさらにもう1段階クラスチェンジした最上位クラスでやっと全体攻撃できるようになり入れられるのは終盤。 グッドエンドの条件が厳しい。 具体的には「主人公のALIとカオスフレームが高い」ことが条件となるのだが、ALIは一度下がってしまうと上げるのが難しい。主人公を戦闘に参加させないという手もあるが、レベルが上がらないとタロットカードの効果も弱いままになってしまう。 カオスフレームの維持も難しい。敵を倒しすぎるとレベルが敵より高くなり、それでも倒すとALIが低下してしまい、ALIの低いユニットで拠点を解放するとカオスフレームは下がってしまい、グッドエンドに必要なキーアイテムも手に入らなくなってしまう。そして、カオスフレームを無視してクリアにこぎつけたプレイヤーには、相応のエンディングが用意されている。 ちなみにベストエンドの「World」を目指す場合、必要となるアイテムは10種類を軽く越える。 カオスフレームを上げるには「都市解放はALIの高い部隊で」というのが鉄則。高ALIキャラは解放部隊に、低ALIキャラは実戦専門部隊にといった役割分担をすればよい。 上記を突き詰めたものが通称「死神部隊」という物騒な戦術。殲滅力・戦闘性能の高い精鋭部隊で結成したユニットを敵の本拠地の正面に配置。出現する敵をこのユニット単体によりレベル差もALIも度外視で黙々と処理。時々わざと手加減して敵を見逃し、そのおこぼれを他のユニットで仕留めればレベルの問題も解決。そして死神部隊が殺戮を繰り返すその裏で、ALIを高くした小奇麗な解放部隊が各地を解放して回り(*9)、民衆の支持を集める。簡単に言うと民衆が見ているところでは清廉潔白な解放軍を演じ、しかしその裏では情け容赦なく徹底的な殺戮を行う鬼畜な軍隊ということ。「いくらリアルを謳っているとはいえ、そんなところまでリアルにしなくても…」と思うかもしれないが、こうでもしないとカオスフレームを高く維持するのは難しい。 上記のように普通にクリアしただけではグッドエンドの条件を満たすのは難しいが、そもそも最初のプレイでグッドエンドを見られるようには設計されていないし、一周程度のプレイでは全クラスを作成することすら難しい。根気よく周回プレイをして徐々にグッドエンドを目指していくとよい。 問題点 ステージ攻略中にセーブや中断ができない。入手困難なニンテンドウパワー版では中断セーブできる。 前述の敵ユニットに本拠地を占領されることでステージ選択画面に戻ることができるが、カオスフレームが大幅に減少するため悪人プレイでもなければオススメできない。 仲間人数は100人までだが、新たな仲間を加える時に人数が100人を超える場合、仲間にならなくなる。 仲間にする条件を満たしているはずなのに仲間にならない場合、大抵これが原因。仲間が90人を超えてきたら、不要なキャラは削除してしまったほうがいい。 クラス性能の格差 移動タイプ「低空」「大空」の移動性能が高すぎて、他の移動タイプの価値が低い。 地形に合わせて最も速い迂回ルートを移動してくれるシステムも飛行なら直進が最速ルートなので、敵の進行ルートくらいの意味しかなくなってしまう。 本作では現在派遣中のユニット全てに1日毎の決算時に給料を払う必要があるのだが、このせいで給料の馬鹿高い(*10)固有キャラの実用性が怪しくなっている。 ただし時刻を巻き戻せるアイテムを購入可能なので、1日でボス以外全て片付けて帰還させてしまえば高給キャラが資金面で負担になることはない。 実質死神部隊含めて3~5ユニットもあれば攻略には十分であり、それ以上作るのは金の無駄になりやすい。相手の侵略も敵本拠地付近で死神部隊が全て迎撃すれば気にする必要はないので、防衛用ユニットも不要。 逆に死神禁止となると、前線の拠点や交通の要所に防衛ユニットを張りつける等して完璧な包囲網を敷く必要がある。戦闘もレベルの関係で(タロット補助が無ければ)一人一殺はほぼ無理で、さらにユニットのレベルが上がりすぎるのを防ぐために早解きが必須に近くなる。 派遣させない限りは費用もかからないため、多数のキャラを育成したい場合は、マップ毎に派遣ユニットを決めてローテーションを組むなどといった方法もある。 主人公の戦闘タイプはゲーム開始時の質問で4タイプに分かれるのだが、ここで「魔法使い型」が来るとALIの上昇が非常に難しくなる。理由は前衛後衛どちらに配置しても暗黒属性の魔法攻撃しかできないため。また初期ALIも低い。スペック自体は高いのでグッドエンドを狙わないなら使いやすいのだが…。 多くの低ALIクラスは暗黒耐性に優れるため、低ALIキャラにとどめを刺すのが難しくなり、結果的にALIの上昇が難しくなる。 加えて、最低のALIを持つアンデッドを自身の手で倒すことが出来ない。神聖攻撃を一発当てさえすれば(攻撃力とは無関係に)倒せることもあり、ALI上げには最適な相手だというのに。 戦士タイプや魔獣使いタイプなら前衛に配置すれば、神聖武器を装備しての直接攻撃で討伐可能だったりする。 僧侶タイプだと前衛に配置すれば神聖武器がなくても神聖魔法攻撃でアンデッドを倒せる上に、初期ALIがとても高い。 前述した強力な特殊クラス「プリンセス」の性能がゲームバランス崩壊気味。 転職アイテムさえあれば最下位クラス「アマゾネス」からいきなりクラスチェンジできる。(例えばネクロマンサーという特殊クラスは、ウィザードの上級クラス「ゴエティック」からなのでアイテムだけあっても上級クラスに達する中盤頃になるまで使えない) 攻撃方法が神聖系の全体攻撃魔法。神聖攻撃なのでアンデッドも神聖武器やヒーリングに頼らずに一掃できる。 ユニットリーダーにするとユニット内全員の行動回数が+1される。プリンセス自身も+1されて2ターン目も全体攻撃できる。1回でも全体攻撃できる仲間をユニットに入れておけばプリンセスと合わせて2ターンで全体攻撃4回の体制が序盤から構築可能。 欠点もしっかりとあり、成長具合が低めなのにコストは最高ランク。あまりにレベルの低い段階でクラスチェンジすると、パラメータが貧弱な高給取りキャラに仕上がってしまう。 アンデッド狩りをすれば高ALI高CHAをするのは簡単。反面、ブラックナイト、ニンジャマスター、ゴエティック等といったクラスチェンジに低ALI高CHAが必要になるクラスは調整が難しい。 困ったことに、作りにくい中ALI・低ALIのクラスが強いとは限らない。例えば高ALI戦士のパラディンが3回攻撃するのに対し、中ALIのビーストマスターや低ALIのブラックナイトは2回しか攻撃してくれない。 ビーストテイマー系はクラスチェンジアイテムを使うことでドラゴンテイマー系になることができる。しかしこれも単にドラゴンと相性が近くなるというだけで、本人の能力は低いまま。 大量に出現する敵の数 敵ユニットの編成、マップ上での同時派遣上限数、各ユニットの最大出現回数は決まっているが、倒した先から割と短いスパンで何回も湧いてくる。 といっても敵が多い後半のステージでも30部隊前後。 最終ステージのみ、9種類の敵ユニットが全て最大出現回数255になっており、9種類x255回=合計2295部隊を全滅させることも不可能ではないが、基本的に無尽蔵に湧いてくる敵を突っ切りながらラスボス戦を目指すことになる。 同時派遣上限数を利用して、ユニットリーダーのみを倒し、退却させ、その間の時間を稼ぐこともできる。 総評 一般受けしやすいファンタジー的な世界の中に、戦争の悲惨さを落とし込んだ緻密な世界観や、魅力的なキャラクターが高く評価され、日本におけるリアルタイムストラテジーの代名詞の一つとなった傑作。 カオスフレームの導入により、ただ単に味方を強化して敵を倒しまくるだけではダメという、これまでのSRPGと一線を画したシステムも好評。民衆の支持を得るのがいかに難しいかを考えさせられる。 最初は何も考えずにプレイして要領をつかみ、周回プレイのたびに仲間やキーアイテムの取得方法を確立し、だんだんと良いエンディングを目指していく過程も楽しいゲームである。 グッドもバッドも含めて10以上ものエンディングが用意されているので、全部コンプリートするつもりで気長にプレイするといいだろう。 その後の展開 移植 本作はニンテンドウパワー、プレイステーション、セガサターン、携帯アプリなど様々な媒体に移植され、そのたびに調整が加えられている。 ニンテンドウパワー版は敵ユニットの総数や獲得経験値が減少している。とはいってもLVの上がりすぎでALIに悩むことが多かったため、どちらかというと難易度は下がっている。逆に、ただでさえ作りにくい低ALIクラスがさらに作りにくくなった。 ステージ攻略中でも普通にセーブできる。ユーザーライクではあるが、街の解放前にセーブしてタロット引き直しができるなど、ゲーム難易度をかなり低下させる要因にもなってしまっている。 プレイステーション版は…残念ながらほぼ劣化移植である。「耐性バグ」「装備品バグ」などの特有の不具合がある。 クラスチェンジしてもクラス毎の耐性がクラスチェンジ前のまま変化しない。これが耐性バグ。 つまり、男性系最下級クラスのファイターから手塩にかけて上位クラスのキャラを作り上げても、耐性は貧弱なファイターのまま、という悲惨なことに。 ちなみに、昼夜の変化で性能の変わるクラス「ヴァンパイア」「ウェアウルフ」「ウェアタイガー」だけは処理が違うためか、この呪縛から逃れている。しかし、ウェアウルフもウェアタイガーも希少クラスであり自軍に入るのはまれ。またこれらは昼夜の性能差が激しすぎて消費アイテムで夜を維持しないと非常に使いづらい。 SFC版にはなかった「装備を外す」コマンドが追加されているのだが、このコマンドを使っても変化した耐性が元に戻らない。こちらが装備品バグ。よって耐性を上げる装備が1個でもあれば、それを使いまわすことで全キャラクターの耐性を大幅に向上可能。ただし、やりすぎるとオーバーフローを起こして大幅に耐性が減少する羽目になる。 ユニットリーダーによる相性補正の計算が変更されている。 SFC版ではリーダーとの相性が近いほど部下が実力を発揮できるというものだったが、PS版はリーダーの方が優れていないと部下の実力が落ちるというものになった。強力だがリーダーになれない魔獣系クラスは実力発揮が難しい(*11)という厳しい立場に置かれる。 戦闘演出面は変更点が多い イベントで仲間に入るキャラは戦闘で一般キャラとは違う色になる。PS版変更点の中で最大の評価ポイントかもしれない。クラスチェンジしても有効で、例えば本来真っ白なプリンセスも魔女デネブがクラスチェンジするとピンク色のプリンセスになる。 攻撃エフェクト、効果音、カメラ演出などの変更点については賛否両論。 なお、本作は未だにゲームアーカイブス配信がされておらず、PSPユーザーには少々厳しいことになっている。同じくアートディンク移植のタクティクスオウガも配信されていないので、このバグが原因かどうかは定かではないが…。 セガサターン版は、声優、新マップなどが追加された「完全版」と呼ぶに相応しいもの。 SFC版では単色だったユニットアイコンが、SS版ではフルカラーになっている。 中断セーブができるようになった。再開すると中断セーブは消える。 携帯アプリ版はSFC版ベースの移植。サイドストーリーであるエクストラマップと自軍ユニットを派遣するサーバークエストが追加されている。 バーチャルコンソールでも配信されていたが、その終了と共に2023年3月配信停止。こちらはSFC版ベースとなっている。 続編 1995年にオウガバトルサーガ第7章に当たる『タクティクスオウガ』が発売された。 正統な続編だが、本作とはシステム面でかなりの違いがある。 開発は本作と同じくクエストで、プロデューサー兼ゲームデザイナーである松野泰己氏も続投。 多くのファンを掴んだ作品であり、2010と2022年の二度にわたってリメイク版が発売された。 1999年にNINTENDO64用ソフトとして『オウガバトル64』が発売された。 クエストの開発だが、松野氏が携わっていない。 2000年にネオジオポケットにて本作の前日譚である『伝説のオウガバトル外伝 ゼノビアの皇子』が発売された。 SNKの開発で、クエストは監修となった。本作と同様のシステムを採用している。 2001年にゲームボーイアドバンス用ソフトとして『タクティクスオウガ外伝』が発売された。 クエストの開発だが、これにも松野氏が携わっていない。 続編に関する余談 本作に登場する一部のキャラクターは『タクティクスオウガ』『オウガバトル64』に続けて出演している。 本作は全8章とされる「オウガバトルサーガ」の第5章であり、『オウガバトル64』が第6章、『タクティクスオウガ』が第7章に当たる。サーガ本編は『オウガバトル64』を最後に進展しておらず、完結の見通しは暗い状況になっている。 後に松野氏がスクウェアで制作した『ファイナルファンタジータクティクス』は、『タクティクスオウガ』のシステム的続編と呼べるものになっている。 余談 SFC版の説明書には、ゲームの進め方を描いた漫画が掲載されていた。移植版やVC版には掲載されていない。 企画・シナリオは本作のプロデューサーにして、後にスクウェアに移籍し『ファイナルファンタジータクティクス』『ベイグラントストーリー』などを手がけた松野泰己氏が担当。本作は彼の出世作となった。 オウガバトルサーガのプロットは松野氏が1989年のクエスト入社時に提出した企画である。そして1991年の夏から1年半の製作期間をかけて本作が製作された。 シリーズタイトルや版権物などと比べて新規IPの売上が悪い状況を危惧していた任天堂が、有望そうな新規IPを支援するというプロジェクトを企画しており、その対象になった。 選ばれた理由は、マスターアップ後に約3ヶ月後の秋発売予定で出展した1992年8月の「任天堂スペースワールド」で、来場者アンケートの人気11位(10位までは人気シリーズタイトル)だったため。 数々の支援 ロムカセットやパッケージ取説などの製造費用は任天堂持ちで後で売上から棒引きに。製造費を銀行や投資家から借りるなどして調達する必要なし。 CMは任天堂が作って任天堂が費用を持つ。そして、絵画から抜け出して動くという凝っていて見栄えのするテレビCMが流れた。 卸売り業者の組織「初心会」へのお墨付きが貰えて流通で有利になる。 ただし、それに見合うクオリティを満たすように任天堂からダメ出しもされる。 出展時点でマスターアップ済みだったが開発期間の都合で仕様を切った部分をいろいろ指摘されてしまい、ブラッシュアップのために発売日が秋から翌年3月に延期された。 タイトルも元は「オウガバトル」だったがそれでは売れ行きに響くと任天堂からNG判断が出て、「伝説のオウガバトル」に変更することでOKが出た。 任天堂の支援のおかげもあって初期出荷数は20万本、しかし予想を上回る売れ行きにすぐ20万本の追加生産と相成った。 レーティングはCERO C(15歳以上対象)でアイコンは「犯罪」。とはいっても自主的に犯罪をするのではなく、カオスフレームが低い場合に限り、盗賊や悪徳商人と関係を持つだけなのだが…。 本作が初登場となる魔女デネブは、普通に上位エンディングを目指していては仲間にならず、仲間にしてもストーリーやエンディングには一切絡んでこない、進行ルートから外れた地域にいるので無視しても問題ないという、本作の時点では地味なキャラだった。 しかし初期クラスがノービスのウィッチなため派遣コストが安い割に知力が高く、強力な魔法を使えるクラスにチェンジすれば非常に強い。更にカオスフレームをうまく調整すればデネブを仲間にしつつも上位エンディングを迎える事ができることがわかり、コアなファンからの人気が上昇。次回作にもしっかり登場し、ついにはシリーズを代表する人気キャラへと出世するのであった。 SS版では彼女を仲間にする事で解放される新ステージもある。 パロディ クイーン関連:作品中のワードの元ネタはイギリスのロックバンド「クイーン」の作品とされ、以下に一例を挙げる。 作品タイトル「オウガバトル」…1974年3月に発表したアルバム『クイーン II (Queen II)』の収録曲「Ogre Battle」から。 サブタイトル"The March of the Black Queen"…同じく『クイーン II』収録曲の「マーチ・オブ・ザ・ブラック・クイーン (The March of the Black Queen)」。 作中に登場する「ライの海」…同じく『クイーン II』の収録曲「輝ける7つの海 (Seven Seas of Rhye)」から。 ホークマンの高ALI上位クラス「バルタン」…クイーンが劇中音楽を手掛けた映画『フラッシュ・ゴードン』に登場するホークマンの王様の名前。 映画ネタ イービルデッド:スキル名、アメリカのホラー映画(邦題「死霊のはらわた」)。 ライフフォース:スキル名、アメリカのSFホラー映画(邦題「スペースバンパイア」)。 パンプキンヘッド:クラス名、アメリカのホラー映画。
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/18964.html
アリス・ギア・アイギス アクトレス その他 参考リンク コメント タイプ1:はがね タイプ2:でんき ピラミッドとコロプラより配信されているスマートフォン用武装カスタマイズアクションゲーム。 アクトレス ヤンチャム 比良坂夜露 ゾウドウ 兼志谷シタラ ホーホー 百科文嘉 ゾロアorクスネ 吾妻楓 ベロベルト 日向リン グレイシア 小鳥遊怜 ニャローテ 一条綾香 フラージェス 相河愛花 ワンリキー 小芦睦海 キルリア 二子玉舞 ウデッポウ バージニア・グリンベレー アマージョ ファティマ・ベトロラム タブンネ 四谷ゆみ ストリンダー(ハイなすがた) 藤野やよい ラウドボーン 下落合桃歌 ピカチュウ シャーリー・オークレイ ストリンダー(ローなすがた) 伊戸倉音緒 ゲンガー 依城えり ネイティ 文島明日翔 マクノシタorミルタンク 大関小結 ミミロル 宇佐元杏奈 ロトム 神宮寺真理 マスカーニャorレパルダス 新谷芹菜 ゲッコウガ 蛙坂来弥 ジュペッタ 籠目深沙希 ユキメノコ 紺堂地衛理 ダゲキ 州天頃椎奈 ウールー 仁紀藤奏 フェローチェ 村尾未羅 ビビヨン 君影唯 ツンデツンデ 須賀乙莉 ルージュラ 萬場盟華 ズルッグ 九炉鉄悠都 ワッカネズミ 琴村朱音 ワッカネズミ 琴村天音 コライドン サンティ・ラナ カチコール ニーナ・カリーニナ コジョフー 王紅花 ゴチミル ミア・ヴォワザン リーシャン:千島美幸 スナバァ 東雲チヱ ユキワラシ 御蔵座梓希 クチート 山野薫子 エルレイド 二階堂司 ゴルーグ 御茶ノ水美里江 オクタン 米良渕花浪 プラスル 駒添絵伝 バチュル リタ・ヘンシェル ピジョット 尾長晶乃 モルペコ(まんぷくもよう) 巽竜子 モルペコ(はらぺこもよう) 鳳加純 ポリゴン 金潟すぐみ タマンタ 新居目安里 ロズレイド 的場アオイ フーディン 在賀奈々 ポニータ(ガラルのすがた) 宮南ひかり ドーブル 我龍絵美 ヘイラッシャ 天狐天 ハッサム 波佐見利佳 クラブ 春日丘もえ ネギガナイト アデライーデ・ブルートハウゼン デンリュウ 高幡のどか その他 ヨマワル 隊長 単眼をドローンに見立てて。 ローブシン 磐田宗一郎 ドテッコツ 松田アレックス ドッコラー 鈴木有人 ダイオウドウ 兼志谷ナビン ケロマツ 蛙坂タカヤ バルキー 州天頃舜 ダーテング 吾妻重頼 参考リンク VOCALOID、デッドオアアライブ(ゲーム)、ダーティペア、バトルガール ハイスクール、ストライクウィッチーズ、ダライアス、Steins;Gate:コラボした作品 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/2894.html
仮面ライダー バトライド・ウォー 【かめんらいだー ばとらいどうぉー】 ジャンル バイク ヒーローアクション 対応機種 プレイステーション3 発売元 バンダイナムコゲームス 開発元 エイティング 発売日 2013年5月23日 定価 通常版 7,480円(税込)プレミアムTVサウンドエディション 10,480円(税込) レーティング CERO B(12才以上対象) 判定 なし ポイント PS3初の仮面ライダーゲームいわゆる無双系アクションゲームとしては単調気味キャラゲーやシナリオゲーとしては上々の出来場面の再現度は微妙に足りずキャラクターの出番に差がある 仮面ライダーシリーズ 概要 登場キャラクター システム 基本アクション 成長・カスタマイズ要素 フォームチェンジについて キャラクター別詳細 その他 評価点 キャラクター性能・再現 音響・演出の原作再現 ライダー同士のかけ合い 賛否両論点 一部キャラクターの仕様 カスタマイズ関係 微妙に再現度の足りない原作再現 事前情報通り過ぎたキャラクター数 問題点 ゲームの単調さ、ゲームバランスの悪さ ボスの仕様 バイクの仕様 ボイス関連の不満点 キャラクターの出番の差 カスタムサウンドトラックの仕様 その他問題点 総評 余談 戦いは蘇り、新たな歴史になる― 概要 「彼らは、元いた世界での記憶を失っていた……」 描かれる物語は、14人の仮面ライダーが何者かに記憶を奪われ、謎の異世界に集結するオリジナルストーリー。 ゲームを進めることで、彼らはライダーの記憶を取り戻していく。 記憶を失った仮面ライダー達に襲い来る、かつて倒したはずの強敵。 その戦いの最中、再び育まれる仲間との友情。 そして、作品を越えて巡り合った彼らを待ち受ける、新たなミッション――(公式サイトより) 『仮面ライダー』シリーズ初のPS3タイトル。据置機専用としても『クライマックスヒーローズW』以来3年半ぶり。 『クウガ』から当時最新の『ウィザード』まで、平成ライダー14作品の主人公+サブキャラクター数名が登場。群がる敵を倒しながらマップを駆け巡り、ボスへ挑む3Dアクションゲーム。 一言で表せば、ゲーマー的には『仮面ライダー無双』、ライダーファン的には『3D版ライダージェネレーション』といった感じの作品。仮面ライダーらしい「バイク」のアクションを追加することで、システム・ビジュアル的にも変化している。 近年のライダーゲームではおなじみ、好きな楽曲データをBGMにできる「カスタムサウンドトラック」機能にも対応。 更にプリセット曲にTV主題歌などを作品ごとに数点収録した、期間限定生産版『プレミアムTVサウンドエディション』も発売。 本作より半年早い2012年11月に発売された『超クライマックスヒーローズ』をはじめ、シリーズ作品と比較する部分が多数あるため、以下『CH』と略す。 登場キャラクター 以下長くなるため折りたたみ。 + プレイヤーキャラクター・変身形態 ☆のキャラクターは、当時と同じキャストが演じている。 ●の形態は、変身のために特定の条件を満たす必要があるもの。 ※の形態は、任意で変身できず、特定の技の使用中のみ変身するもの。 「超必殺変身」の形態は、後述する超必殺技の発動と同時に一定時間変身できるもの。 キャラクター 通常変身 超必殺変身 仮面ライダークウガ マイティフォーム アルティメットフォーム ドラゴンフォーム ペガサスフォーム タイタンフォーム ●ライジングマイティ ●ライジングドラゴン ●ライジングペガサス ●ライジングタイタン ※アメイジングマイティ ☆ 仮面ライダーアギト グランドフォーム シャイニングフォーム フレイムフォーム ストームフォーム ※トリニティフォーム ●バーニングフォーム ☆ 仮面ライダー龍騎 通常形態 龍騎サバイブ 仮面ライダーファイズ 通常形態 ブラスターフォーム ●アクセルフォーム ☆ 仮面ライダーブレイド 通常形態 キングフォーム ●ジャックフォーム 仮面ライダー響鬼 通常形態 装甲響鬼 ●響鬼 紅 仮面ライダーカブト マスクドフォーム ハイパーフォーム ライダーフォーム 仮面ライダー電王 ☆ ソードフォーム ☆ クライマックスフォーム ☆ ロッドフォーム ☆ アックスフォーム ☆ ガンフォーム ライナーフォーム ステータスアップのみ 仮面ライダーキバ キバフォーム エンペラーフォーム ガルルフォーム バッシャーフォーム ドッガフォーム ※ドガバキフォーム ☆ 仮面ライダーディケイド 通常形態 コンプリートフォーム カメンライド(平成9ライダー) ☆ 仮面ライダーW サイクロンジョーカー サイクロンジョーカーエクストリーム ヒートメタル ルナトリガー サイクロンメタル サイクロントリガー ヒートジョーカー ヒートトリガー ルナジョーカー ルナメタル ☆ 仮面ライダーW ファングジョーカー 別キャラクター・形態固定 ステータスアップのみ ☆ 仮面ライダーアクセル 通常形態 アクセルトライアル バイクフォーム アクセルブースター ☆ 仮面ライダーオーズ タトバコンボ プトティラコンボ ●ガタキリバコンボ ●ラトラーターコンボ ●サゴーゾコンボ ●タジャドルコンボ ●シャウタコンボ ☆ 仮面ライダーバース (変身者 伊達明) 通常形態 バース・デイ ☆ 仮面ライダーフォーゼ ベースステイツ コズミックステイツ エレキステイツ ファイヤーステイツ マグネットステイツ ☆ 仮面ライダーメテオ 通常形態 メテオストーム ☆ 仮面ライダーウィザード フレイムスタイル オールドラゴン ウォータースタイル ハリケーンスタイル ランドスタイル ※フレイムドラゴン ※ウォータードラゴン ※ハリケーンドラゴン ※ランドドラゴン ☆ 仮面ライダーウィザード インフィニティースタイル DLC・別キャラクター・形態固定 ステータスアップのみ ☆ 仮面ライダービースト 通常形態 ステータスアップのみ ファルコマント カメレオマント ドルフィマント バッファマント ☆ 仮面ライダービーストハイパー DLC・別キャラクター・形態固定 ステータスアップのみ + NPC 赤文字のキャラクターは、ステージによって敵・味方の立ち位置が変わる戦闘キャラクター。 青文字のキャラクターは、ナビゲーションなどでのみ登場する非戦闘キャラクター。 ☆のキャラクターは、当時と同じキャストが演じている。 登場作品 サポート/ボスキャラクター 雑魚キャラクター 仮面ライダークウガ ン・ダグバ・ゼバ(完全体) - 仮面ライダーアギト 仮面ライダーG3-X ・アントロード フォルミカ・ペデス・アントロード フォルミカ・エスクス ☆ 水のエル(強化体) 仮面ライダー龍騎 仮面ライダーナイト ・レイドラグーン・ゲルニュート ☆ 仮面ライダーオーディン 仮面ライダー555 仮面ライダーカイザ ・ライオトルーパー ホースオルフェノク(格闘態) 仮面ライダー剣 ☆ 仮面ライダーギャレン ・ダークローチ・アルビローチ ☆ ジョーカー アルビノジョーカー 仮面ライダー響鬼 仮面ライダー威吹鬼 ・バケネコ(親・子) 乱れ童子 仮面ライダーカブト ☆ 仮面ライダーガタック (ライダーフォーム) ・ワーム サナギ体・ワーム 白サナギ体(突然変異種) ☆ カッシスワーム (グラディウス・ディミディウス) 仮面ライダー電王 仮面ライダーゼロノス(ゼロフォーム) ・レオソルジャー ☆ 仮面ライダーNEW電王 (ストライクフォーム) ☆ アルビノレオイマジン ☆ モモタロス ☆ ウラタロス ☆ キンタロス ☆ リュウタロス ☆ テディ(マチェーテディ) 仮面ライダーキバ ☆ 仮面ライダーイクサ (バーストモード) (変身者:名護啓介) ・ラットファンガイア ☆ 仮面ライダーダークキバ (変身者:登太牙) ☆ バットファンガイア・リボーン ☆ キバットバットIII世 ☆ キバットバットII世 ☆ 魔皇竜タツロット 仮面ライダーディケイド ☆ 仮面ライダーディエンド ・大ショッカー戦闘員 (黒戦闘員・赤戦闘員) ☆ スーパーアポロガイスト ☆ キバーラ 仮面ライダーW 仮面ライダースカル ・マスカレイド・ドーパント (白服・黒服) 仮面ライダーエターナル(ブルーフレア) ☆ ウェザー・ドーパント 仮面ライダーオーズ/OOO ☆ 恐竜グリード ・屑ヤミー・白ヤミー ☆ アンク(右腕) 仮面ライダーフォーゼ ☆ サジタリウス・ゾディアーツ ・ダスタード 仮面ライダーウィザード ☆ フェニックス ・グール システム 基本アクション □ 通常攻撃 - △○△+○ 必殺技 キャラクターとレベルアップ状況に応じて1~3種類(一部キャラクターはどのコマンドでも同じ技)△+○のみ、ボスにトドメを刺せる □+× ライダーグライド 超必殺ゲージを一定量消費して発動初動無敵状態の攻撃、被ダメージ中でも発動して反撃可能 × ジャンプ - R1十字キー フォームチェンジ能力の選択 R1単押しor十字キー左右でフォーム選択R1長押しor十字キー下でフォームチェンジ発動 R2 超必殺技 コンボを繋いだりアイテムを拾うと溜まる超必殺技ゲージが最大になると発動可能超必殺技で攻撃した後、一定時間は「超必殺変身」としてフォームチェンジしたり、ステータスが強化される L1 ガード ある程度連続で攻撃をガードするとガードクラッシュとなり、一定時間行動不能(スタン状態)になるカメラリセット機能あり L2 バイク搭乗 搭乗後は攻撃不能、R2 アクセル、L2 バイク降車など操作変更 これらの基本ボタン操作に加え、ガード中のスティック入力で回避(ステップ)が行え、一部ライダーはジャンプキャンセルもできる。 「△+○必殺技、ライダーグライド、バイク搭乗後操作」以外はボタンコンフィグの変更が可能。 何も操作していないニュートラル状態でも自動ガードしてくれるが、手動ガードに比べてガード耐久力が低く、ガードクラッシュしやすい。 一部のライダーは、R1ボタンや十字キーにフォームチェンジ以外の機能が(機能も)割り当てられている。 例えばブレイドの場合、カードの選択・発動を行う。ジャックフォームへのフォームチェンジ機能もこの中に含まれている。 並列フォームチェンジ能力を持たないライダーの場合、例えばバースはCLAWs、メテオはギャラクシーといったように、主に能力・武器の選択を行う。 原作再現というにはややアレンジしているが、独特なシステムを用意されたライダーも数名。 ブレイドは敵を攻撃して貯めたAPで各種ラウズカードを発動できる。バースは敵を倒して手に入れたメダルで武器が使える。 アクセルは独自のパワーアップシステムとして「テンションゲージ」を持つ(詳細は後述)。 バイクについて バイクに乗っている時は、規制の関係で敵への攻撃行動は一切行えない。バイクで敵へ突撃すると超スピードの側転で回避される。 例外として、ヘリにバイクで体当たりしてヘリを破壊することはできる。 多くのライダーは超必殺形態時にバイクに乗ると、その間に超必殺技ゲージが切れても変身解除されず、コンボカウントも途切れない。ゲージ回復アイテムをとっても延長されない(*1)ものの、バイクから飛び降りた時に攻撃すればコンボを継続できる。 ボスの攻撃とプレイヤーキャラの攻撃が重なると「つばぜり合い」が発生する。 ボタンを連打して敵に押し勝てば、敵をスタン状態にして攻撃のチャンスになる。 成長・カスタマイズ要素 ライダーにはレベルが設定されており、レベルアップで体力などステータスの上昇、技の追加と強化、変身形態の追加、超必殺変身の延長などの特典がある。 更に「フィギュア」という装備品によるカスタマイズが可能。体力・攻撃力などのステータスを分かりやすく上昇させるものから、「攻撃範囲拡大」「ジャンプ/ダッシュキャンセル付与」「空中ダッシュ付与」といった特殊効果を付与するものまで多岐に渡る。 使いづらかったキャラクターも一気に使いやすくなるなど、組み合わせによっては大きな影響を及ぼす。 フォームチェンジについて フォームチェンジは下記4パターンに大別される。 A.いつでも・何度でも、R1ボタンで変身可能なもの(並列フォームチェンジ) 基本的に、劇中のスペック的に対等・一長一短な関係のフォームが該当する。 例えばアギトは、グランド・フレイム・ストーム、3つのフォームを自由に切り替えながら戦うことができる。 変身時にはTV同様のエフェクトやカメラワークになる。その間にも敵は行動しているが、変身中は無敵。 B.ある程度戦い続けることで変身可能になるもの(強化フォームチェンジ) 通常フォームと最強フォームの中間にあたる、強化フォームが主に該当する。 例えばクウガは、「タメ攻撃を当て続ける」ことで、各フォームの強化形態であるライジング系フォームに自動変身し、能力がアップする。 ファイズのアクセルフォーム、ブレイドのジャックフォーム、響鬼の紅など、「敵に攻撃を当てると溜まる専用ゲージ」が設けられており、条件を満たした後で一定時間変身できるもの(再発動には同じ行動を繰り返す)が多い。 C.特定の技の発動中のみ一時的に自動変身するもの(強化フォームチェンジ) これもBのパターンと同様、強化フォームが主に該当する。 Bに比べると、各種モーションを作るのが大変そうだったり、フォーム数が多いので他の変身パターンでの実装が難しそうだったり、原作で必殺技以外のアクションをほとんどしなかったり、原作で登場したシーンが非常に少なかったりといった、やや特殊な強化フォームが該当する傾向にある。 アギトのトリニティフォームとキバのドガバキフォームはライダーグライド発動中のみ、ウィザードのドラゴン系スタイルは△+○必殺技発動中のみ変身する。 D.超必殺変身(最強フォームチェンジ) 各ライダーのいわゆる「最強形態」が該当する。超必殺技ゲージを消費して最強フォームに変身し、超必殺技を発動した後、一定時間最強フォームの状態で戦える。 超必殺変身中は、連続ヒットコンボが途切れなくなるため、コンボ数稼ぎに使うのも有効。 バイクに乗れない、乗る意味がないなどの一部ライダーは、バイクに乗るとフォームチェンジが強制解除される。 超必殺変身の解除だと上記のコンボ継続のメリットを受けられなくなる一方、ゲージ消耗を抑えるなどのバイクを利用したテクニックもあるので一長一短。 ウィザードオールドラゴン、バース・デイ:単純にバイクに乗れない体型 アクセルトライアル、アクセルブースター:バイク自体がフォームチェンジ ファイズアクセル:元々10秒間高速移動できる ファイズブラスター、オーズタジャドルコンボ:飛行能力を持つ キャラクター別詳細 + プレイアブルキャラ クウガ 「タメ攻撃を当て続ける」ことで、強化形態であるライジング系フォームに自動変身する。 ライジングマイティの△+○必殺技は、技中のみアメイジングマイティに変身する「アメイジングマイティキック」。 アギト トリニティフォームは「ライダーグライド」発動中のみ変身。 バーニングフォームは、敵に攻撃を一定数当てれば変身可能になる。 龍騎 システム的にカードの選択・発動といった要素はなく、「各種技の発動=カードの選択・発動」という形式になっている。 画面左下にはドラグバイザーが表示されており、カードを使った各種技の発動時には、その技の発動に必要なカードをバイザーにベントインする演出がある。 R1は「アドベント」でドラグレッダーを召喚して範囲攻撃(*2)。 ファイズ(555) 各必殺技は、いずれもややクセは強いが強力な性能を持っている。 「クリムゾンスマッシュ」は、始動のポインター照射が中距離にしか当たらないという原作を再現しすぎた性能になっており、上手く狙い撃ちする必要がある。 「グランインパクト」で吹き飛ばすとちょうどポインター照射地点に入るが、それでもクセは強い。 クセが強い分、「クリムゾンスマッシュ」などの火力・コンボ数に優れており、慣れてしまえば雑魚の一掃、オブジェクトの破壊は容易。 アクセルフォームは、敵に攻撃を当てることで上がっていく専用のゲージを満タンにすれば変身可能になる。 アクセルフォームは本当にほぼ10秒間しか使えない。 ブレイド(剣) 敵を攻撃することでAPが貯まっていき、APを消費して各種ラウズカードを発動できる。 ブレイドのAPシステムは原作では早々に忘れられた設定である。 ラウズカードの中には、劇中で不発だったタックルボア、てれびくんオリジナルビデオでのみ使用されたトリロバイトメタルも登場。 ジャックフォームへの変身も、APを消費してのラウズカードの使用という形で行われる。 ジャックフォーム版ライトニングスラッシュや、キングフォームのフォーカードも実装されている。 響鬼 響鬼紅は、敵に攻撃を一定数当てれば変身可能になる。 カブト ステージ開始時はマスクドフォームの状態。キャストオフ プットオンを無制限で連発可能、キャストオフの弾き飛ぶ装甲でダメージを与えられる、必殺技「ライダーキック」は3回ボタン入力してから発動する、といったこだわりのある仕様。 キャストオフで周囲の敵集団をひるませ、クロックアップし通常攻撃で平均的に削りながら合間に1回ずつボタンを押していき、チャージ完了と同時にライダーキック(回し蹴り)でまとめて一掃、同時にクロックオーバー、といった天道のような魅せる戦い方もプレイヤーの技量次第で再現可能。 電王 ライナーフォームは通常の並列フォームチェンジとして扱われているが、コンボ終了時の隙が大きいなどのデメリット持ちとして差別化されている。 ダメージを受け過ぎるとその時点で使用していたフォームが強制解除され、そのステージ中は再使用できなくなる。(ライナーフォームのみ解除されない) ダメージによってイマジンが離脱しフォームが強制解除される劇中で度々見られた演出と、最終的に良太郎自身であるライナーフォームしか使えなくなるという点で原作を再現。 電王は特にモーションのキャラクター色が濃い。例えばガンフォームは、ウインドミル(ブレイクダンスの技)で回りながら銃を乱射するなど、原作以上に派手で他キャラクターには真似できないダンス ガンアクションを披露する。 クライマックスフォーム以外の全フォームで、特徴的なポーズを取る「挑発」というアクションが可能。 単なる魅せ技ではなく、挑発モーションのキャンセルして必殺技を当てると、超必殺技ゲージが一定量回復する追加効果がある。 キバ ジャンプキャンセルが標準で使える数少ないキャラクターであり、空中戦を得意とする。滑空で飛び移る乱戦向きの性能。 ドガバキフォームは「ライダーグライド」発動中のみ変身。 ディケイド ステージ開始前に10枚のライダーカードを3枚選択し、任意にカメンライド(並列フォームチェンジ)が行える。 カメンライドで持ち込めるライダーは3人分のみになっているが、多彩な性能ゆえに、持ち込み数を少ないとは感じさせない。また、原作で1話の間に行われたカメンライドは最多でも3種類なので、見ようによっては原作再現。 カメンライド後は、外見、△ボタン・○ボタンの必殺技が変化する。基本的にディケイドのモーションのまま戦い、通常攻撃に用いる武器はライドブッカーで固定。 △+○ボタンの必殺技はディメンションキックで固定。この必殺技の使用時はカメンライドが解除され、ディケイドの姿に戻って攻撃を行う。 超必殺技「ファイナルアタックライド(以下FAR)」は選択中のライダーカードによって変化。 クウガ アルティメットフォームのFARは原作未登場であり、「てれびくん」の誌上通販DVDにおけるFAR全種類同時発動を除けば初登場となる。 一部のFARは、対象ライダーの超必殺技とは異なり、エフェクトなどが『ディケイド』本編の演出に準拠したものに差し替えられている(*3)。 ディケイドの最強フォーム「コンプリートフォーム」のみの特性として、ゲージが残っていれば超必殺技を複数回放てる。 一応、超必殺変身してもステータスや技が一切強化されないという欠点はあるのだが、超必殺技を複数回発動可能というメリットはそれを補って余りある。 更にシナリオクリア後解禁される最上級フィギュアの効果「超必殺ゲージ常時MAX」(*4)を組み合わせれば、ゲームバランスの破壊者ディケイドと化す。おのれディケイドォ! コンプリートフォームは原作と違ってモーションが通常時の使い回し(技が変化しない)のため、カード読み込み時の動作が不自然になっているという問題点があるのだが(*5)、短い動作なのでそれほど気にはならない。 W(ダブル) 並列フォームチェンジは「サイクロンジョーカー、ヒートメタル、ルナトリガー」の基本3形態を選択して行う。更に各フォームの各3種ずつの必殺技は、それぞれ「サイクロン、ヒート、ルナ」の3つのメモリに対応した個別のハーフチェンジ形態に変身して、固有の攻撃を行うというもの。これらの必殺技の後はハーフチェンジした姿のまま戦える。 つまり基本3形態から、更にハーフチェンジを含めた全9形態への変身が実装されている。 通常攻撃モーションは「ジョーカー系、メタル系、トリガー系」の3種類のみで、ハーフチェンジによる性能変化も実質的にはほぼない。 トリガー系のみ、ハーフチェンジによって弾丸の性質が変化する。 基本形態のまま繰り出す○+△必殺技を含め、全必殺技が「マキシマムドライブ(原作における必殺技クラスの技の総称)」であり、劇場版でしか使われたことのない「トリガーエアロバスター」も登場。 ハーフチェンジしながらの必殺技は発動時にメモリチェンジのモーションが入るので、発動にやや時間がかかる。しかし同じ形態の必殺技を使う場合は、メモリチェンジする必要がない分技の発動が早く、扱いやすくなるという性質がある。 ファングジョーカーは原作設定通り、フォームチェンジ不可の別キャラクターとして登場。 フォームチェンジの代わりに「牙の記憶」モードを発動でき、防御力が低く攻撃力とスピードに長けた基本性能を更にピーキーにする。 アクセル 「テンションゲージ」という固有のシステムを持っている。 テンションゲージは時間経過で下がるが、□ボタン長押しでスロットルをひねる動作を行うと一気に上昇し、これが高い状態で発動した必殺技は強化される。「振り切るぜ!」 オーズ(OOO) フォームチェンジの仕様が極めて特殊。開始時のフォームはタトバコンボ固定で、フォームチェンジが使えない。敵を一定数倒すと、ランダムに2~4種類のフォームチェンジ候補が追加され、その後も敵を一定数倒すごとに候補が再抽選される。 「タトバ以外のコンボ形態は体力の消耗で長時間使えない」設定を反映して、一定時間で自動的にコンボが解除され、タトバへ戻るようになっている。 前述の並列フォームチェンジと強化フォームチェンジのシステムを併せたような仕様だが、何よりランダム性があることが最大の特徴。相方のアンクが変身形態を決めていたのを思い出させる。 コンボ形態に制限時間はあるものの、フォームチェンジを繰り返すと時間制限はリセットされるため、劇場版のようなコンボラッシュを繰り出していくことも十分可能。 ガタキリバコンボは原作での台詞通り「使いやすい」斬撃が可能。 ラトラーターコンボは前進を伴う空中バタ足キックなどの攻撃するだけで勝手に走り出すハイスピードキャラになっている。 賛否両論点で後述するが、タジャドルだけは少々残念なことに…。 基本形態のタトバコンボを除き、変身先は色系統を統一した「コンボ」であり「亜種形態」には変身できない。 フォーゼ 通常のアストロスイッチ全40個のうち、所有数の半分の20個が登場している。未登場のスイッチは、戦闘向きでないものが主に該当(*6)。 ベースステイツは△ボタンの使用法が『無双』シリーズのチャージ攻撃に近い仕様になっており、△でロケット、□→△でハンマー、□□→△でスパイクなど、ボタン入力で7パターンに変化する。 エレキステイツの必殺技「ライダー電光ドリルキック」は、「ウインチ+ボード」の体当たりから繋いでキックする。上空に向かって放ったウィンチがどこに引っかかっているかは考えてはいけない。 ファイヤーステイツの必殺技「ライダー爆熱シュート」はタメると「ガトリング+ランチャー」の同時装備で広範囲攻撃になる。 マグネットステイツは射撃オンリーの鈍足キャラ…なのだが、ジャンプ後は「ホッピング」「ドリル」で対地攻撃も一応できる。 メテオ キバと同様、標準でジャンプキャンセルが使える。メテオはキャンセルでコンボを繋ぐ打点稼ぎ向きの性能。 ウィザード 各スタイル(フォーム)の強化形態であるドラゴン系スタイルは、△+○必殺技の発動中のみ変身。 ビースト バイクに乗らず、バイクによる移動をファルコマントで代用している。 バイクに乗らないので規制から免れており、ファルコマント使用中でも敵を攻撃できる。 ダッシュで接触するだけでも敵にダメージを与えられる。威力は低いものの、敵がガード・回避せず確実にダウンを奪える。 左スティック操作だったりと、操作系統がバイクとは別物(*7)。 + NPC ギャレン 「バーニングディバイド」は発動開始時のカードのオーラにスタン効果があり、触れるとヒット確定する。発動のタメのポーズ、頭部発光のギミックも再現。 必殺技以外にも原作の対ピーコックアンデッド戦で見せた、後ろに跳び退きながらの連続射撃など、印象的なアクションがしっかりと再現されている。 ガタック マスクドフォームは登場せず、ライダーフォームのみで固定。 「ライダーキック」の3カウントの電子音声はちゃんとカブトに比べて甲高いものになっている。 「ライダーカッティング」は発生が早い・吸い込み・スーパーアーマー・大ダメージと驚異的な性能。 エターナル マントを脱ぎ捨てることがあり、「エターナルエッジ」のエフェクト色も合わせて変わる。 その他 マップは平成ライダーで見覚えのあるロケ地も再現されている。 「森」は『カブト』『ディケイド』でキックホッパーが出てきた神社と、『響鬼』を思わせる山中や河原が一体になったマップ。 「学校」はどう見ても『フォーゼ』の「天ノ川学園高校」、「外郭放水路」に至っては実在する施設(ロケ地)の名前がほぼそのまま使われている(*8)。 雑魚キャラクターも原作通りの挙動を取る。 『オーズ』の屑ヤミー・白ヤミーは格闘攻撃を行わないものの、耐久力に優れる設定に基づいたスーパーアーマー持ちで羽交い絞めを仕掛けてくる。消滅時にはセルメダルが爆散する。 『フォーゼ』のダスタードは忍者のようなアクションで、煙幕弾も投げてくる。消滅時にはコズミックエナジーが霧散する。 その他、『カブト』のサナギワームは緑色の爆炎を上げ、『キバ』のラットファンガイアはステンドグラス状のものが砕けて散らばる(ガラスが砕けるような効果音も用意されている)など、ほぼ全ての敵に原作での表現を踏まえた専用の消滅エフェクトが用意されている。 評価点 キャラクター性能・再現 『CH』シリーズでライダーゲーム開発の経験を積んだエイティングということもあり、原作再現度は高い。 後述のように目立つ問題点も存在するが、原作再現のみならずキャラクター性能の差別化もしっかりとされており、爽快感もある。 各ライダーのフォームチェンジは、弱体化形態(*9)や劇場版限定の変身形態などの一部を除いて、ほぼ全フォームが収録されている。 近年のフォーゼ~Wはもちろん、クウガ~電王の再現も抜かりない。 『超CH』でも再現されなかったアギト、キバのフォームチェンジ初実装は特に大きい。 フォーゼはスイッチモジュールを削減されてはいるものの十分な数が登場しており、スイッチの性能差・見せ場を作ろうとする努力も見られる。 オーズも亜種形態を削減しコンボ形態のみになったものの、各形態の個性が非常に強くなっている。 Wの通常攻撃はジョーカー系、メタル系、トリガー系の3種類のみだが、トリガー系のみ弾丸の性質を変化させることでフォームの差別化をしようとする努力は見られる。 カブトは主役キャストが代役であることを除けば、名作キャラゲー『仮面ライダーカブト』を所々で上回るほどの再現度・充実感。 演出やモーションの再現度が高い。 止めを刺すとΦ(ファイ)の字が浮かび上がるファイズ、セリフ通り10秒弱で締めるアクセルトライアル、必殺技後に鼻をこする動作をするメテオなど、細かい再現にも事欠かない。 電王は特にモーションのキャラクター色が濃く、各イマジンの個性が出た挑発アクションなど原作の雰囲気がよく再現されている。 NPC専用キャラクターの再現度もなかなか凝っている。 フォームチェンジを含めて多数のキャラクターが登場するが、ライダー間でのキャラ性能の単純な上位・下位互換の関係やモーションの使い回しはほとんどない。 + ラスボスについて ラスボスには「ディケイド激情態」が登場。ゲーム作品では映画公開当時の『ガンバライド』以来の二度目であり、家庭機では初登場。 激情態バージョンの「ディメンションキック」に加え、カメンライドなしで他のライダーの能力を使えるという設定に従い、平成9ライダーの技を1つずつ使ってくる。 劇場版のように味方のディケイドが敵になったわけではなく(*10)、本作ではある事情から登場した「姿を似せた別の存在」である。これに限ってはディケイドVSディケイド激情態という展開に。 雑魚キャラクターの挙動も再現。特に消滅時のエフェクトの再現度は高い。 久々の据置機かつ初のHD機なだけあって、グラフィックも向上している。背景にジャギーが出るなどフル活用できていない部分もあるが、過去タイトルを振り返れば十分。 特にウィザードの全身の宝石の意匠、アップになったライダーの複眼の質感は素晴らしい。 ライダーに比べて有機的で複雑なデザインを持つ怪人たちの魅力も、十分に再現されている。 マップのチョイスや再現度も上々。 音響・演出の原作再現 キャッチコピー通り、本作の序盤では原作の一部を再現しており、当時の俳優・声優も、敵・味方問わず数多く出演している。 怪人たちは『ライダージェネレーション』『ヒーローズバーサス』などのデフォルメでは登場していたが、リアル頭身の『CH』シリーズではほぼ皆無だった。 登場するのはブレイドとディケイドは二人、それ以外は各作品一人ずつ。うち二人は原作再現ステージのみの登場。 『ディケイド』~『ウィザード』の直近5作品は、敵・味方の両陣営でほぼ全員が本人(*11)。ディケイド版アポロガイスト役の川原和久氏(*12)がオリジナルキャストの第一報として発表された時の衝撃は大きかった。 「ゼクトの諸君!」が印象的な『カブト』カッシスワーム役の坂口拓氏、ダークキバとして「王の判決を言い渡す」『キバ』登大牙役の山本匠馬氏など、主人公キャストが不在の作品でも、その他の本人キャストが健闘している。両陣営ともオリジナルキャスト不在の作品は『クウガ』『ファイズ』『響鬼』の3作品のみ。 『超CH』から続投した本人キャストたちも力を入れており、『剣』ライダーの オンドゥル語 当時を思わせる滑舌の回らなさまでバッチリ。あちらでは基本的に普通の滑舌なのだが、本作はどう聞いても舌を噛んでいるような台詞まである。 本作のものかは不明だが、東映スタッフと思われる人物(*13)のTwitterにて「※作中合わせの発声でお願いします」なる文言が記載された台本の一部が公開されている。 しかも「何故見てるんです!(ナズェミデルンディス!!)」「嘘だそんなこと!(ウゾダドンドコドーン!!)」をチョイスしているあたり、 故意 意図的である。 しかし「台詞のチョイスがおかしい」という問題点も依然として残っている。詳しくは問題点にて後述。 『CH』シリーズで不評だったキバの声優が変更された。会話などの長台詞になると違和感を覚えるという声もあるが、戦闘中のかけ声に関してはかなり違和感が軽減されている。 『CH』シリーズからカブトを演じてきた滝下毅氏は、発売直前の3月に亡くなり、本作が遺作となった(*14)。ウェザー・ドーパント(井坂深紅郎)役の檀臣幸氏も同年10月に亡くなり、同役として最後の出演作となった(*15)。 『CH』シリーズで毎回槍玉に挙げられていた音響の酷さはおおむね改善。 PSP版のような低音質ではないのはもちろん、SEも原作同様ないし原作を思わせる重量感のあるものになっている。 SEも玩具にあるもの、原作で多用されたものは一通り再現されている。 ただし、ステージ開始時に変身シーンはなく、超必殺変身時もフォームチェンジの演出が省かれるため、そこでしか聞けない音声は大半がカットされている(*16)。また、キャラクターが静止している状態で流れることが多いベルトの待機音系も、戦闘のテンポを崩しかねないためかほとんどカットされている(*17)。 また、玩具音源の流用であるため、玩具に収録されておらず本編でも使用機会の少なかった音源も収録されていない(*18)(*19)。 ステージクリア時には、使用したライダーの原作でのアイキャッチを模したカットインが行われる。 クウガは赤い背景に黒いリント文字(*20)、電王は画面中央が時計のように丸く切り抜かれて回る、Wは6本のガイアメモリが飛び出す、などなど。 冒頭でも述べた通り、カスタムサウンドトラックにも対応しているため、手持ちの音源次第で更に原作再現度を高めることができる。 カスタムサントラは状況に応じて流れる曲が変わる「ドラマチック」というものがあり、各3曲までプレイリストを設定できるようになっている。 ステージ開始直前に変身SEを流すなど、不満を軽減する変則的な使い方もできる。 画面隅にはベルトなどのアイテムがアイコンで表示されている。 『CH』シリーズの一部ライダーにもフォームチェンジの状態を表すために取り入れられていた要素だが、本作ではそれを昇華し、ほぼ全キャラクターにアイテム等の特徴的なギミックを再現したアイコンを付けることで、キャラクターとの一体感を高めている。 クウガの場合、バックルの色がフォームに合わせて変わるが、原作通り「バックルの色が変化→超変身」の順番で行われる。 カブトの場合、キャストオフ時はカブトゼクターの角が段階的に持ち上がってから変形、発光。ライダーキックの3カウント時はバックルのランプが1つずつ点灯、キック発動時にはバックルが再変形して発光する。 ベルトに大きなギミックのない龍騎の場合、ドラグバイザーが表示され、技に合わせて開閉し、カードが挿入される。 コンボ継続時の表示やトロフィーの名前などには、「SHOW TIME!」など各作品をイメージさせる言葉が用いられている。 クロニクルモードのオープニングステージで流れるウィザードVS平成1期ライダーの戦闘ムービーは、特撮では定番の「背景での謎爆発」や「どこからか飛んでくるビーム(当たらない)」など仮面ライダーらしさに溢れている。…もっともこの演出があるのはこのステージのみだが。 ライダー同士のかけ合い 初期キャラクターのウィザードに続き、平成13ライダーを仲間にするには、記憶を失った各ライダーに戦いを通して呼びかける1ステージ目と、ライダーが原作の(ような)イベントをこなし、記憶と正義の心を取り戻す2ステージ目をクリアする必要がある。 例えばWの1ステージ目では、敵として登場したWが「さあ、お前の罪を数えろ!」と問いかけるが、それに対する自キャラの回答は… 「技なら2000以上ある(クウガ)」「俺を浅倉(*21)と間違ってんのか?(龍騎)」「数えりゃ何か変わるのかよ(ファイズ)」「時間警察か何かか?(電王/モモタロス)」「生まれた罪を背負って生きていく(キバ)」「いやぁ、俺って罪作りなナイスガイだからさ(バース)」「特に重いのはあいつをこの手にかけたことだろうな(メテオ)」 同様に敵の響鬼が「新種の童子か…」と呟いた後は… 「未確認扱いされてたときを思い出すな(クウガ)」「どうじ…? 違うな、俺の名は天道総司(*22)(カブト)」「俺を子供扱いするな!!(*23)(アクセル)」「グリードになっていたから否定できない(オーズ)」「動物扱いかよ?まあ名前はビーストに違いないけどな!(ビースト)」 ある時は会話が噛み合わずギャグになる一方、またある時はシリアスな会話になる。 ネタの拾い具合には差があるが、どちらのパターンでも(本作では触れられないものも含めて)キャラクター性・原作設定を尊重している上に、仲間になる順番を問わずほぼ全員分用意されておりおり、ファンなら一見の価値あり。 特に、劇中でクウガ~Wと出会っているディケイド、MOVIE大戦で共闘しているW・オーズ・フォーゼ・ウィザード(いわゆる「平成2期」ライダーたち)には、それを踏まえた台詞が用意されている。 ただし、本編からのパラレル色が特に強い一部のビデオ作品・劇場版でのタッグには、そういったかけ合いはない。アギト 龍騎、電王 キバorオーズなど。 別キャラクターでも変身者が同じファングジョーカー、インフィニティースタイル、ビーストハイパーは元キャラクターに準じた会話になる。 ほぼ全員分…というのは、後述する「ステージへ参加できないライダー」。オリジナルのかけ合いが良いだけに、ある問題点が浮上している。 賛否両論点 一部キャラクターの仕様 性能の扱いにくさ、再現度の低さが一部に見られる。 + 詳細 ウィザード ウィザードらしいスタイリッシュなアクションは損なわれていないが、初期キャラクターな割には少し癖が有る性能で、原作再現に乏しい部分もある。 通常攻撃の初段が楕円を描く射撃。当て方を覚えるまで多少の慣れが必要。 劇中でも同じような射撃を行うことは度々あるし、コンボで斬撃と打撃に繋がるので、広範囲を巻き込んでいく爽快感もある。 ウィザーソードガンや格闘通常攻撃のアクションは4スタイルで共通。フォームチェンジ後も攻撃方法が変わらないライダーは少ない。 かといって、ウォータースタイルとランドスタイルの中国武術的なアクション、ハリケーンスタイルの逆手持ちなどの特徴を再現するには開発期間が少なく難しかったと思われる。 必殺技・ウィザードリングは逆に4スタイルで固定。 「ビッグ」はフレイムスタイルでしか使えない。原作ではスタイルにかかわらず掴み、叩きつけ、薙ぎ払いなどで使われる。 「ディフェンド」はランドスタイルでしか使えない。原作ではスタイルの力に依存した防御壁が作れる。 「キックストライク」はフレイムスタイル、「スラッシュストライク」はハリケーンスタイルでしか使えない。「シューティングストライク」に至ってはフレイムスタイルがゲームOPでしか使わない。 ディケイドと同じステージ開始前のセッティング、フォーゼと同じボタン入力タイミングの変化を持たせてもよかったのではないだろうか。こちらも開発期間の都合で難しいとは思うが。 また、やはり開発時期の都合か、「○○ストライク」というのも正式な技名ではない(*24)。 原作同様に指輪をベルトにかざす動作を挟んでいるため、初期状態では大半の必殺技を通常攻撃からコンボで繋ぐことができない。 ベルト動作はガード判定が発生するため、技を中断されてイラつくことはない。なりきり度は高いが、どんどんコンボを繋いでいくという意味での爽快感には少々欠ける。 各ドラゴンスタイルが技の演出のみの登場。ドラゴタイマーも登場しない。 ドラゴタイマーの分身は扱いが難しかったかもしれないが、せめてオールドラゴン時の「ファイナルタイム!オールドラゴン!プリーズ!」の音声くらいは欲しかった。 無料DLC・別キャラクター扱いのインフィニティースタイルは素早いアクションとコンボの繋がり易さ、宝石を砕くような独特のSEが備わった爽快感抜群の出来。ちなみに、ダイアモンドリングをモチーフとしているためか、ステージ開始時にはキラキラ輝いている。 こちらも開発時期の関係か超必殺技が原作の「ドラゴンシャイニング」ではなく「シャイニングストライク」というオリジナル技に。ハイタッチも原作とは逆に右手で行っている。 オーズ タジャドルコンボ 通常攻撃はボタン押しっぱなしの間の滑空+射撃、必殺技は飛び上がって突撃する「プロミネンスドロップ」。ジャンプ必殺技もプロミネンスドロップだが、とどめを刺すことはできない。 攻撃方法はこの3パターンのみ、というのはオーズの他形態でも共通するが、タジャドルは空中から斜め下への対地攻撃しかできない。 ロード画面で見られる紹介文では「空中攻撃に特化している」とされているのだが、攻撃パターンが少なすぎて単調で使いづらいだけの印象を受ける。一応、空中への当たり判定の少ない他の形態と比べ、ジャンプ必殺技が比較的扱いやすいのと、ヘリを破壊しやすい。 モーションの再現度はやはり十分なのだが、「ギガスキャン」による必殺技「マグナブレイズ」「ロストブレイズ」など、タジャドルを印象付ける派手な技が収録されておらず、物足りない。 因みに「ロストブレイズ」はクロニクルモードのムービーでは恐竜グリードを倒す為に使用されてはいるのだが、彼の相棒でありライバルでもあるアンク(*25)が三浦涼介氏の肖像権を考慮した為か出てこなかったり(*26)、彼の火炎放射との合体技ではなかったりと原作の再現度が著しく良くない出来になってしまっている。 ディケイド カメンライド後もディケイドのモーションで戦うというのは悪くはないが、あまりにもディケイドの武装やアクションそのまますぎて、カメンライド後のライダーの特徴があまり活かされていない。 特に通常攻撃は、どのライダーに変身してもひたすらディケイドと同じモーションで殴ったりライドブッカーで斬るというアクションなので、そのライダーである必要があまり感じられない。 キバ エンペラーフォーム やはりバッシャーフィーバーだけ無し(*27)。原作にない技でもFARクウガアルティメットフォームは実質完全新規で実装された(*28)というのに。 必殺技「ファイナルザンバット斬」は、最強フォーム共通の時間制限に反して演出時間が長く、半ロマン技と化している。 最初に斬撃を放ち、刀身を研ぎ終わると同時に敵へヒットして吹っ飛ぶ演出そのものは非常にカッコイイ。 響鬼紅 原作の響鬼紅は、大量発生した敵と1対多数で戦うための高機動・高火力形態で、音撃鼓を介さずに清めの音を放つ「音撃打 灼熱真紅の型」などの強化能力を持つが、本作では通常の響鬼と同じ技しか使えない、単純に高火力で色が違うだけのキャラクターでしかない。 響鬼自体は遠距離攻撃「烈火弾」が強力だったり、音撃鼓による広範囲のコンボ技を持っていたりと優秀な性能で、フォームチェンジによる性能差が少なく扱いやすいというメリットにも成りうる…が、それでは寂し過ぎる。 紅変身時の炎が飛び散る演出はしっかり再現されている。 龍騎 性能自体は比較的高水準だが、再現度が悪い。 同じくカードを用いるブレイド・ディケイドと違い、カードは各必殺技に割り振られていて、フォームチェンジボタンはアドベントオンリー、ドラグセイバーは標準装備。 本来の龍騎は徒手空拳が主体で、ドラグセイバーも「ソードベント」で召喚する必要がある。モーションのパターンも『CH』シリーズに比べて乏しい。 ガードベントをはじめ、必殺技はカードを取り出す動作を挟んでいて隙が大きい。フィギュアで補わない限り、まずコンボは途切れる。一応、通常攻撃中にひたすらアドベントでドラグレッダーを呼べば効率よくコンボを繋ぐことが可能だが、まるでドラグレッダーが本体のような戦い方になってしまい、原作再現という観点から見ると少々残念である。 龍騎サバイブのファイナルベント「ドラゴンファイヤーストーム」 (*29) が表現規制の関係で再現されていない。 (*30) 龍騎のバイク「ライドシューター」は、加速度やカーブなどの初期性能が全車両中ダントツで低い。工場ステージはまともに進むことすら困難である。 現実世界と異世界を行き来するためのバイクで、モンスターに突撃しながら登場するなど、コーナリングはともかく加速度は高いイメージのはずだが。なおこのイメージは、地雷に接触しても一撃ではダウンしない高い耐久度としては反映されている。 龍騎サバイブへの超必殺変身後は、バイクが「ドラグランザー・バイクモード」に変化する。バイクまで変化するのは龍騎のみという特別待遇だが、性能的には最高速度がちょっと上がる程度。 クウガ ペガサスフォーム/ライジング系フォーム ペガサスフォームの原作設定が無双ゲーム向きでないため、止むを得ないところもあるが、改変が目立つ。 数千倍に研ぎ澄ませた五感で敵を遠方から狙い打てる、という能力だが、ロックオン強化やエイミングが追加されるわけでもなく普通の射撃キャラになっている。 クウガ特有のタメ攻撃ができるものの、威力が突出して高いわけでもない。原作では文字通り一撃必殺の威力であり、そこまで再現していたらバランス崩壊どころではないが。 ファイズアクセルフォーム、オーズ各コンボの時間制限に対し、ペガサスおよびライジング各形態は無制限。原作での時間制限はペガサス50秒、ライジング一律30秒。 五感や身体能力を強化した反動で長時間変身を維持できないという設定なので、狙撃できないなら重視する必要も薄いとも言われるし、時間制限を1人だけ再現できていない(してほしかった)とも言われる。 一応、ペガサスは『ディケイド』登場時には時間制限などのデメリットが描写されておらず、ライジングも原作終盤では時間制限を克服した描写がある。 飛び道具持ちのペガサス1人だけ他フォームに比べて圧倒的に攻撃範囲が広いため、結果的に使いやすい。また、ライジングへの変身は攻撃を当てた回数のため、タメ攻撃が遠距離攻撃・貫通・5WAY弾というペガサスは圧倒的にライジングに変身しやすい。格闘キャラでリーチに難があるクウガの救済的措置としての調整なのかもしれないが、一番変身しづらいはずのペガサスが一番活躍しているという妙な構図になりやすい。 ビースト 各種マントがフォームチェンジ扱いではなく、必殺技扱いであり、ウィザード同様ドライバーにかざす動作を含むため隙が大きい。そして全キャラで唯一R1を使う要素がない。 マント発動中はそれぞれ固有能力がつくが、この仕様のためゲージが急激に減少する代わりに、体力を回復するドルフィマントの暴発が非常に怖い。 超必殺技が「ダイスサーベルラッシュ」という謎のオリジナル技で、「セイバーストライク」ではない。マントの種類と出目で攻撃が変わるという技の仕様上、再現は難しかったかもしれないが、ビーストを象徴する技のため非常に物足りない。 他にも、ブレイド、メテオ、また評価点の例に挙げたファイズやカブトなど、原作再現にこだわり過ぎて隙が大きい・多い、クセがあるというキャラクターは少なくなく、原作再現に感動するか、不満・イラつきを覚えるかは、ファンでさえ人によるとしか言えない。 カスタマイズ関係 キャラクターの成長・強化 ジャンプキャンセルでさえ標準で備えたキャラクターが少ない上、空中ダッシュなどの追加操作を行うにはフィギュアでのカスタマイズが必須。フィギュアにはC~Sまで4ランクがあり、レベルアップで装備数・装備可能ランクが引き上げられていく。 これらのカスタマイズの解禁にはレベルアップが必要なのだが、マップや進行パターンが少なく、途中で飽きてしまいやすい。 本作の経験値には「被ダメージ」「撃破数」「コンボ数」の3つの基準があるが、前二者は高評価獲得に手間がかかるため、効率的なレベル上げにはコンボを繋ぐことが重要になる。しかし、そもそもコンボが繋がりにくいキャラクターは「コンボが繋がらない→レベルが上がらない→コンボ数を稼ぐために有効なフィギュアを装備できない→コンボが…」という負のスパイラルに陥りやすく、少々面倒。 レベルアップで解禁してもカスタマイズ枠は最大3枠であるため、こだわろうとするとどうしても窮屈に感じてしまう。 レベルアップおよびライダーロードのクリアでもステータスを向上させることが可能だが、最終的にはどちらも微々たるもの。 「ショップポイントを利用してステータスアップアイテムを購入し、任意のキャラクターに割り振る」といったことはできない。ただ、それができるとコンボ数の稼げないキャラクターが更に使われなくなってしまうのだが。 Lv99でもフィギュアなしではステータスは最大にならないどころか、低いものでは表示バーの半分程度。 もっとも、カスタマイズ・カンスト必須な難易度ではなく、自由度の高さが中途半端、プレイスタイルの好みを反映できない、という程度。クロニクルモードは多少のレベル上げでも十分クリアできる。 ライダーごとにバイクが固定ではなく、他のライダーのバイクへの乗り換えがしたいという意見がある。 各バイクは初速・コーナリング性能・最高速度などがそれぞれ違っており、原作でのイメージなどに合わせた個性付けがされている。しかし、ライダーとバイクの組み合わせが完全固定であるためマップによって使い分けたりといったことができず、折角の個性を活かすことができていない。 バイクを乗り換えるライダーというのもそれはそれでおかしな気もするが、ゲーム性を優先するとやはりもったいない。性能はフィギュアでカスタマイズできるが、前述のようにカスタマイズの仕様そのものもあまり褒められるものではない。 微妙に再現度の足りない原作再現 今作には、原作のシチュエーションを再現した戦闘や原作の名シーンを再現したムービーが多数存在するが、ほとんどはゲームに合わせたアレンジが加えられている。「色々と事情もあるので仕方ない」というものから、「いくらなんでもこの改変は…」というものまで様々で、賛否が分かれているものも多い。 + 詳細 Wの2ステージ目はウェザー・ドーパント戦を描いているが、ラストのムービーで 因縁のあるアクセルトライアルではなくWがウェザー・ドーパントにトドメを刺すという原作とは全く異なるパラレルワールドな展開になっている。 プレイヤーが操作するのがあくまでWである為、ムービーへの繋がりを考慮した結果なのだろうが、「原作通り、照井竜(アクセルトライアル)にトドメを刺させてほしかった」という声が多く不評。 ブレイドの2ステージ目は『剣』の最終話をベースとしているが、ラストのムービーでは剣崎が変身を解除せず、キングフォームの腕部装甲の隙間から緑色の血が滴り落ちる。 これは、本作にはライダーの変身前の姿が一切登場しないためのアレンジ。そもそも「肖像権その他諸々の問題から変身前の姿を登場させない」という特撮系ゲームは多いため、この点に関しては「仕方ない」という意見が多い。 ブレイドの2ステージ目は前述のように『剣』最終話をベースとしているが、「最初にギャレンが登場し、ジョーカーとの対決に向かうブレイドを止めようとする」という流れになっている。 原作では本編第47話にギラファアンデッドとの激戦の末、ギャレンのバックルが破損しており、変身は不可能。しかし、このアレンジに関しては「『もしもギャレンのバックルが破損していなかったら』というIFと捉えるとなかなか熱い展開」と好意的に見る意見が多い。 ただ、このステージをブレイド以外でプレイすると、いきなりギャレンが「あなたが誰かは知りませんが、俺はジョーカーを封印しなければならない」などと言いながらプレイヤーを攻撃してくる、という少しおかしな展開となる。(*31) 原作再現ステージではないが、とあるステージではファングジョーカーが固定のNPCとして登場するものの、直後のムービーシーンで登場するWはサイクロンジョーカーになっている。現実世界ではないのだから、自由にチェンジできるともとれるが、それならプレイアブルキャラとしてWとファングジョーカーが分かれている意味がない。 ディケイド及び龍騎の2ステージ目はラストのムービーでは最強フォームではなく通常フォームでトドメを刺す。 ステージボスを倒しても超必殺ゲージの減少が止まらない。 ゲージの残量次第では、リザルトに入る前に最強フォームの変身が解けてしまう。なりきりゲーならばやはり倒したフォームで決めたいのだが…。 事前情報通り過ぎたキャラクター数 発売まで存在を伏せられていたのは、ラスボスただ1人のみ(*32)。 隠しキャラクターが1人だけ、というのは『CH』シリーズでも毎度のことだが、本作はストーリー中盤でプレイアブル21人が全員揃ってしまう上、NPCはラスボスも含めれば29人、ボス格の怪人・悪ライダーを除く味方ライダーに限定しても12人と、結構多い。 怪人・悪ライダーはキャラクター設定的にもプレイヤーとしては使いにくいとしても、NPCライダーはプレイアブルに負けず劣らず凝っており、『ディケイド』以前(*33)のサブキャラクターが全員NPC専用なのは、やはり残念。 最新ライダー・ウィザードインフィニティースタイルとビーストハイパーの追加について「無料DLC」と発表していたことから、他のキャラクターは有料で追加するだろう、と一部では予想されていた。しかし2014年2月に続編が発表され、本作の有料DLCは打ち切られた、あるいは予定自体されていなかった(発売直後の中古流れの予防でしかなかった)と見られている。 サウンドテストには「仮面ライダージョーカー」の台詞など、本作に関係のない音声も混ざっている。DLCを予想(懸念)させた一因だが、恐らく『超CH』から音声を使い回す際に一緒に入れてしまっただけ。 一方で、同キャラ対戦ができない=出番が多いほど使えるステージが少ない、という理由で追加できるライダーが少ないのでは、という意見もあった。 調整不足を感じさせるキャラクターは上記数名程度で、キャラクター・変身形態の収録数そのものや、フォーム違いを含めた1人1人に個性を持たせていること自体に大きな不満は見られない。決してキャラクターが少ないわけではなく、あくまで「使えそう・使いたいのに使えないキャラクターがいる」というのが残念なポイント。上記の通り、なまじ作りこんでいると思われる分なおさらである。 問題点 ゲームの単調さ、ゲームバランスの悪さ マップ数、ステージ進行条件の両方ともパターンが少なく、飽きが早い。 マップは全7個。「採掘場」「街」「廃倉庫」「森」「雪原」「学校」「外郭放水路」、そして本作オリジナルでラストステージ限定の神殿のようなステージ。「廃倉庫」や「学校」など、一部ステージは時間帯違いの2パターン(昼間・夕方)が用意されているが、それにしても使い回しが目立つ。 どこかで見たような風景(ロケ地)が度々出てくる、という余計な点まで原作再現されてしまった。マップ作成に力が回らなかったか。 ボス敵の種類が少なめ。 所謂中ボスや一般怪人に分類される敵がほとんどいないため、ラスボスクラスの怪人がしつこいくらいに何度も登場している。 進行条件は主に4つ。「敵ゲージを削りきるまで雑魚無限湧き」「自軍ゲージが削りきられる前に敵ゲージを削る」「一定時間内に特定のポイントへ到着」、そしてステージクリア条件に多く一番オーソドックスな「ボスを倒す」。 「ボスを倒す」と言っておきながら体力を一定以上減らすとポイントを移すパターンが非常に多くテンポを悪くしている。また、そのあとプレイヤーに遠隔攻撃を仕掛けてくる奴までいる。 「クロニクルモード(ストーリーモード)」の他、特殊条件下でクリアするミッションモード「ライダーロード」があるが…… ロードごとに「時間経過で体力減少」「HP・攻撃力などステータスがLv1相当」といった特殊条件が設定されているが、ステージ自体はクロニクルモードのそれを流用している上、全ロード・全ミッションが順番固定の3ステージ。 ミッション途中でセーブもリトライもできるとはいえ、ストーリー焼き増しの縛りプレイを延々と続けるだけで本質的には何も変わっていない。 キャラ性能の作り込みの甘い部分がいくつか目立つ。使い勝手のいい技が少なかったり性能差に難があったりと、戦闘の効率を優先するならほぼ使う必要のないフォームや技は少なくない。 + 詳細 全般的に銃使いのフォームは、雑魚相手はともかく、ボス戦で弱すぎる傾向にある。普通の射撃ではボスをのけぞらせることすらできず、基本的に飛び道具は近距離攻撃に比べて威力が低めなので、ボス戦では遠距離から地道に削り続けるくらいしかやることがない。 ただし例外的にクウガペガサスフォームは非常に高性能で、どんな状況でも大体活躍できる。クウガの基本4フォームの中ではペガサスだけ使っていれば十分戦えるというほど。 ディケイドはカメンライド後のライダーの能力を使えるのは、△必殺技と○必殺技の二種類の技しかない。滑空やジャンプキャンセルといった能力も使えない。そのため△必殺技や○必殺技が高性能なライダーにカメンライドするほど強かったり、逆に△+○必殺技やその他の能力が重要なライダーにカメンライドしても、それらの能力を使えないのでいまいち弱かったりする。 Wはハーフチェンジ技の硬直が長く、ハーフチェンジによる性能変化もほとんどないので、わざわざハーフチェンジしながら戦う意味があまりなく、同じフォームで同じ技を連発するだけの戦い方になりやすい。 その形態の技を再使用する際は硬直なしですぐに使える…といっても、それでようやく他のライダーの必殺技と同じ使い勝手になるだけである。 ハーフチェンジによって何かしらの性能が変化するのは、トリガー系の射撃の性質が変わるのみである。ジョーカー系やメタル系は、どの形態でも性能に変化はない。 その他にも、効率を求めれば同じフォームで同じ技を連発するだけの単純作業になりやすいライダーがいる。 「各フォームに変身して戦える」「いろんな技が使える」というだけでも、キャラゲーとしてある程度楽しむことはできる。しかし人によっては好きなフォームで戦うことが困難だったり、原作のように色々なフォームや技を駆使して戦う意味があまりなかったりするのでは、調整不足といわざるを得ない。 最強フォーム中はライダーグライドをゲージ消費なしで連発し放題。必殺技並の威力を持つ素早い無敵技を連発できるのでかなりのバランスブレイカーである。 雑魚キャラクターの攻撃頻度が著しく低い。数十体で囲んでおきながら数秒に1回攻撃してくる程度で、単調さを助長する。 もっとも、多くのライダーは徒手空拳や剣などの接近戦が主体であり、雑魚の攻撃頻度が高いとコンボを妨害されやすいという弊害があるので、ある程度は仕方ないだろう。 なお、一部の特殊攻撃を行う雑魚キャラクターは例外的に強い。特に「爆弾を投げてくる大ショッカー戦闘員」はボスに匹敵するとも言われる強さ。 爆弾が着弾した後数秒間火柱が立ち上がり、当たれば中ダメージとダウン確定。しかもほとんどの場合4体の横並びで登場するため、スーパーアーマー持ちで直撃すればHP半減もザラ。とあるステージでは「道を塞ぐように約10体の爆弾戦闘員が2列に渡って並んでいる」という罠としか思えない配置もある。よほど飛ばしていなければ平気だろうが、バイクの停止が間に合わずにうっかり突っ込んでしまったら悲惨なことになるのは言うまでもない。 酷い時には条件を満たすまで侵入不可のエリアから爆弾を投げてくる。こちらの侵入を阻むバリアが向こうからの爆弾も阻んでくれるので壁際に近付かなければ問題ないが、バリアを発生させているオブジェクトを破壊する必要がある場合、近距離攻撃で破壊しようとするとどうしても壁際に近寄りがちになる。そのため、使用中のフォームに近距離攻撃しかない場合は遠距離攻撃持ちのフォームにチェンジするか位置取りに注意しつつ攻撃する必要があり、少々手間がかかる。 その他、射撃でネットに絡め取るライオトルーパー、咆哮を上げて自分の周囲なら必殺技でさえ弾くバケネコ(こちらもスーパーアーマー持ちだと地獄を見る)など、ストレス要素になりやすい特殊攻撃が度々行われる。 ボスの仕様 プレイヤー側のライダーグライドに相当する初動無敵技が凶悪。 ほぼ全ボスでこの技がガード不可orガードクラッシュ確定な上に発生が短く、こちらのグライド同様被弾中に割り込んで発動することもある。このタイミングで発動されてしまうと、あらかじめ間合いを測っておくか、発動直後にジャンプキャンセルしなければ、ほぼ回避不能となる。 プレイヤー側は超必殺ゲージを半分消費させられるのに対し(一応はカスタマイズで削減可能)、ボス側にはゲージの概念がないのか、連発してくることもある。 ロックオン解除効果のあるバットファイガイアの球状化、吹き飛ばし効果のあるエターナルの「ユニコーン」、エフェクトの当たり判定が長く残り接近できないサジタリウス・ゾディアーツのキックなど、固有の効果も更に凶悪なものも散在する。 ボス戦はいかに攻撃させないか、ヒットアンドアウェイの作業と化してしまうことがあり、強敵というよりは面倒くさい印象を受ける。 ラスボス戦では狭いステージで射撃攻撃を完備したボス4人からリンチされる。終盤のステージ設定ゆえに倒しても一定時間で復活する仕様で更に作業感を増す。 ライダーたちの作戦会議の場であるこのステージがタッグではなくシングルなのはどういうことか。演出的にも難易度的にも疑問。もっともこのゲームの仕様的にタッグにすると出撃不可のライダーが出てしまうのだが。 ボスの体力をどんなに減らしても、トドメは△+○必殺技でしか刺せず、自由度は皆無。超必殺技ですらフィニッシュはできない。 フィニッシュを決めると、ライダーの背後で敵が爆発する、という心憎いカメラ演出が行われるライダー(ファイズ、ディケイドなど)もいるのだが、△+○ボタンに割り当てられているのがおよそ必殺技とは言えない、原作の必殺技が別ボタンに割り当てられているようなライダーもいるので、こちらはイマイチ締まらない。 + 詳細 ブレイドと龍騎サバイブのフィニッシュ必殺技はただの薙ぎ払い。 ブレイドのラウズカードを使った攻撃は、キック技の「ライトニングソニック」でさえ威力が高いだけの攻撃。 龍騎サバイブの原作での必殺技(ファイナルベント)に至っては、後述のように規制に引っかかったせいか搭載されていない。 Wファングジョーカーのフィニッシュ必殺技はアームファングで突進するだけ。「ファングストライザー」は超必殺技。 アクセルトライアルのフィニッシュ必殺技は「マシンガンスラッシャー」(*34)。「マシンガンスパイク」(*35)はアクセルの超必殺変身でしか使えない。「スラッシャー」はゲームではまだ一度も再現されたことのなかった良いチョイスだが、テレビでの初登場や劇場版の見せ場にもなった「スパイク」を差し置いて使いたいかと言われると、議論の余地が残る。 オーズプトティラコンボのフィニッシュ必殺技は「ブラスティングフリーザ」となっているが、羽を広げて起こした冷風で敵を凍結させるだけで、フィニッシュ時には爆発してしまう。「ストレインドゥーム」はオーズ各形態の超必殺技。 原作では凍結させた後、尻尾で薙ぎ払い粉砕するところまでが必殺技なのだが、尻尾の薙ぎ払いは通常攻撃コンボに組み込まれている。 粉砕演出を使わず(使えず)爆破演出に変更した点は理解できなくもないが、凍結された相手が勝手に爆発するというのは明らかにおかしい。きちんと一連の流れで必殺技にするか、逆に凍結攻撃をコンボ始動技にアレンジするのが妥当だろう。凍結させ尻尾で薙ぎ払うという流れはウィザード ウォータースタイル(ウォータードラゴン)の必殺技「ブリザード」と同じなので、被らないように配慮した…としてもやはり演出が微妙。 バースのフィニッシュ必殺技はスライディング、ドロップキック、ジャーマンスープレックス。プロレス技でボスが撃破できるのはちょっとおかしい。もっとも、ボタン入力タイミングで技が変えられる分の自由度はあるし、ダグバや水のエルなどの超常的存在にもプロレスで立ち向かえるのは、そういうギャグだと思えば笑って許せる……はず。 技のチョイスと演出は概ね間違っていないだけに、ボスにトドメを刺せる必殺技が1種類しかないのが非常に残念。原作での必殺技など特定の攻撃には「ボス撃破属性」のようなものが付与される、という形であればよかったかもしれない。 なお、ウィザードだけは○必殺技でもトドメを刺せる。フレイムスタイルの○必殺技は原作同様の「キックストライク(ストライクウィザード)」であり、優遇されているように見えなくもない。レベルアップでの必殺技解禁前にボスと対決するので、プログラム処理上仕方ないのだが。 ボスは体力ゼロの状態でダウンすると、フィニッシュ攻撃待ちで永続スタン(フラフラ、ピヨピヨ)になってマヌケ。 必殺技の当たり判定がやや特殊なキャラクター(主にファイズ)の場合、慣れていないとピヨったままのボスとの間合いを測る作業を強いられるなど、マヌケっぷりに拍車がかかる。 ただし、ボス戦中に雑魚が無限湧きするステージの場合、この仕様は「フィニッシュせずにボスを永続スタンさせておけば、経験値獲得のために必要な撃破数とコンボ数を比較的楽に稼げる」というメリットにもなる。 バイクの仕様 平成ライダーのバイクには変形・合体、ライダーと一体化して必殺技を放つなど、多彩なギミックを持つものがある。しかし本作のバイクは完全な移動手段で、固有のギミックはなく、バイク搭乗中は一切攻撃できず、ゲーム的に物足りない。 バイク事故を連想する表現を避けるため(*36)、バイクで敵へ突撃すると超スピードの側転で回避される。 前述にもに書かれてはあるが、バイクを使用する龍騎サバイブのファイナルベント「ドラゴンファイヤーストーム」は、CERO Bになっても再現させてもらえなかった。バイクを売りにしたゲームでこの仕打ちである。 また、バイクに乗っての暴力的表現を避けるためか、バイクに乗ったまま剣を振る・銃を撃つことさえできない。 ヘリに体当たりすると一撃で破壊することができる。 バイクで生身の敵を攻撃することはできないのに、バイクの体当たりでヘリを破壊することはできるという妙な仕様。中に誰かが乗っている描写がないからか(*37)。 交通法や倫理観は差し置くとして、パッと見爽快感はあるが、街中や学園内に堂々とジャンプ台が設置されていて不自然。加えて、ヘリへの吸い込みによる誘導などの補正もなくプレイヤーがきちんとバイクをヘリに当てなくてはならないため、慣れるまではなかなか苦労する。 ジャンプ台のない場所にヘリが出現することもあるので、結局は空中への攻撃判定のある技で破壊することになる。 廃倉庫マップはカーブが全て直角、倉庫屋上に登るための階段やスロープの横幅がバイク1台分しかないなど、バイクが使いにくい。 バイク搭乗中にしか取得できないアイテム=ショップポイントがあるが、取得直後カメラが前後反転・スローする演出が入り邪魔。コンボ数を稼げるようになれば、取る必要もなくなる。加えて、ダメージトラップである機雷と似た色で発光しているので紛らわしい。 バイクはL2で乗り、R2でアクセルなのだが、通常時のR2の割り当てがよりにもよって超必殺技発動であるため、操作ミスの損害が非常に大きい。一応配置は変更できるため回避はできるのだが…。 ボイス関連の不満点 せっかくオリジナルキャストも呼んでいるにもかかわらず、台詞のパターンが少なく、その選定にも疑問のあるもの含まれている。 目立つのは、ウェザー・ドーパント(檀臣幸氏)の登場時の台詞「笑わせてくれたお礼に、派手に消してあげましょう!」 原作ではある事情からWに変身できなくなった翔太郎 フィリップをあざ笑った台詞で、変身後のライダーに投げかけるべき台詞ではない。 主人公勢でもWの片割れ・フィリップ(菅田将暉氏)の台詞はアフレコ慣れしてない過去の音声が使い回されており(*38)、そのせいで会話がやや不自然になっていたり、今作で追加された必殺技の一部(没ボイスの流用もできなかったもの)は翔太郎の声しか入っていなかったりする(*39)。 クロニクルモードにおけるカブトの1ステージ目では敵のカブトが「命が惜しくば立ち去るがいい」と発言するのだが、一部のキャラクターはなぜか「確かに愚かかもしれない」「誰が愚か者だ」「俺に質問するな」といった返答をするため、全く意味不明な会話になってしまっている。 恐らく、カブト側の台詞が「この俺に挑むとは、お前は愚か者か?」といった内容から現在の内容に変更されたものと思われる。会話が噛み合っていないのは全員オリジナルキャストが演じているライダーであるため、キャストの都合で台詞の変更に合わせた新録ができなかったと考えられるが、(同じことについて話しているのに会話が噛み合わずギャグのようになっている、というならまだしも)これほど内容のおかしいかけ合いを放置しているのはどうなのか。 またダークキバの台詞にも批判が多い。 変身者が太牙にもかかわらず紅渡の実父である紅音也に近い台詞が多く露見されており 、太牙ではなく音也用の脚本を流用したのではないか?と疑われているほどである。 これだったらキバ本編の第46話 (*40) の再現をして欲しかった。 前述のように本作ではキバの声が改善されているが、それによって今度は電王(良太郎)の声に不満が集中することとなってしまった。 まるで10代前半の少年のような甲高い声になっており、棒読みということはないものの違和感がかなり強い(*41)。声優は『CH』シリーズと同じなのだが、ライナーフォームが超必殺技でしか登場しない『CH』シリーズと比べると今作では良太郎の台詞が大幅に増えているため、悪い意味で目立ってしまった感がある。 自キャラのコンボ数が一定数に達するとアンク、イマジンなどの非戦闘要員が合いの手を入れてくるが、パートナーはランダムで選択はできない。 パートナーにはキバーラと本作オリジナルキャラクターのカナリアという沢城みゆき氏の演じる全く違う性格のキャラクターがいるため、コンボを繋いでいると多重人格のようにコロコロと変わってしまうことがある。 またミッション中の指示や賞賛が字幕では文章なのに、音声では「壊して!」や「守って!」など一言だけで文章にすらなっていないため余計に味気ない。 セリフが長過ぎて問題になるステージが一つだけある。 終盤で黒幕が初めてライダーたちに接触し、本作の真相について語るステージなのだが、話の間もステージボスが容赦なく攻撃してくるので落ち着いて聞けない。更にこのステージのボスは非常に射程の長い遠距離攻撃持ちなので、ひたすら逃げて話を聞くというのも難しい。 かと言ってボスの体力を0にしてゆっくり聞こうとすると、今度はスタン状態でフラフラしながら真面目な話をしているという滑稽極まりなくてどうしようもない状態になってしまう。 台詞の長さの割りに字幕が消えるのが早い。 台詞の長さにかかわらず一定時間で消えてしまうため2行になっている字幕はほとんど読み終わる前に字幕が消えてしまう。 キャラクターの出番の差 ライダーゲーの悪癖、「同キャラの同マップ登場不可」が本作でも仇になっている。ゲームの単調さと台詞の物足りなさの一因でもある。 プレイアブルキャラクター同士で共闘するステージ、及びプレイアブルライダーが敵として出てくるステージはほとんど存在しない。ディケイドのファイナルフォームライドも実装しようがない。 「オーズ/電王が援軍に来る」という名目のステージはムービーで出てくるだけで、NPCとして登場するわけではない辺り無駄に徹底している。 ライダー加入1ステージ目は「主人公ライダーの記憶から作られた世界」という設定で、Wの記憶の世界にはアクセル、スカル、エターナル、というように同作品のライダーが一斉に登場する。 Wのステージにアクセルが出てくる+アクセル同士で対戦できない=アクセルではWの記憶を呼び覚ますことができない。 バース→オーズ、メテオ→フォーゼもダメ。原作キャラクター同士のかけ合いより出撃不可を優先するのは明らかに順位がおかしい。オリジナルのかけ合いが豊富で秀逸なだけに、原作勢のかけ合いが見られないのが惜しまれる。 更にディケイドのステージにクウガが登場するため(*42)、オリジナルクウガ→ディケイドも平成10ライダーで唯一できない。 ステージボスになっている主役ライダーはともかく、ただの中ボス扱いのサブライダーの場合はアクセルを使用する時はウェザー・ドーパントが代わりに登場する、などの措置は取れなかったのであろうか。 あくまで平成主人公ライダーたちが主役で、サブライダーたちの出番は少ない。 黒幕との決戦の会話やムービーでの出番は皆無。本人キャストのダークキバやディエンドでさえ、キバ、ディケイド登場編の2ステージが最初で最後の出番という有様、シナリオに全然関係ないNPCとしてすらでてこない。 スタッフとしてもオリジナルキャストを大事にしたかったのか、全員揃ったあたりから原作キャストのライダーと代役のライダーでムービーやボイスありの会話での出番が目に見えて差がある。具体的には全員合流後に代役ライダーが登場するムービーはゼロ、ボイスつきの会話にも登場しない。 また、開発時期の関係か主人公格であるウィザードも序盤と終盤にしか見せ場がないため空気扱いされている。 その結果、ラスボス戦やエンディングですら画面に映る人数は少なく全員喋ることはないという有様に。ライダー集合という意味ではクロニクルモード1ステージ目がハイライトである(*43)。 サブライダーを抜いたとしても主役ライダーは14人だが、ラスボス戦のムービーにいるのは僅か4人といえば出番の差が大体想像してもらえるだろうか。 オリジナルキャストじゃないからと冷遇していいわけはないのだが…。 カスタムサウンドトラックの仕様 本作ではプレイアブル21キャラクター/平成14作品が登場するにもかかわらず、カスタムサントラは10セットしか設定できない。 PS3内の楽曲データを全て読み込もうとするため、セッティング/ステージ開始前のロードは長め。「ドラマチック」を使用すると更に長くなる。 『TVサウンドエディション』の楽曲はフルサイズに対し全て90秒程度のTVサイズ風。編集もループ箇所も雑。カブトの曲はネタにされる「デデーン」にはすぐ入らない。 CDサントラ1枚分(3000円)上乗せで平成14作品全てから2曲以上ずつ・全30曲を収録しているので、お試し用としてはまあまあ機能する…はず。 その他問題点 前述の通り同キャラ対戦ができない。それどころかNPCとしてプレイアブルライダーが登場する場合もそのライダーは使用できない。 鍔迫り合いはよくあるボタン連打対決だが、制限時間制ではなくゲージを押し切るまでずっと続くため無駄に連打が必要になっている。 全体的にロード時間がかなり長い(PS3の全体的な傾向ではある)。 全体マップがない。ミニマップが付近の狭い範囲の拡大しかないのはともかく、スタートボタンのポーズ画面ですら同様のミニマップで全体マップが見られない。 ロックオン操作の問題 R3ボタンで敵ボスや破壊対象のオブジェクトをロックオンできるのだが、対象の切り替えが「右スティック上下」であるため、慣れないうちは複数のボスが同時に現れるステージでカメラ位置を調整しようとしてロックオン対象を切り替えてしまい、あらぬ方に攻撃してしまうということがある。 ただし、同じようなボタン配置は他のアクションゲームでも見られるため、一概に問題点とも言えない。 フォーゼの技表が、1人だけ技の性質が違うにもかかわらず技表のフォーマットが他のライダーと同じため、見づらくなっている。 「△+○」などの3文字分の枠に「□□□□□□□→△」などを電光掲示板方式で無理矢理詰め込んでおり、しかもオートで流れるため確認もしづらい。 総評 「無双系アクション」としてはゲームの単調さが目に付き、「バイクアクション」としても期待されていたほどではない。しかし「ヒーローアクション」というキャラゲーらしい原作再現の方向性は間違っておらず、単発作品としては上々の出来。やりこみに耐え得るゲーム性の強化だけでも、良作になれる素質は秘めているはず。 爽快感というのは『無双』的な爽快感よりも、キャラクターとの一体感によるものが大きい。いわば「ライダーなりきりゲー」である。そもそも「ヒーローを魅せる」ことに主眼を置くライダーを題材としているので、純然としたアクションゲームの『無双』シリーズと異なるのは致し方ないところか。 余談 好評を得て後にシリーズ化され、約1年後の2014年6月26日に『仮面ライダー バトライド・ウォーII』、『II』から1年半後の2016年2月25日に『仮面ライダー バトライド・ウォー 創生』が発売されている。 開発担当のエイティングは、本作より半年早い2012年11月に発売された『仮面ライダー 超クライマックスヒーローズ』の開発も手がけている。 当時の公式ブログにて、一部キャストの音声収録は『超CH』と同時期だったと思わしき記述があり、これまでの仮面ライダーゲーム作品よりも長期間の企画・開発を行っていたと思われる。 多くのキャストが「超CHに続き~」となっているところ、佐藤祐基氏(加賀美新/仮面ライダーガタック役)では「超CHと合わせて~」という記述になっている。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7035.html
ダイナマイトヘッディー 【だいなまいとへっでぃー】 ジャンル アクション 対応機種 メガドライブ 発売元 セガ 開発元 トレジャー 発売日 1994年8月5日 定価 6,800円 配信 バーチャルコンソール2007年7月24日/617Wiiポイント 判定 良作 ストーリー 概要 特徴 評価点 問題点 総評 余談 移植 ゲームギア版 マスターシステム版 プレイステーション2版 ストーリー (公式サイトからの引用) ある日、人形だけの世界に、自称“この世界でいちばんエライ人形”キング・ダークデーモン皇帝が現れ、気に入った人形に次々と魔法をかけ悪い人形へと変えてしまいました。そして、残った人形はクズ人形として、まとめて処分しようとしていたのです! しかし、その時!クズ人形の中から1人(!?)の人形が立ち上がりました。その名は“正義を愛し、悪を憎む”頭のとれたオンボロ人形「ヘッディー」。はたしてヘッディーは、無事人形の世界を平和に戻すことができるのでしょうか? 概要 『ガンスターヒーローズ』のトレジャーが開発したメガドライブ用サイドビューアクションゲーム。 全9ステージで各ステージがいくつかのシーンに分かれている。 特徴 ゲーム全体が一種の「舞台劇」という設定で、全体的にそれを意識した演出が多い。 地形や背景が書き割り、場面転換で幕が下りる、スポットライトの色がライフ表示であり、赤の時にダメージを受けるとミス等。 ヘッディーの武器は己自身の頭。ブーメランのように飛ばして攻撃する。頭の射程はあまり長くないが8方向に放てる。 攻撃だけでなく、お助けキャラ「フックん」にひっかける事で高い場所へ移動したりもできる。また、物を引っ張ったり、仕掛けを動かすのにも使える。 道中にいる「モックん」がアイテムを持っていて、頭をぶつける事で頭を一時的に強化できる。一部制限時間のないものや逆に弱体化するもの、ボーナスステージへ行けるものまである。 モックんの持つアイテムは一定周期で入れ替わるが、肝心の入れ替わるスピードは遅く、目押しは比較的容易である。取得したアイテムは一部を除いてAボタンで捨てる事も可能。 他に回復アイテムのゼリービーンズや1upアイテム、スコアアイテムといったものがある。 ステージ最後には「キーマスター」と呼ばれる大型のボスが登場。この時仲間の「ヤックん」が弱点を教えてくれる。それでも一筋縄ではいかないが。 何故かキーマスターがいないステージもある。これについてはラスボス前の会話である程度推察できる。 ゲーム内で特別な事を達成すると「シークレットボーナス」が入る。 別にコンプリートしても特典はなく、取得した分のボーナススコアが加算されるだけ。スコアアタックを目的としてプレイする場合に意識してみる程度でいいだろう。 評価点 アクションとしては意外とシンプルで直感的。少しプレイすればすぐに大体の操作はわかるはず。 序盤にはチュートリアル用のイベントもある。無視してさっさと進む事も可。 特定のアイテム装備時のみ破壊できるオブジェクトなどもあり、アイテムの取捨選択が重要になってくる場面も。 「おもちゃの世界」を良く表現できている演出とグラフィック。 全体的にコミカルな演出が多く見ていて楽しい。多関節スプライトを駆使する事により、キャラクターたちもグリグリと動く。拡大縮小を擬似的に見せている場面もある。 宿敵?であるマルヤマ(*1)をはじめ敵キャラも個性派が多い。また、キーマスターが落としたネジを持っていくフィンギィといったキャラもおり、物語に適度な謎を与えている。 ボス戦開始前などには会話シーンもあるので、『ガンスターヒーローズ』よりもストーリーは明確になっている。 アイテムの名前も『ガンスターヒーローズ』に負けず劣らずのコミカルっぷりを見せている。 「ガンコ一徹ヘッド」、「セクシィボンバーヘッド」、「すべてを飲み込む暗黒バキウムヘッド」、「ボク子供だからワカンナイヘッド」「ストップ・ザ・ワールドヘッド」など。説明書でしか見れないが、本作の世界観を構成する面白い要素となっている。 BGMも良質なものが多い。幸いBGMを聴くモードもある。 問題点 難易度は高めでアクションが苦手な人にはやや辛い。特に後半から難易度がかなり上がる。『ガンスターヒーローズ』と違って難易度変更もできない。 特に中盤のシューティングステージはヘッディーの当たり判定がかなり大きく、ダメージを受けやすい難所である。 コンティニューはあるが回数制限付き。キーマスター(各ステージのボス)が倒した際に落とすアイテムを一定数集めると回数が増える。 裏技扱いではあるが、ステージセレクトは可能となっている。どうしてもクリアできない場合は救済措置として活用してしまっていいだろう。 ライフの残量がいまいちわかりにくい。 スポットライトの色だけではライフの残りがピンとこない。せいぜい「赤くなったらやばい」程度。死にかけていると激しく点滅する。 ボーナスゲーム。 ステージ中のモックんの中に時々ある「B」を叩くとボーナスゲームに突入する。 バスケットボールを★のゴールに規定数入れるとクリアとなり、シークレットナンバーが1つもらえる。これを4つ集め、エンディングのスタッフロール直後の画面で入力すると、おまけ要素として真のラスボスと戦えるシステムとなっている。ノルマは1つクリアするごとに厳しくなる。 ゴールはほとんどが★であり、他には一定時間ボールが乱射されるボールマーク、一定時間ゴールの動きがスローになる「14」のゴール、更にボールを入れるとボールを射出する砲台が破壊されてしまうキーマークのゴールが1つだけ存在している。しかし沢山ある筈の★ゴールへのシュートが結構難しいのに対して、どういう訳か1つしかないキーマークゴールにはやたら入りやすいのである。 砲台からは当たるとダメージを受ける爆弾も出るが、この爆弾の出てくる頻度が結構多め。酷い時はうんざりするくらい爆弾ばかり連続して出現し、ボールが出るまでただ無駄に爆弾をかわし続けるだけの作業が続く事もある。このため、ゲームバランスは決して良い物とは言えない。 Aを押すとボーナスゲームを途中でやめられるが、このゲームで得られるものはノルマクリア時のシークレットナンバーのみであり、途中でやめてもスコアなどのボーナスは一切貰えない。 途中でやめるメリットが全く無い 為、純然たる無駄機能となってしまっている。 尚、このシークレットナンバーはプレイ毎に変化する。ネットの海を探し回って事前にナンバーを入手し、ボーナスゲーム攻略をパスする…といった現代ならではの抜け道は使えないので注意されたし。 総評 シンプルなアクション、歯ごたえのある難易度、そしてこだわり抜いた演出の数々など、 非常に完成度が高くトレジャーの開発力を見せつけてくれる作品である。 知名度で『ガンスターヒーローズ』の影に隠れがちだが間違いなくこちらも名作と言えよう。 余談 ボーナスゲームについての項目でも触れた真のラスボス戦だが、本作が舞台劇という設定をふまえると中々にブラックな内容となっている。 此処では敢えて詳細を伏せる事にする。並々ならぬ道程ではあるが、気になる方は是非とも自力で確かめてみてほしい。 ジェネシス版ではステージ4中ボス「レベッカ」とステージ7ボス「ヤヨイ/イザヨイ」のキャラクターデザインが変更され、共にメカメカしい物に差し替えられている。 差し替え対象となったキャラクターは共に女性という設定から、恐らく『ファイナルファイト (SFC)』と同じ理由の可能性がある。 「ゲームセンターCX」有野の挑戦の第16シーズンで2回に渡って挑戦が行われた。やはり高難易度に苦しみ何度もゲームオーバーになったり、挙句の果てにはバグの不運に2回も見舞われるなど、かなり苦戦をしていた。そして最後の最後にまさかのとんでもないオチが待っていた。 2012年にSteamでも配信開始されたが、おま国で悪名高いセガなだけあってやっぱり日本ストアからの購入は不可能となっている。 2019年発売のメガドライブミニにも収録されている。日本国内のユーザーが今から本作を遊ぶのであれば、メガドライブミニを探すのが一番手っ取り早いだろう。 2021年12月17日に『セガ メガドライブ for Nintendo Switch Online』の追加タイトルとして配信が開始、Nintendo Switch Online+追加パック加入者なら手軽にプレイできるようになった。 移植 ゲームギア版 ハードの性能に合わせて簡略化されたアレンジ移植。メガドライブ版とは同日発売。開発は『ずんずん教の野望』で知られる港技研。 アイテムの種類が減っていたりシューティングステージがなかったり、全ステージのボスがマルヤマに変更されてたり等変更点は多いが基本的なゲームシステムやグラフィックの雰囲気は変わっていない。 マスターシステム版 南米市場向けにセガの正規代理企業であるTECTOYがライセンス移植を務めた作品。国内未発売。 上記のGG版がベースの移植だが、難易度が向上している。 プレイステーション2版 『SEGA AGES 2500シリーズ Vol.25 ガンスターヒーローズ ~トレジャーボックス~』に『ガンスターヒーローズ』『エイリアンソルジャー』と共に収録されている。海外版、ゲームギア版、さらに日本未発売のマスターシステム版も同時収録。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5154.html
仮面ライダー バトライド・ウォーII 概要 ストーリー 登場キャラクター システム ゲームモード 基本アクション フィギュア パートナーシステム(アシスト) 成長要素 キャラクター別詳細システム その他 PS3版とWiiU版との違い 評価点 賛否両論点 問題点 映画の再現性に粗が多い 前作から未改善・劣化した点 ストーリー、ラスボスの問題 ボイス関連の不満点 その他システム面の問題 バグ その他の問題点 総評 余談 その後の展開 仮面ライダー バトライド・ウォーII 【かめんらいだー ばとらいどうぉー つー】 ジャンル バイク ヒーローアクション 対応機種 プレイステーション3Wii U 発売元 バンダイナムコゲームス 開発元 エイティング 発売日 2014年6月26日 定価 通常版 7,690円(税込)プレミアムTV MOVIEサウンドエディション 10,973円(税込) レーティング CERO B(12才以上対象) 判定 なし ポイント 前作よりは改善されているが、未だ難点も多い使い回しのオンパレードと映画の再現度の低さオリジナルキャストはさらに増加、大物俳優も参戦暴れん坊将軍初のゲーム化 仮面ライダーゲームリンク 究極の力が集いし時、激情の戦いが蘇る― 概要 2013年5月23日に発売された『仮面ライダー バトライド・ウォー』の続編。 前作はPS3専用ソフトだったが、今作はPS3とWii Uの同時発売。 基本的なゲーム内容は前作と同様。『仮面ライダー』を題材にした無双ゲー。 今作では、TV放送に合わせて『仮面ライダー鎧武/ガイム』が参戦。ストーリーは同作の鎧武、バロン、龍玄の3人を主役として展開されていく。 「映画」をテーマにしており、平成仮面ライダーシリーズの各映画を再現した(という触れ込みの)ステージやバトルが登場する。 各主人公ライダーに、TV本編での最強フォームを超える、劇場版オリジナルのフォーム「究極フォーム」が追加された。 ストーリー 物語は、あの“映画”の舞台から動き出す―― プロローグで鎧武たちが訪れる場所、それは― 『仮面ライダー×仮面ライダー鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』の舞台。 眼前にそびえ立つイエヤスの居城 そこに集うは、鎧武・バロン・龍玄―― 映画の舞台から、さらに迷い込んだ3人が行き着いた先は謎の空間。 この謎の空間を舞台に、映画とは異なる新たな物語の幕が開く―― 登場キャラクター 以下長くなるため折りたたみ。 + プレイヤーキャラクター・変身形態 赤い太字 は、今作で新たに追加・変更されたもの。 ☆のキャラクターは、当時と同じキャストが演じている。 ●の形態は、変身のために特定の条件を満たす必要があるもの。 ※の形態は、任意で変身できず、特定の技の使用中のみ変身するもの。 「超必殺変身」の形態は、後述する超必殺技の発動と同時に一定時間変身できるもの。 「究極形態」は、究極形態の発動と同時に一定時間変身できるもの。 キャラクター 通常変身 超必殺変身 究極形態 仮面ライダークウガ マイティフォーム アルティメットフォーム ステータスアップのみ ドラゴンフォーム ペガサスフォーム タイタンフォーム ●ライジングマイティ ●ライジングドラゴン ●ライジングペガサス ●ライジングタイタン ● アメイジングマイティ ☆ 仮面ライダーアギト グランドフォーム シャイニングフォーム ステータスアップのみ フレイムフォーム ストームフォーム ※トリニティフォーム ●バーニングフォーム ☆ 仮面ライダー龍騎 通常形態 龍騎サバイブ ステータスアップのみ ☆ 仮面ライダーファイズ 通常形態 ブラスターフォーム ステータスアップのみ ●アクセルフォーム ☆ 仮面ライダーブレイド 通常形態 キングフォーム ステータスアップのみ ●ジャックフォーム 仮面ライダー響鬼 通常形態 装甲響鬼 パワーアップのみ ●響鬼 紅 仮面ライダーカブト マスクドフォーム ハイパーフォーム ステータスアップのみ ライダーフォーム 仮面ライダー電王 ☆ ソードフォーム ☆ クライマックスフォーム ☆ 超クライマックスフォーム ☆ ロッドフォーム ☆ アックスフォーム ☆ ガンフォーム ☆ ウイングフォーム ライナーフォーム ステータスアップのみ ステータスアップのみ 仮面ライダーキバ キバフォーム エンペラーフォーム ステータスアップのみ ガルルフォーム バッシャーフォーム ドッガフォーム ※ドガバキフォーム ☆ 仮面ライダーディケイド 通常形態 コンプリートフォーム 最強コンプリートフォーム カメンライド(平成9ライダー) ☆ 仮面ライダーディケイド 激情態 別キャラクター・形態固定 ステータスアップのみ ステータスアップのみ ☆ 仮面ライダーW サイクロンジョーカー サイクロンジョーカーエクストリーム サイクロンジョーカーゴールドエクストリーム ヒートメタル ルナトリガー サイクロンメタル サイクロントリガー ヒートジョーカー ヒートトリガー ルナジョーカー ルナメタル ☆ 仮面ライダーW ファングジョーカー 別キャラクター・形態固定 ステータスアップのみ ステータスアップのみ ☆ 仮面ライダーアクセル 通常形態 アクセルトライアル ステータスアップのみ バイクフォーム アクセルブースター ☆ 仮面ライダーオーズ タトバコンボ プトティラコンボ スーパータトバコンボ ●ガタキリバコンボ ●ラトラーターコンボ ●サゴーゾコンボ ●タジャドルコンボ ●シャウタコンボ ● ブラカワニコンボ ☆ 仮面ライダーバース (変身者 伊達明) 通常形態 バース・デイ ステータスアップのみ ☆ 徳川吉宗 生身 ステータスアップのみ ステータスアップのみ ☆ 仮面ライダーフォーゼ ベースステイツ コズミックステイツ メテオフュージョンステイツ ロケットステイツ メテオなでしこフュージョンステイツ エレキステイツ ファイヤーステイツ マグネットステイツ ☆ 仮面ライダーメテオ 通常形態 メテオストーム ステータスアップのみ ☆ 仮面ライダーウィザード フレイムスタイル オールドラゴン スペシャルラッシュ インフィニティースタイル インフィニティードラゴンゴールド ウォータースタイル ハリケーンスタイル ランドスタイル ※フレイムドラゴン ※ウォータードラゴン ※ハリケーンドラゴン ※ランドドラゴン ☆ 仮面ライダービースト 通常形態 ビーストハイパー ステータスアップのみ ファルコマント カメレオマント ドルフィマント バッファマント ☆ 仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ カチドキアームズ ステータスアップのみ パインアームズ イチゴアームズ ジンバーレモンアームズ ☆ 仮面ライダーバロン バナナアームズ マンゴーアームズ ステータスアップのみ ☆ 仮面ライダー鎧武 極アームズ (DLC) 別キャラクター・形態固定 ステータスアップのみ ステータスアップのみ ☆ 仮面ライダー斬月・真 (変身者:呉島貴虎) (DLC) 通常形態 ステータスアップのみ ステータスアップのみ + NPC 赤い太字 は今作で新たに追加されたもの。 ☆のキャラクターは、当時と同じキャストが演じている。 味方とボス敵の両枠に書かれているキャラクターは、ステージによって敵・味方の立ち位置が変わるもの。 ※ のキャラクターは、ナビゲーションなどでのみ登場する非戦闘キャラクター。 登場作品 味方キャラクター ボス敵キャラクター 雑魚敵キャラクター 仮面ライダークウガ - ン・ダグバ・ゼバ(完全体) - 仮面ライダーアギト 仮面ライダーG3-X - ☆ 水のエル(強化体) 仮面ライダー龍騎 仮面ライダーナイト ・レイドラグーン・ゲルニュート ☆ 仮面ライダーオーディン 仮面ライダー555 仮面ライダーカイザ ・ライオトルーパー オートバジン ホースオルフェノク(格闘態) 仮面ライダー剣 ☆仮面ライダーギャレン ・ダークローチ ☆ ジョーカー 仮面ライダー響鬼 仮面ライダー威吹鬼 ・バケネコ(親・子) 乱れ童子 仮面ライダーカブト ☆ 仮面ライダーガタック(ライダーフォーム) ・ワーム サナギ体・ワーム 白サナギ体(突然変異種) ☆ カッシスワーム (グラディウス・ディミディウス) 仮面ライダー電王 仮面ライダーゼロノス(ゼロフォーム) ・レオソルジャー ☆ 仮面ライダーNEW電王(ストライクフォーム) ※ ☆ モモタロス ☆ アルビノレオイマジン ※ ☆ ウラタロス ※ ☆ キンタロス ※ ☆ リュウタロス ※ ☆ ジーク ※ ☆ テディ(マチェーテディ) 仮面ライダーキバ ☆ ☆ 仮面ライダーイクサ(バーストモード)(変身者:名護啓介・ 紅音也 ) ・ラットファンガイア ☆ 仮面ライダーダークキバ(変身者:登太牙) ※ ☆ キバットバットIII世 ☆ バットファンガイア・リボーン ※ ☆ キバットバットII世 ※ ☆ 魔皇竜タツロット 仮面ライダーディケイド ☆ 仮面ライダーディエンド ・大ショッカー戦闘員 (黒戦闘員・赤戦闘員) ※ ☆ キバーラ ☆ スーパーアポロガイスト 仮面ライダーW ☆ ウェザー・ドーパント ・マスカレイド・ドーパント (白服・黒服) 仮面ライダーオーズ/OOO ※ ☆ アンク(右腕) ☆ 恐竜グリード ・屑ヤミー・白ヤミー 仮面ライダーフォーゼ - ☆ サジタリウス・ゾディアーツ ・ダスタード 仮面ライダーウィザード - ☆ フェニックス ・グール 仮面ライダー鎧武/ガイム ☆ 仮面ライダー龍玄 - ・初級インベス(赤・青・緑) 劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4 - 仮面ライダーG4 ・アントロード フォルミカ・ペデス・アントロード フォルミカ・エスクス 劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL - ☆仮面ライダーリュウガ - 劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE - アルビノジョーカー ・アルビローチ 劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE - ☆仮面ライダーコーカサス - 劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生! - ☆仮面ライダーガオウ - 劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王 - 仮面ライダーアーク - 劇場版 仮面ライダーディケイドオールライダー対大ショッカー - キングダーク - 仮面ライダー×仮面ライダー W ディケイド MOVIE大戦2010 仮面ライダースカル - 劇場版 仮面ライダーW FOREVERAtoZ/運命のガイアメモリ ☆ 仮面ライダーエターナル(ブルーフレア) - 劇場版 仮面ライダーオーズWONDERFUL将軍と21のコアメダル - ガラ 怪物態 - 仮面ライダーフォーゼ THE MOVIEみんなで宇宙キターッ! - ☆スカイジェット&グランカー - 劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land - ☆仮面ライダーソーサラー ・仮面ライダーメイジ(近衛兵・近衛隊長) 仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武 ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦 - ☆武神鎧武(ブラッドオレンジアームズ) - ☆武神鎧武(蓮華座) システム 基本的なゲームシステムは前作を参照。 ゲームモード クロニクルモード いわゆるストーリーモード。 前半は各ライダーの劇場版を再現した(という設定の)ミッションがメイン。 中盤からは通称「シャドウライダーステージ」が登場し、後半はこの系統のステージがメインとなる。 シャドウライダーステージでは、使用可能なプレイアブルキャラがステージごとに固定され、黒幕が新たに作り出したシャドウライダーがボスとして登場する。 シャドウライダーは、各ライダーが黒いオーラを纏った姿をしており、そのライダーと同じ技を使う。各シャドウライダーステージで登場する個体は、「そのステージのプレイアブルキャラ」および「プレイアブルキャラと関わりの深いキャラ」の計2体。 シャドウライダーは遠距離攻撃やクロックアップといった固有の必殺技なども容赦なく連発してくるため、難ステージとなっていることが多い。 サバイバルモード 前作でのライダーロードに相当する。体力がステージごとに回復しないという共通ルールに加え、敵の攻撃力増加、自キャラのレベルが1で固定されるなど、特殊な条件下で2~5回分のステージを攻略していく。 最終ステージまでクリアすると、各ステージクリアで入手したフィギュアの箱が開放され、そのフィギュアがショップに入荷される。入手済みの場合はショップポイントに還元される。 本作における、フィギュアの主な入手手段であり、ほとんどのフィギュアはサバイバルモードで入手することになる。 ステージは4つの候補が毎回ランダムで用意され、その中から1つを選択する形式。ステージによって、難易度や、入手できる「フィギュアの箱」の数やランクが異なる。 ステージクリア時の評価がA以上なら、そのステージで入手したフィギュアの箱のうちの1つが、より高ランクの箱に変化する。 用意されるステージは、そのサバイバルに使用しているライダーが「現時点でプレイ可能なステージ全て」から選出される。新しいサバイバルモードが解禁されたら、クロニクルモードを進めて厄介なステージが増える前にそのサバイバルをクリアしてしまうほうがいい。 後に解放されるサバイバルモードほど、高難易度になりやすくなっているため、次第に難条件+高難易度のステージが増えてくる。 ステージ選択時にイベントが発生することがある。イベントが発生すると、何らかのNPCが現れて、次のステージで何らかのメリット効果やデメリット効果が発生する。 敵が現れた場合は確実にデメリット効果だが、味方の場合でもデメリットになるケースがある。 フリーミッション ほとんどのステージの中から任意のステージを自由にプレイできるモード。 シャドウライダーステージはクロニクルモードと異なり、任意のプレイアブルキャラで遊べる。 クロニクルモードを一度クリアすると、前作の各ライダーの原作再現ステージもプレイできるようになる。 基本アクション □ 通常攻撃 龍騎・カブトには□の溜め押しアリ △○△+○ 必殺技 入力ボタンで違う必殺技になるキャラクターやレベルに応じて1~3種類 □+× ライダーグライド 超必殺ゲージを一定量消費して発動出始めが無敵状態の攻撃、被ダメージ中でも発動して反撃可能 × ジャンプ - 地上技の途中で× ライダーキャンセル 技をキャンセルして、素早い前転やジャンプなどの行動を行う L1+△ アシスト アシストゲージを一定量消費して発動事前に設定しておいたパートナーキャラを呼び出して攻撃させる R1十字キー フォームチェンジ能力の選択 R1単押しor十字キー左右でフォーム選択R1長押しor十字キー下でフォームチェンジ発動 R2 超必殺技究極形態 コンボを繋いだりアイテムを拾うと溜まる超必殺技ゲージが最大になると発動可能超必殺技で攻撃した後、一定時間は「超必殺変身」としてフォームチェンジしたり、ステータスが強化される超必殺変身中に敵にダメージを与える溜まる究極ゲージが最大になっている状態で、超必殺変身中にR2ボタンを押すと究極形態を発動究極形態中はステータスが更に強化され、クロックアップのように敵の動きがスローになる L1 ガード ある程度連続で攻撃をガードするとガードクラッシュとなり、一定時間行動不能(スタン状態)になるカメラリセット機能あり ガード中に左スティック 回避(ステップ) L2 バイク搭乗 搭乗後は攻撃不能、R2 アクセル、L2 バイク降車など操作変更 「△+○必殺技、ライダーグライド、アシスト、バイク搭乗後操作」以外はボタンコンフィグの変更が可能。 ライダーキャンセル 前作ではキバとメテオの専用アクションだったジャンプキャンセルが、「ライダーキャンセル」というシステムに昇華し、全キャラに標準で搭載された。キャンセルできるタイミングは技によって異なる。 ライダーキャンセルのアクションはキャラによって異なる。大抵のキャラは、前転またはジャンプを行う。他にもキャラによっては専用のアクションを行う。 ボスへのトドメ 前作では、ボスにトドメを刺せる技は△+○の必殺技のみだったが、今作では通常攻撃やアシストの攻撃を除く、大半の攻撃でボスにトドメを刺せるようになった。 フィギュア 今作ではスキルとは別に、フィギュアごとに体力・攻撃力・ガード耐久力・超必殺変身時間といったステータスを増加させる効果が備わるようになった。 スキルが無かったりデメリットのスキルが付いているフィギュアでも、ステータス増加量は大きいといったものもある。 前作ではバイク系フィギュアはバイクの性能を変化させるものだったが、今回は何一つとして効果がない。よって、ただの観賞用となった。 フィギュアにレベルの概念が追加された。プレイアブルキャラと同様に、経験値入手でレベルアップし、ステータス増加量が大きくなっていく。レベルアップしてもスキルの効果は変わらない。ランクが上位なほどステータスゲインと必要経験値も多い。 最大レベルは9だが、レベル9になったフィギュアはショップで一度だけ、ショップポイント(お金)を消費して「フィギュア変化」が行える。 フィギュア変化をするとレベルが1に戻るが、ステータス増加量は下がらずむしろ強化される。 そこから更にレベルを上げてフィギュアを強化することができるが、レベルアップ速度はフィギュア変化前よりも遅い。 パートナーシステム(アシスト) 今作で新たに追加されたシステム。 セッティング画面で選んだパートナーキャラを、戦闘中に呼び出して攻撃させるというもの。 アシストを使用する際は、アシストゲージを一定量消費する。アシストゲージは時間経過と共に溜まっていく。 前作ではプレイヤーがNPCの挙動を観察しタイミングを見計らわなければ不可能だった、ファイズ&カイザやカブト&ガタックの「ダブルライダーキック」も任意で繰り出せる。その他2キャラでお互いの必殺技を同時に放つことによる「タッグ戦闘の原作再現」も容易に。 アシストは自キャラが攻撃を受けている状態でも呼び出せるので、敵の連続攻撃を抜け出すといった使い道もある。 パートナーキャラは完全無敵で、敵の攻撃を受けることがない。 各プレイアブルキャラごとに、各パートナーキャラとの「親密度」という要素が存在し、親密度が上がると、そのパートナーキャラの使える技の種類が増えていく。 親密度は、そのパートナーを選択してステージをクリアすることで、経験値によるレベルアップのように上がっていく。 パートナーキャラは全部で35名。その内、プレイアブルキャラのアシスト版を除いたアシスト専用キャラは14名。 成長要素 前作ではレベルアップによってフォームや必殺技を習得していく仕様だったが、今作では全ての必殺技と、前作で使用できたフォームは全て最初から習得している。 今作では、レベルアップで習得する技は龍騎のソードベントくらい。 ソードベントは習得前に既にリストにあり、なぜ使えないのか疑問に思ったプレイヤーも多数。 クロニクルモードの特定のステージをクリアすると、新フォームや究極形態を習得できる。新フォームに関しては、そのステージ内のイベントで初めて変身可能になる。 レベル50に達すると、そのキャラに対応したSランクフィギュアがショップに入荷される。 キャラクター別詳細システム + プレイアブルキャラ 赤い太字 は、今作で新たに追加されたキャラ。 クウガ アメイジングマイティをプレイアブルキャラとして変身・操作可能になった。 前作ではライジングマイティ時の△+○必殺技中のみの変身だったが、今作ではライジングマイティ時にタメ攻撃を当て続けることで、更にアメイジングマイティに自動変身できるようになった。 ライジングタイタンの必殺技に「ダブルライジングカラミティタイタン」が追加された。 アルティメットフォームのパイロキネシスが「アッパー→叩き付け」の2段技から「突進→アッパー→叩き付け」の3段攻撃に変更。 アギト バーニングフォームの必殺技に「バーニングボンバー」が追加された。 また、バーニングフォームでの通常攻撃にシャイニングカリバーの薙刀攻撃が取り入れられた。 「バーニングライダーパンチ」の演出がより原作に近いものへと変更された。 龍騎 徒手空拳とソードベント(剣)の二つのモードを使い分けられるようになった。 前作の通常攻撃はソードベントの使用が標準だったが、今作では原作に従って徒手空拳が標準となり、一定レベルに達した後は□ボタン押し続けで、徒手空拳とソードベントを切り替えられるようになった。 正直な話ソードベントを使用しない理由がないので効率という意味では弱体化といえるが、やはり本作の方向性的にはこれでいいと思われる。 ソードベント解除時は龍騎/城戸真司の「シャァッ!」のポーズが再現される。 何らかの技からキャンセルで△必殺技や○必殺技を出した場合に限り、カードを取り出しバイザーにセットする動作が短縮されるようになった。 超必殺技が「メテオバレット(シュートベント)から「ドラゴンファイヤーストーム(ファイナルベント)」に変更された。当のメテオバレットは通常必殺技に。 前作では「最後にバイク状態のドラグレッダーで敵を轢き潰す」という技の内容が轢き逃げ表現などの規制に引っ掛かったためか、「ドラゴンファイヤーストーム」自体が搭載されず、不満の声が多かった。 ただし、規制に配慮してその場で火炎弾を連発する攻撃に留まっており(原作での轢き殺す前段階の攻撃)、原作のように走行したり敵を轢くことはできない(これは開発会社が同じ『クライマックスヒーローズ』シリーズと同様の仕様である)。 ファイズ(555) 新技「ポインターセット」 □ボタン長押し→離す で使用。 敵にキックを当てると同時にポインターをセットする。セット直後に△+○で、低空からのクリムゾンスマッシュに繋げられる。通常攻撃からの派生でありガードされるとポインターをセットできないので、従来のバージョンも使い道はある。 □ボタン長押し中は、原作の巧ファイズで特徴的だった、しゃがみ姿勢を取りつつのエクシードチャージを行い、ベルトからポインターに濃縮フォトンブラッドが流れ込む演出を拝めるようになった。 このキックによるポインターセットというスタイルは、原作で木場ファイズが行ったアクションと同様のもの。 ブレイド(剣) 一定レベルに達するごとに戦闘での獲得AP量が上昇し、更に一定レベルに達すると全ラウズカードの消費APが半減するようになった。 「ロイヤルストレートフラッシュ」は、超必殺技の他に、空中必殺技としても何度でも使用できるようになった。 ジャックフォーム時、「突進突き」後に上空に打ち上げが追加。 一部必殺技を使用する際、専用のカットインが入るようになった。 響鬼 響鬼紅の必殺技に「灼熱真紅の型」と「烈火剣」が追加された。 一部のステージでは、バイク搭乗の代わりに馬に乗る。 カブト □ボタン長押しの新技が追加された。 斬撃で浮かせて背後に回り込む技となっており、2パターン目のクロックアップ発動が新技で設けられた。 この技自体のスピード感もさることながら、様々な技からこの技にキャンセルで繋げることができ、よりスピーディな戦いが可能になった。 クロックアップ発動→斬撃で敵を前方へ浮かす→スローで吹き飛ぶ敵の着地予定点に瞬時に先回りする。という技になっており、ここから「背後からスローでこちらに吹っ飛んでくる敵に、振り向きざまにライダーキック」ができるようになり、原作再現に磨きがかかっている。 クロックアップ自体も前作より猶予時間が延長され、「攻撃をやめるとすぐにクロックオーバー」だった不満点が幾分か解消されている。 攻撃時のSEが変化している。 電王 ウイングフォームが「満を持して」追加された。 究極形態として超クライマックスフォームが追加された。 キバ エンペラーフォームの必殺技に、本編で唯一設定のみで登場機会がなかった「バッシャーフィーバー(エンペラーアクアトルネード)」が本作で初めて披露・追加された。それに伴い、前作から搭載されていた「ガルルフィーバー(エンペラーハウリングスラッシュ)」はジャンプ必殺技に変更された。 ファイナルザンバット斬が、2回ボタンを押して発動する仕様になった。 1回目は剣を研いで通常技の攻撃範囲を広げ、その効果中に2回目を実行し再び剣を研ぐことで敵を吹き飛ばす攻撃を発動し、その際カットインが入る。 ディケイド 究極形態として最強コンプリートフォームが追加された。 究極ゲージが最大の状態で通常のコンプリートフォーム時にR2ボタンでファイナルアタックライドを任意発動しようとすると、究極形態への変身が優先されるので注意が必要。 一定レベルに達すると、ファイナルアタックライドによる超必殺ゲージ消費量が減少するようになった。 ライダーキャンセルは『アタックライド インビジブル』。透明になってその場から離脱。少し後退して姿を現す。 本作発売時点ではノーマルのディケイドがこのカードを使ったシーンはなかった(『ディケイド』作中ではディエンドが多用していたカードであり、ディケイドが使ったのは激情態の時のみ)。ディケイドがこのカードを使ったのは本作発売3か月後に放映された映画が初だが、開発期間を考えると、『実際に描写されてないが設定上使える技』扱いだったように思える。 ディケイド激情態 新たにプレイアブルキャラとして追加された。 変身者、門矢士が『世界の破壊者』としての自分を受け入れた、ある意味でディケイドの真の姿であり、ある意味で歩む道から外れた姿。 クウガ~キバの9ライダーのアタックライドを、ディケイドの姿のまま使うことができる。しかも通常のディケイドのような選択式ではなく1ミッション内で9種全て使用可能。 △必殺技は仮面ライダーG4のギガントを発射する。 △+○は原作映画でカブトとスーパー1を一度に葬ったインビジブルで姿を消してからの不意打ちディメンションキック。カード展開時は演出上、自分以外のキャラクターの動きが止まる(止め絵的演出)。 超必殺技は縦横無尽にワープを繰り返しながらのディメンションキック。 通常のディケイドと違い、各ライダーのファイナルアタックライドを使うことはできず、超必殺技は超必殺変身の発動開始時にしか使えない。 龍騎のドラグレッダーの攻撃力・殲滅力がずば抜けており、これだけでも最強クラスのキャラとされている。 W(ダブル) 究極形態としてサイクロンジョーカーゴールドエクストリームが追加された。なお、原作ではこの形態になった直後、宙を飛んでのライダーキックで速攻締めたのでそれしか技がないのだが、本作では飛行能力を題材にした技が2つ追加されている。 歩行せず地面スレスレを浮遊して移動する(着地した後なので当たり前ではあるのだが、普通に歩いている描写も原作にはある)。バイクに乗ると開いたままの6枚の羽根が美しい。が、人によってはミスマッチにも見える。 アクセル □長押しや△+○必殺技でテンションゲージを上げている最中は、全身に攻撃判定が発生するようになり、テンションゲージ上げを邪魔されにくくなった。 アクセルブースター時のガード回避が『手足のジェットバーニアによりガード状態のままスライド』となっている。 オーズ(OOO) 新たなコンボ形態、ブラカワニコンボが追加された(レベルアップではなく、究極形態とともに解禁する)。スーパータトバコンボも究極形態として登場。 前作で空中攻撃しか持っておらず使いづらかったタジャドルコンボは地上でも戦えるようになった。空中攻撃に加え、必殺技が遠距離攻撃なので活躍させやすくなった。 通常攻撃をキャンセルして必殺技を出すことで、前作でネックだったスキャニングチャージの隙をカットすることができる(オーズバッシュ以外)。 バース 一定レベルに達するごとに戦闘で獲得できるセルメダルの量が上昇し、更に一定レベルに達すると、各ツールによるセルメダル消費量が減少するようになった。 徳川吉宗 暴れん坊将軍。仮面ライダーと同じ東映制作の作品からのゲストであり、オーズの映画の際にコラボレーションしゲストキャラクターとして登場した関係で本作にも登場。本作のTVCMでも大々的に紹介されていた。 ストーリーでも要所要所でライダー達の前に姿を見せ手助けをしてくださる。表情や唇もバリバリ動く。他に表情が動くキャラなんていないのに。 特定のステージでしか使用することはできない。また、レベル99で固定・アシストライダー及びフィギュアの装着不可。 全ての技が刀による斬撃。飛び道具や突進技などは無いが、斬撃の攻撃範囲は広め。コンボに適した技がないのが難点。 敵の攻撃を受け止めて刀で反撃するカウンター技を持っている。 固有システム「家紋」 △+○必殺技をヒットさせる度に、画面左下の「家紋(徳川家の象徴である「三つ葉葵」)」が少しずつ完成していき、家紋が完成すると一定時間各技の攻撃範囲が広がる。 ヒットの際には、「カーン!」という効果音と共に吉宗が敵を睨み付ける顔がアップになるという、原作ドラマでよく見られた演出が挿入される。 家紋は一定時間経過ごとに、完成段階が一段階ずつ下がっていく。 バイク搭乗の代わりに、馬に乗る。 同じく馬への搭乗シーンがある響鬼とは馬のグラフィックが違い、きちんと原作ドラマのオープニング映像でお馴染みの赤い装具を纏った白馬になっている。 原作でお馴染みのBGMもばっちり完備。 フォーゼ 最強フォームとしてロケットステイツが追加された。 究極形態として、メテオフュージョンステイツと、メテオなでしこフュージョンステイツが追加された。 セッティング時に、最強フォームをコズミックステイツとロケットステイツのどちらかから選択する形式となった(選ばなかった方はそのステージでは使えない)。 コズミックステイツ選択時は、究極形態がメテオフュージョンステイツで固定される。一方でロケットステイツ選択時は、究極形態がメテオなでしこフュージョンステイツで固定される。 フォーゼの劇場版ステージではロボ形態の宇宙鉄人しか登場せず、生身の敵を相手にすることがないからか、バイクに乗ったままバリズンソードによる攻撃が行える。 メテオ 前作から目立った変更点は無い。 ウィザード インフィニティースタイルは前作では別キャラクター扱いの無料DLCだったが、今作では標準でウィザードの最強フォーム扱いになった。オールドラゴンと選択式。 究極形態として、スペシャルラッシュとインフィニティードラゴンゴールドが追加された。 セッティング時に、最強フォームをオールドラゴンとインフィニティースタイルのどちらかから選択する形式となった。 オールドラゴン選択時は、究極形態がスペシャルラッシュで固定される。インフィニティースタイル選択時は、究極形態がインフィニティードラゴンゴールドで固定される。 前作では各必殺技の発動時には指輪をかざすモーションが行われていたが、今作では前述の龍騎と同じく何らかの技からキャンセルで△必殺技や○必殺技を出した場合に限り、指輪をかざすモーションを省略して素早く必殺技を使えるようになった。 前作では共通だったフォームチェンジ時のモーションが、チェンジ先のスタイルによって変わるようになった。ハリケーンスタイルへのチェンジ時には空中に現れた魔法陣をジャンプで通り抜けるなど、原作のオープニング映像等をイメージしたものとなっている。 ビースト ビーストハイパーは前作では別キャラクター扱いの無料DLCだったが、今作では標準でビーストの最強フォーム扱いになった。 本編や映画で活躍したことで技も豊富になっている。 □長押しでストライクビーストを使用できるようになった。 鎧武 敵にダメージを与え続けるとジンバーレモンアームズに変身できるようになる。比較的コンボを繋げづらい部類に入るが、技のスペック自体は悪くない。 最強フォームではカチドキアームズに変身する。 PVで姿を確認されたときはまだ本編で登場したばかりであり、視聴者を驚かせた。ターンテーブルを回すことで火縄大橙DJ銃の攻撃方法が変わるなど、再現度もかなりのもの。 バロン 通常時はバナナアームズで固定。突進技が多いのが特徴。 最強フォームはマンゴーアームズに変身する。 原作ではマンゴーアームズはバロンの単なる別フォームでしかなかった。 鎧武(極アームズ) 2014年7月24日から配信された無料DLCで、鎧武とは別キャラクター扱い。前作でのウィザード インフィニティースタイルと同様の位置付け。 通常攻撃および派生技は、フォーゼと同様の仕様。 通常攻撃のコンボは様々なアームズウェポンを切り替えながら攻撃していく。通常攻撃コンボの途中で△必殺技に派生させると、派生させたタイミングによって使用する武器技が変化する。 ○必殺技からも、□や△の追加入力で、別の武器技に派生させることができる。 ステータスが最初から高く、技が全体的に高性能であり、強力な遠距離攻撃も連発できるという、かなりの強キャラ。 斬月・真 2014年7月10日から配信された無料DLC。 作中では鎧武らよりも以前から変身し戦っていたライダー。 本編で先に登場した「仮面ライダー斬月」は本作では登場せず、この姿のみ。 鎧武ら3人と同じ規格のライダー「仮面ライダー斬月」がベルトごと変更して変身した存在であり、厳密には別の仮面ライダーであるためか。それとも予算と納期の関係か。 もっとも、仮に斬月から超必殺変身できたとしても、一旦変身を解除→ベルトを変更→再変身という流れをやっていることになるので、違和感が拭えないと思われるが。 極アームズと同様、ステータスが最初から高く、高性能な技が多い。 ライダーキャンセルは淡いグリーンの軌跡を描いてのダッシュで、これはノーマルの斬月の戦闘場面で使われた演出。前作のウィザード インフィニティスタイルのダッシュに近い。移動方向は自由で、直線的だが瞬時に驚く程の距離を疾走する。 敵を蹴って宙返り→着地と同時に吹っ飛ぶ敵にダッシュで追いつく→敵を蹴って宙返り…というコンボが可能。 前作とは違いバロンや龍玄の強化フォームの個別プレイアブルキャラではないが、彼を入れて1作品で登場するライダー数は『W』に並ぶ最多(4人)となった。 その他 雑魚敵のリーダー ステージの所々に、リーダーという特性を持った、通常よりやや強めの雑魚が配置されるようになった。 リーダーには「ATTACKER」「DEFENDER」「KEEPER」の3種類があり、頭上にそれらの文字が常に表示されている。また、ミニマップ上にも各リーダーの位置がマーカーで表示される。 アタッカー・ディフェンダー:そのリーダーが存在している間は敵全体の特定ステータス(アタッカーは攻撃力、ディフェンダーは防御力)を上昇させる。 キーパー:そのリーダーを倒すことでステージ内の特定エリアが解放され、そのエリアに行けるようになる。 リーダーはただの雑魚よりもAIが賢く、攻撃頻度が高かったり、プレイヤーの攻撃をガードしたりする。 難易度 前作で敵の攻撃頻度の低さを指摘されたためか、今回は難易度の上昇に伴って攻撃頻度が増加するようになった。 最高難易度のHELLともなると、常に誰かしらが攻撃モーションに入っていると言って差し支えない。 マップ 前作に登場したマップは、前作の最終ステージを除く8マップ(「荒地」「都会」「学園」「月面(ドーム)」「倉庫」「山岳」「外郭放水路」)が引き続き登場する。 今作では新たに、各ライダーの劇場版をモチーフにしたボス戦専用マップを含む7マップ(「風都タワー」「風都タワー巨大風車」「江戸城下」「月面(宇宙空間)」「エメラルド城」「イエヤス城城郭」「イエヤス城天守閣」)と、「崖」という新マップを含めた計8マップが追加され、全部で16マップに増えた。 新規マップはどれも複雑かつ広大でクオリティが高く、前作を引き合いに出して「使い回しができない」と冗談まじりに言われるほど。 また、ミッションによってはステージに「昼間」「夕方」「夜」のパターンができ、「夜」の場合、各ライダーの複眼やバイザーが光る演出がなされる。 一番恩恵を受けているのはファイズとカイザで、複眼だけでなく全身に張り巡らされたフォトンブラッドラインが発光しアクションと共に軌跡を描くさまの原作再現がなされている。ファイズの映画再現ミッションが夜のシーンを選出しているため、このシステムが生み出されたと言っても過言ではないほど(実際、他に「夜に発光する演出」がある作品は3作程度)。 「鎧武」の新規キャラたちは新たにモデリングされたためかキチンとバイザーや複眼が発光しているが、それ以前のライダーたちは本編中に光る演出がないためか、ただ目の部分の装甲が明るい色になっただけに見える場合もある。 PS3版とWiiU版との違い WiiU インターネットブラウザーでの画像投稿ができない。 WiiU GamePadのみでゲームプレイ可能。 カスタムサウンドが使用できるが、曲データはAAC(拡張子m4a)である必要があり、WiiU本体にそのデータを入れたSDカードを挿す必要がある。 PS3 セーブデータをUSBメモリなどにコピーできる。 トロフィー機能に対応している。 通常版と「プレミアムTV&MOVIEサウンドエディション」版との間で、セーブデータの共有可能。 評価点 プレイアブルキャラの仕様が前作から改善されている ほとんどのキャラに何かしらのアッパー調整がされており、より強く・使いやすくなった。キャラによっては過剰とも言えるスペックとなっているが。 ブレイドはレベルを一定レベルまで上げる必要があるが、燃費が良くなったことでジャックフォームやカード必殺技が気軽に使えるようになった(*1)。 ファイズは「クリムゾンスマッシュ」が強力な代わりに射程に難があったが、「ポインターセット」で近距離戦から派生可能に。 このアクションは原作では木場が変身したファイズ特有のものだったので、巧が変身する今作のファイズで行うのは原作再現という点では違和感がある。しかし、アクションゲームとしての面白さを重視した追加技であることと、巧ファイズでも別に不可能というわけではないこと、また巧ファイズ特有のしゃがみ体勢を取れることから、プレイヤーからは割と好意的に受け入れられている。 ただし、アクセルフォームでもないのに一撃で10体近くの敵をポインターセットするシーンは流石に作中ではなかったので、初見だと違和感があるという意見もある(こちらも設定上は不可能ではないと思われる)。 キバの必殺技に、ついに本編未登場の「バッシャーフィーバー(エンペラーアクアトルネード)」が実装。更にこの技と空中攻撃の特性上、「バッシャーフィーバー→空中通常攻撃→バッシャーフィーバー…」と延々コンボを繋ぎ続けることができ、その間超必殺変身が解除されない強キャラクター化。長らく続く不遇ムードを払拭した。 全キャラにライダーキャンセルが搭載されたり、オーズやウィザードは必殺技のモーションを省略することができるようになるなどの強化によって、コンボを繋ぐ楽しさをより味わいやすくなった。 いくつかのライダーは劇場版のオリジナルフォームを使えるようになり、よりキャラゲーとして楽しめるようになった。 フィギュアにステータス補正値が設定されたことで、フィギュアカスタマイズの幅が広がった。 パートナーシステムが追加されたことで、戦闘の幅が広がり、またプレイアブルキャラ以外にもどのキャラを使うかを選択する楽しみもできた。 同じ作品同士のキャラをパートナーにしたり、ディケイドのパートナーをクウガにするなど、キャラ同士の組み合わせを考える楽しさがある。パートナーキャラと、そのステージ内でプレイヤーと共闘しているNPCキャラを合わせれば、ライダー3人での共闘も可能。 前作で問題点とされていた、特定の必殺技でしかボスにトドメを刺せない仕様(*2)が改善され、好きな必殺技(ラウズカードなども込み)で倒せるようになった。 なお、カブトの□溜めも必殺技扱いになるので注意。 各シリーズの映画を再現したステージがプレイできる。 『ディケイド』~『鎧武』という近年の6作品に関しては比較的優遇されており、キングダークやガラのような巨大ボスが登場したり、劇場版をモチーフにしたマップが新規で用意されていたり、ムービーの再現度が高かったりと頑張っている。これらの劇場版ステージは、ボリュームは小規模ながら、他のステージに比べてそれなりに新鮮な感覚で楽しめる。 前作から引き続き、劇場版の敵ライダーやゲストに多くの本人役がキャスティングされている。 以前から「出演したい」と意欲を見せていた松岡充氏が仮面ライダーエターナル本人として参戦。これに関しては当初からインタビューなどを含め、かなり気合の入った宣伝になっていた。 松岡氏も早い段階で「またエターナルに携われる」「PS3が欲しい」等Twitterで発言しており、これを機にファンは続編の発売を確信していた風潮もある。 またエターナルが味方で登場するステージがあり、そのステージでWを使用すると専用会話が発生するというサービスまで存在する。 その他、仮面ライダーコーカサスの武蔵氏、仮面ライダーガオウの渡辺裕之氏、そして仮面ライダーソーサラーの陣内孝則氏など、いずれも大物俳優が再度同役を演じてくれた。 コーカサスについては原作映画での武蔵氏の演技が拙かった上、ゲーム版『カブト』での代役・中田譲治氏の評価が非常に高かったという事情もあり、冗談交じりとはいえ「なぜ本人を呼んでしまったのか」という声も挙がるという珍事に。しかし武蔵氏は昨今俳優として活躍しており、「演技が上手くなった」という声もそれ以上にある。また、改めて本人が演じてくれたというだけでも嬉しいという意見も多い。 さらに徳川吉宗役の松平健氏もちゃんと本人キャストで暴れてくれる。 レギュラーライダーにおいても、仮面ライダー555の10周年という節目に映画への出演などを果たしていた、乾巧役の半田健人氏も今回念願の参加を果たした。クリア後に追加される前作の555ステージも半田氏による新録になっている。 事務所の関係などで今後アフレコ業の再演は難しいと言われていた紅音也役の武田航平氏も、今回久しぶりのアフレコ参加が叶った。 賛否両論点 キャラクターの選出 開発期間の関係から仕方ないという意見も多いとはいえ、キャラクターの選出には不満意見も多い。 前作は「開発に数年かかった」というスタッフのコメントがあり、発売前の時点から「開発期間1年では追加キャラクターはそう多くできないのでは」という予想も多かった。 相変わらず『ディケイド』以前のサブライダーはプレイアブル化していない。 アシストの追加で使えないまでも改善はされているのでそこはまだ良いのだが、今回のプレミアムサウンドエディションにはジョーカー(カリス)役である森本亮治氏の歌う『take it a try』、ディエンド役の戸谷公人氏が歌う『Treasure Sniper』が収録されている。 両曲とも何度かエンディングテーマとして使われたことがあるため、収録されたことが余りにも不自然ということはない。しかし、『Treasure Sniper』の場合は「後期エンディングテーマ」という触れ込みではあったものの、歌詞の内容からしてディエンドのテーマソングというイメージの方が強いため、収録曲を見たファンの中にはディエンドのプレイアブル化を期待したものも多かった。…一体誰が限られた楽曲数の中にNPCのテーマソング(にほぼ近い扱いの楽曲)をぶち込んでくるなどとと予想できようか。 また劇場版アギト『PROJECT G4』については、G4に対するG3-Xが事実上の主役であり、NPCのままはありえないと言われていたが、これもそのまま。 いわゆる「劇場版限定ライダー」は概ね各作品から1人参戦しているが、『555』のオーガと『響鬼』の歌舞鬼が未参戦であることには批判意見が多い。 発売前は、「"最終決戦の相手がそのライダーではなく別の巨大怪物"という原作映画のストーリー上、最終決戦の相手を優先しているのでは」という意見もあったが、蓋を開けてみれば最終決戦の相手(エラスモテリウムオルフェノク(激情態)・オロチ)すら未参戦という有様だった。ただし、555は実際にピックアップされた「夜光ファイズ」のシーン(*3)の人気が高く、劇場版の敵との戦闘シーンは展開的に繋がりがなかったのも事実である。 また、『剣』も劇場版限定ライダーであるグレイブ、巨大ボスである14(フォーティーン)の双方が未参戦。アルビノジョーカーはいるものの、こちらは前作からの続投である。 『鎧武』の主要4ライダーのうち、龍玄のみ非プレイアブルとなっている。 プレイアブルの問題は常について回るが、龍玄に限っては「今回の主役3人の一人」「公式の開発中のプレイ動画で操作キャラ集合の画面にいた」という事実があるにもかかわらず、プレイアブルになっていないため、開発途中で没になったのではと指摘されている。 斬月についても、プレイアブルなのは斬月・真のみでありノーマルの斬月はNPCどころか登場すらしないという扱いだが、これについてはノーマル斬月の原作での立ち位置からして仕方ないと見る意見も多い(*4)。 ただし今回のテーマである映画としては、鎧武の映画『鎧武 ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』の頃は通常の斬月であったため若干違和感がある。 前述のように、今作には『オーズ』の劇場版でコラボレーションした縁から、テレビ朝日の有名時代劇シリーズ『暴れん坊将軍』の主人公「徳川吉宗(徳田新之助)」が登場している。 『オーズ』とのコラボレーションの時点でライダーファンに多大なインパクトを与えた『暴れん坊将軍』だが、今作においてゲームにまで進出することが判明し、PVを見た視聴者の腹筋にダメージを与えた。 CVは原作通り松平健氏であり、専用の白馬のグラフィックや原作の演出を再現した必殺技など、原作ドラマの要素を取り入れてきっちり作り込まれている。 更には、「最初からレベル99」「剣術の達人とはいえあくまで普通の人間のはずなのに、並行世界を股に掛ける悪の秘密結社・大ショッカーが抹殺に乗り出すほど強い(解説文曰く"ライダーに匹敵する")」「ガラ 怪物態と戦う専用ステージ名が"将軍の日常"」「ストーリー終盤で究極形態のシャドウライダー2人を一撃で成敗」というツッコミどころ満載の設定。もはや「公式が病気」のレベルである。 しかし、「劇場版を主軸に置いた今作でしかできない一発ネタ」として吉宗参戦を好意的に見る意見が多い一方、「インパクトの面で吉宗が選ばれたのは理解できるが、前述のG3-Xやオーガ・グレイブ・歌舞鬼のように、劇場版という縛りを含めてももっと優先すべき『仮面ライダー』がいたのでは」という不満もかなり出ることとなった。「将軍に予算を献上し過ぎた」と言われる始末。だからといって一人枠が空いた所でどれか一つを出しても角が立つ以上は、いっそのこと話題性抜群のキャラを出したほうがいいというのも理解できる部分である。 またここまで宣伝しておいて操作キャラとしては使えるステージが僅か2つ、フリーモードで選択すらできない、という半ばスポット参戦のような立ち位置であり、ほとんど操作できないキャラのために劇場版ライダーの枠が潰されたのか、という形の不満も見られている。 エターナルがアシストキャラにいない。 エターナルは敵として戦うステージもあるが共闘するステージもあり、アシストキャラとして使えてもおかしくはない立場のライダー。 シャドウライダーステージで登場するシャドウライダーは基本的に「プレイアブルキャラもしくはアシストキャラとして使えるキャラのシャドウライダー版」という位置付けであり、それ以外の敵ライダーはシャドウライダーとして登場することはない。しかしエターナルだけは例外的に、わざわざ「シャドウ・エターナル」というシャドウライダーとして登場するので、まるで本来のエターナルは味方キャラであるかのようにも思える。それにもかかわらずアシストとして使えない。 問題点 映画の再現性に粗が多い 売りの一つである「各ライダーの劇場版ステージ」の再現性に、作品ごとの格差がありすぎる。 前述の通り、近年の6作品の再現度は比較的高い方なのだが、それ以前の『クウガ』~『キバ』までの9作品に関しては手抜きもいいところで、扱いがぞんざいすぎる。 そもそも劇場版が存在しない『クウガ』に関しては、劇場版ステージも存在しない。そのため本作ではクウガの扱いが最も冷遇されているとも言われている。 劇場版ステージが存在しないのは仕方ないのだが、その代わりにクウガを主役としたステージを増やす…といった、何らかのフォローも特に無い。精々、前作にもあるン・ダグバ・ゼバとのタイマンステージ、通称「ダグバ道場」がレベル上げに便利というくらい。 また後述の最強コンプリートフォームの件含めて、『ディケイド』版のクウガすら全く登場しない。 前述のように劇場版をモチーフにした新規マップは5つのみ、しかも近年の作品に偏っており、他のマップの使い回しが多い。 『響鬼』の劇場版ステージのマップは、『オーズ』の劇場版用の新規マップ「江戸の城下町」の使い回しなので、一応新規マップではあるのだが…。 一応原作の映画の舞台に似せようとしている部分はあり、龍騎などは確かに既存マップ「都会」の使い回しでも事足りるのだが、やはり「マップを使い回している」ということ自体が、映画再現を売りにしている割には手抜き感やガッカリ感を感じさせる。勿論マップだけ充実していれば良いという訳でもないが。 特に批判意見が多いのが『555』と『響鬼』であり、この2作品に関しては、ステージに劇場版オリジナルのボスが登場せず、雑魚敵と戦うだけ。原作再現としてもゲームとしても物足りない。 『555』は、原作で印象的だった中盤の戦闘シーンをモチーフにしている。 「このシーンを再現するなら、ムービーのアクセルフォームへの変身時にちゃんとアーマーを展開して欲しかった(*5)」「このシーンよりもクライマックスの戦闘(*6)を優先して欲しかった」といった不満点意見がある。 ただしクライマックスには及ばないにしろ人気のあるシーンが選択されているし、ムービーの原作再現度自体は高いため、その点を肯定的にみる意見もある。「新規のマップ(と敵)を作らない」という手抜き…もとい制約の中で劇場版の戦闘を再現しようとするなら、このシーンをゲームにするしかないので、割と合理的にシーンがチョイスされていることが分かる。 『響鬼』に関しては何の再現にもなっておらず、「原作映画の再現」と呼べるのは昔の日本を舞台に響鬼が馬に乗ることと、最後に響鬼が放つ「音撃刃 鬼神覚声」のモーション及びカメラワーク程度である。映画タイトルの『響鬼と7人の戦鬼』をもじって「響鬼と1人の威吹鬼」などと呼ばれる始末。 また『アギト』もステージの途中から、G3-XとG4が侵入不可の場所で対決しているのを尻目に雑魚と戦うだけ。原作的には大体あってはいるのだが、最初からG3-Xを使わせろという意見がでるのも当たり前である。また肖像権の問題からマスクを脱ぎ捨てて氷川誠として戦う展開はカット。 前作以上に「ゲームという媒体に合わせたアレンジ」が強く、賛否両論が強い。 + 詳細 『龍騎』は「龍騎とリュウガの激突で龍騎が勝利して終わり」という「映画の再現」と呼ぶには首を傾げざるを得ないものになっている。そもそも原作映画における龍騎とリュウガの決戦は、変身前の姿を出せない本シリーズでは再現が難しいという事情もあるのだが…。(*7) また、リュウガのファイナルベントである「ドラゴンライダーキック」が、その場で浮遊してからではなく、龍騎同様に助走を付けて跳び上がってからキックを放つものになっている。 『剣』は劇場版のラスボスにして巨大ボスである14(フォーティーン)が登場せず、アルビノジョーカーがボスになっている。それ自体は別にいいのだが、そのせいで始(ジョーカー)が14を倒すための犠牲ではなく、アルビノジョーカーに倒されて退場とまさかの犬死扱いになっている。 ただし、原作では始はもっと別の役割を担っており、そのシーンはアクションゲームである本作では再現が難しいため、しょうがない部分もある。 『カブト』に関しても、原作のコーカサスとの最終決戦がゲームに組み込むことが難しいシチュエーションであるため、ムービーの内容が原作映画とは全く違うものになっている。ただしこれに関しては、「『ハイパークロックアップでガタックを救い、コーカサスとの戦いに終止符を打つカブト(*8)』といった原作映画の要素を残しつつ簡潔に再構成されていて、「これはこれで悪くはない」「広々としたステージでクロックアップより速いハイパークロックアップ使うコーカサスと戦えるのはむしろ助かる」と好意的に見る意見も多い。 前作から未改善・劣化した点 ステージや戦闘の単調さ、ロード時間の長さ、全体マップが確認できないといった問題点が放置されている。 ロードの長さについては当初はPS3単独での発売予定だったのが急遽WIIUも追加されて最適化が間に合わなくなったのではという推測がされている。 特にマップに関して、今作ではミニマップの表示範囲が正方形から円に変更されており、範囲がやや狭くなっている。 次の目的地を示す赤いマーカー表示も非常に見えにくくなったので、次の目的地が分かりにくくなった。ただでさえ単調かつ変わり映えしないマップなだけに結構な苦痛。 バイク関連の不満点 バイク操作時に壁にぶつかると、その場で停止して、向きを90度ターンするようになった。 ちゃんと進路の方向にターンしてくれるならまだしも、90度ターンなので、壁にぶつかる角度によっては明後日の方向に向いてしまい、方向修正に手間取ることになりやすい。 この仕様のせいでバイク操作の疾走感が損なわれており、壁にぶつからないように慎重に進めるか、壁にぶつかりながら停止と発進を繰り返してぎこちなく進むか、という極端な操作になりやすくなった。 一応、直角に曲がる通路などでは90度ターンを利用した方がスムーズに走行できることもある。 前作で不満点として挙げられていた「バイク搭乗時のアクセルボタンと、バイク非搭乗時の超必殺技ボタンの振り分けが同じR2ボタン」という点は今作でもそのまま。 今作も、バイクに乗ろうとしてバイクに乗れないごく一部の地点やうっかり誰もいない場所で超必殺技を放ってしまい、泣いたプレイヤーは多い。 前作で非常に邪魔だったバイクサークルは廃止されたが、響鬼のステージにはスタントポイントという名称で、全く同じサークルが登場しており、これを時間内に連続で潜るように指示がでるが、2つ目のサークルがある程度速度が出ていないと反応せず、理由もわからず制限時間を越えてしまう人が続出した。 性能とは関係ないが、前作では全員スタイリッシュに飛び乗っていたが、龍騎を除いて全員普通に乗るようになってしまった。 ステージボスを倒した時点でカメラが完全固定されるようになってしまった。 なりきりゲーにもかかわらず、かっこいいカメラワークでリザルトに行く、といったことすらできなくなってしまった。一方で何故か前作ステージはクリア時にもカメラを自由に操作できる。 全体的に敵の湧きが悪くなった。 そのため敵全滅系のミッションに無駄に時間がかかり、またNPCを救援するシナリオで雑魚を全滅させる必要があるステージもある。オリジナルキャラのレイトのNPCがピンチの時の台詞「はやくー!」に怒りを覚えたという人も少なくない。 続投キャラの調整について、開発期間の関係か不十分な点が目立つ。 相変わらず特定のフォームや特定の技が強すぎ、逆に特定のフォームや技は弱すぎるといったバランス。 いくつかのライダーのフォームは必殺技が1種類しか存在しなかったり、ディケイドのカメンライド後のライダーの技が少なすぎたりというのも改善されていない。 ディケイド最強コンプリートフォームのファイナルアタックライドに、クウガライジングアルティメットと電王超クライマックスフォームが登場しない。胸のカードの存在意義はなんなのか。 ウィザードはインフィニティドラゴンゴールド、スペシャルラッシュで力尽きたのか、前作からのフォームの変更点がほとんどない。 またスペシャルラッシュは劇場版専用フォームではあるが、公式設定でオールドラゴンより弱い。だが本作ではオールドラゴンより格上の究極形態扱いになっている。 通常4フォームの通常攻撃が全く一緒(しかも初撃が遠距離攻撃から始まるため使いづらいという欠点も据え置き)、オールドラゴンの超必殺技がストライクドラゴンではないなど改善を望まれていた要素が全く改善されていない。 またドラゴンシャイニングの説明が前作のシャイニングストライクのままであり、アックスカリバーのハイタッチが前作同様右手(原作では一貫して左手)になっている。 ビーストはストライクビーストの追加で戦闘能力は上がったが、セイバーストライクが相変わらず無く(*9)、各種マントの隙はそのままでさらにアシストですらマントチェンジに隙がある。またフォームチェンジボタンが死んでいる(*10)。 フィギュアの入荷の仕様 前作と違って、本編であるクロニクルモードをプレイしているだけでは、フィギュアは一切入手できない。ほとんどのフィギュアは、サバイバルモードをやり込まなければショップに入荷されない。プレイヤーは、クロニクルモードの途中であっても、フィギュア欲しさにサバイバルモードを遊ぶことを半ば強要される。 やり込み用のゲームモードはあまり遊ばなかったり、クリア後に挑戦するといったプレイスタイルの場合は、クロニクルモードを進めていてもフィギュアは一切入手できず、キャラカスタマイズをあまり楽しめない状態が続くことになる。 ステージクリア時の評価がAランク以上だと手に入るフィギュアのランクが一つ上がるが、後述の仕様上、難易度ノーマル以下のステージでは評価Aランク以上は達成不可能なので、上位のフィギュアを入手したければ必然的に上位難易度のステージを選ばざるを得ない。 逆に、コンプリート目的でCランクを取ろうとした場合、うっかり高評価を得ると入手数が減ってしまうというジレンマとなる。 サバイバルモードをクリアしても、フィギュアはあくまでも「ショップに入荷される」だけで、「即入手」とはならない。このため、フィギュア入手のための手間や煩わしさを感じやすい。 また入手はランクが決まっていること以外は完全にランダムのため、集めれば集めるほど新しいフィギュアが手に入りにくくなる。前述のバイクなども含めてひたすら数の多い上に性能も低いCランクフィギュアは苦行の域。 クリア時のランク ランクの決定条件から何故か撃破数がなくなり、被ダメージ、コンボ数、難易度、フィギュアによる経験値補正だけになった。 これについては、前作で高ランクを取るためにわざわざ1000体近くもの雑魚を倒して回らなければいけないのが面倒、という意見があったのでその対応と思われる。撃破数補正には「ダメージを受けないような立ち回りが苦手でも、時間をかけて撃破数を稼げば楽に高ランクが取れる」という初心者救済の面もあったため、この調整が妥当かは別だが。 そのため雑魚と戦ってもあまり高ランクを取りやすくはならず、逆に被ダメージが増えて高ランクを取りにくくなるデメリットの方が大きくなり、ゲージ回収目的以外で雑魚と戦う意義が薄れた。 またノーマルでBランクを取るのがほぼ不可能になり(*11)、Aランク以上は実質不可能。 ちなみに、ランクは経験値の最終値で決定するので、経験値アップのフィギュアを使えば底上げすることはできる。 もっとも、ライダーなら雑魚の相手はそこそこにとっとと怪人の相手をすべきだといえばその通りなので、これはこれで間違ってはいない。 「全ステージでBランク以上」というトロフィーを獲得するうえでの最難関は吉宗限定ステージ。決して扱いやすいキャラではない上に前述の通りフィギュア・アシスト・レベルアップ不可であるため、Bランク以上はほぼ確実に最高難易度のHELLでやらないといけない(*12)。よりにもよって、そのステージのボスである「ガラ 怪物態」は本作で最凶ボスと言って差し支えない(*13)。 ストーリー、ラスボスの問題 前作と同じく、ベースとなる(各映画再現ステージを繋ぐ)ストーリーは印象が薄め。 PVでは「改変されたフィルム」と劇場版が改変されたような謳い文句を使っているが、実際に改変されたようなシナリオは皆無、それどころか序盤に鎧武でエターナルと戦うステージ(*14)があり、そこでは結局鎧武が倒される展開になるのだが、この理由が「映画の主役が違うから」と作中で言われている、主役が違うで片付けられたら改変しようがないのでは。 前述のシャドウライダーが出てくるステージ名が、さもそのライダーが闇に堕ちたかのようなものになっているのだが、まさかこれのことだろうか。ちなみに、シャドウライダーは一言も喋らないため堕ちていようがいまいが全く関係ない。そもそもプレイアブルライダーのシャドウライダーと戦うのは本人である、これでは改変ではなく新造なのではなかろうか? 文字通り大幅に改変され、「ヒーローが負けたまま終わる映画」であったプロローグステージは、解決ステージがないという有様。 前作からステージが使いまわされている。マップが、という意味ではなく、ステージの構成をキャラを変えただけでそのまま、というステージがそれなりに存在する。 + ネタバレ注意 最終ステージでは、本作オリジナル怪人であるシネマとの決戦となるのだが、そのマップは過去のステージでも登場した「崖」の使い回し。またシネマとの戦闘も、シネマそのものと戦うことはなく、「武神鎧武に変身したシネマと戦う」という展開。それも、武神鎧武の体力を一度ゼロにしただけで決着がつく。 「映画」がテーマなので発売当時の最新映画のボスである武神鎧武に変身するという展開に説得力はあるのだが、せっかくのオリジナル怪人と戦うことができないのは残念。また、最終ステージの決戦の割にはいまいち敵の強さが感じられず、あっさりしすぎている。 前作のラスボスは最終ステージが初登場だったが、武神鎧武はプロローグで顔見せ、鎧武ステージで戦っているため、全く新鮮味がない。さらに言えば武神鎧武(蓮華座)ではなく、普通のブラッドオレンジアームズのためラスボスとしても力不足。 直前に全ライダーが究極形態に移行しているので、客観的に見ればむしろいじめと言えるレベルである。敵として究極形態のライダーが出てくるので、そいつらには注意が必要。だがこの時出てくるシャドウライダーが、電王及び第二期主役ライダーのみというあたりに格差を感じられる(残りのシャドウライダーは、プレイヤー以外のライダーが相手をしているという設定で、響鬼とカブトに至っては吉宗にイベントで倒される)。 イベントムービーでは鎧武を除いた平成2期ライダーと電王が連続で究極形態に変身するが、オーズのスーパータトバコンボの音声が長すぎて、ムービーの長さに合わず途中で途切れる。 上記のメンバーはいわゆる映画限定フォームを持っているライダーだが、何故か最強コンプリートフォームがあるディケイドはハブられている。 PVのネタバレ + ネタバレ注意 PVの最後にオリジナルキャラクターとして初めから公開されていたシネマ、レイナ、レイト以外の声で台詞が入っているが、この台詞がかなり物語の核心をついている。3人とは声が違う、という点も含めてこの時点で多少勘がよければ物語の展開をある程度想像できるほど。 ちなみにゲーム中にそのセリフが出てくるのはまさかのエンディング中、1のPVでもウィザードがエンディングで決めるストライクウィザードのムービーが使われていたが、バトライドスタッフはネタバレに躊躇がないようである。 ボイス関連の不満点 音声の強引過ぎる使い回し。 評価点にあるように原作キャストが非常に多くなったが、同時に前作で参加したオリジナルキャストを全員もう一度呼ぶだけの余裕はなかったようで、ほとんどのキャラクターにおいて前作のライブラリ音声だけで回すという無茶をしている。 原作キャストを多数起用したがゆえに発生した問題であるため、この点に関しては「代役でもいいから新録が欲しい」「原作キャストのままがいい」と賛否両論となった。 既存の音声を活かしつつ、会話シーンのみ似ている声質の代役を立てるという手法もある(*15)にはあるはずなのだが…(*16)。 特に主役ライダーがライブラリ音声だけで、劇場版シナリオを再現するという無茶すぎることをしているのも、評価が分かれる原因である。 対戦格闘のようなライブラリ音声だけで問題ないものと違い、ステージ中にシナリオがある無双風アクションのため新録に対する意見が多くなっている。 ディケイド激情態のボイスが通常ディケイドと一緒。綺麗な世界の破壊者となっている。前作で激情態のボイスがあったはずなのだが…。 ディケイドステージでは、ディエンドがファイナルフォームライドを使う時の決め台詞である「痛みは一瞬だ」が存在せず(*17)、使い回しの「君の出番だよ」というボイスで済まされている。 前作では『オーズ』のアンクがショップやナビゲーターとして登場していたが何故かリストラされた。 前作のアンクのボイスは「おい、○○!」というプレイヤーの操作するライダーの名前を呼ぶものがほとんどであったため、本作で追加されたライダーの名前を呼ぶボイスを新録できなかったためと思われる。 前作との大きな違いとして、映画再現ステージ以外のストーリーはフルボイスになっている。 当たり前だがこれでは新録がないライダーは一切会話に参加できず、前作のようなライダー同士の個性をいかした会話もない。 音声がない映画再現ステージも鎧武の3人とそのステージの主役ライダーの掛け合いであり、それ以外のライダーとの会話はない。 そして映画再現ステージも、新録もないクウガには台詞が一切ない。 代役キャストは不評なキャスティングを含めて前作から全員続投…というよりもライブラリ音声ばかり。 特に前作で声質が合っていないと不評だった電王(良太郎)もそのままである。キバ(渡)も会話シーンになると相変わらずボロが出ると指摘されている。 前作でカブトの代役であった滝下毅氏は高い評価を受けながらも、前作発売前に不慮の事故で亡くなってしまったため、扱いをどうするのかと不安の声が大きかった。結果として今作のカブトのボイスは前作のものを(没になったと思われる音源も含めて)使い回し、キャストを変更せずに通している。 この点に関しては、「シリーズが続くならいずれキャスト変更せざるを得ないのだから、キャストが変更されることになっても構わないから新録の台詞が欲しかった」という声と「滝下氏がはまり役だっただけに、続投させてくれてたのは素直に嬉しい」という声があり、賛否が分かれている。 今回は、当時俳優たちが歌っていた挿入歌などがプレミアムサウンドエディションに収録されることになったことから、よりオリジナルキャストとの声の差がはっきりしてしまった。 その他システム面の問題 新たに追加されたプレイアブルキャラも既存キャラと同じく原作のキャラクター性を活かした差別化がされているが、目立つ難点も多い。 ディケイド激情態は、各必殺技や各ライダーのアタックライドの性能格差が大きい。 龍騎のアタックライドによるドラグレッダー召喚は全キャラでも屈指の高性能技だが、これがあまりにも強すぎて、他のアタックライドの存在意義が薄れている。そうでなくても9つのライダーカードから選ばないといけないので、固定したほうが楽。 G4の武器であるギガントを発射する必殺技も、ドラグレッダーに多くの点で劣っており、わざわざこの技を使う必要がほとんど無い。また、全ライダーの技の中で最悪クラスに隙が多い。龍騎以外のアタックライドも、隙が多くて使いづらい。 徳川吉宗はレベルが99で固定でアシストキャラが使えずフィギュアも装備できないので、キャラを育てたりカスタマイズする楽しさが無い。またコンボの幅も狭く(まあ生身の人間なので仕方ないが)、前述の通りアシストやフィギュアによるフォローもできないので、戦い方の自由度が非常に低い。 鎧武は強化フォームであるジンバーレモンアームズのアクションの幅が少なく、手抜き感があり、下位形態よりも逆に弱く感じられる場合もある。一応ダウンさせられる遠距離攻撃、という強みはある。というか、技がそれしかない。 バロンは本来ならバナナアームズの並列フォームであるはずのマンゴーアームズが、なぜか超必殺技で変身する強化(最強)フォーム的な扱いになっている(*18)(*19)。結果、バロンのフォームチェンジボタンは完全に死んでいる。 アシスト関連 アシストのパートナーキャラは、カブトが優秀すぎて、戦闘の効率を重視するならほぼカブト一択になってしまう。 敵全体の動きをスローにする効果を発揮できる唯一のパートナーキャラであり、クロックアップで敵全体の動きをスローにしつつ敵を攻撃してくれる。プレイヤーキャラの動きはスローにはならないので、実質カブトさえいれば誰でもクロックアップを使えることになる。カブトにクロックアップさせて自キャラによる攻撃の起点にするも良し、敵の連続攻撃から抜け出すも良しと、アシストの使い勝手が良すぎる。 パートナーキャラの親密度が低い段階ではアシスト攻撃が一種類しか使えないが、カブトはこの最初から使えるアシストだけでも十分すぎる。 他のパートナーキャラのアシストも、必ずしもカブトに劣るというわけではないのだが、クロックアップより便利なアシストもそうそう無いので、基本的にパートナーキャラはカブトを選んでおけば間違いはない。 パートナーキャラの多さ(全35名)に対して、それぞれの親密度を上げるのに必要な経験値が多すぎる。全パートナーキャラの全ての技を見る前にゲームをやめてしまった人も多いだろう。 また親密度は相互ではなく一方通行であり、例えば操作キャラクウガに対するアギトの親密度がMAXでも、操作キャラアギトに対するクウガは0から上げ直しとなっているためさらに時間がかかる。 例えば、一人のプレイアブルキャラでなるべく多くのパートナーキャラの親密度をMAXまで上げようとした場合、そのプレイアブルキャラがレベル99に達する頃になっても、せいぜい3名くらいしか親密度をMAXまで上げることはできない。 前述の通り、カブトのアシストが(親密度ゼロの状態であっても)優秀すぎるので、パートナーキャラはカブトで固定されがちであり、色々なパートナーキャラの親密度を上げていろんなアシスト技を試してみようという気になりにくい。 最強フォーム、究極形態 今回は究極形態の導入のためか、前作に比べて最強フォームの持続時間が極端に短い。また前作のディケイド激情態フィギュアのような持続時間を無限にするフィギュアもないため、最強フォームや究極形態でいられる時間がかなり短くなった。 また超必殺技の威力が全体的に下がり、起死回生としての役割も微妙になってしまった。 そもそも時間制限に縛られずに最強フォームを使いたいという意見も一定数ある(物語後半はエンペラーフォームが半ばデフォルトだったキバ(*20)など)。 究極形態が強すぎる。 前作と同様、最強フォームの時点でもライダーグライドを連発し放題というバランスブレイカーなのだが、更に究極形態はクロックアップのようなスロー効果を常時発動している。ライダーグライドを使わなくてもほぼ無敵の強さであり、一方的に敵をボコボコにするだけの戦闘になりやすい。 爽快感があると言えば聞こえは良いが、ゲームとしては反則のような強さなので、逆に変身をためらってしまう面もある。 また変身モーションが全員共通のものであり、更に変なオーラを常に纏っているため、オーラの色でカラーリングが変化してしまっており、カッコ悪い。特に究極形態専用フォーム持ちのライダーは本来のカラーリングで見る事すらできない。 システム的な都合でディケイドが不遇。 ディケイドは超必殺技を連発できる代わりに、最強フォームになっても性能が上昇しない欠点があるが、超必殺技と究極形態変身のボタンは一緒のため、究極形態への変身条件を満たしたら最強フォームでの超必殺連発ができなくなる。そのため前作から事実上の弱体化となっている。 シャドウライダーステージ この系統のステージはいずれも、内容が非常に似通っているというかワンパターンであり、またこのステージがアシスト専用キャラ加入ステージでもあるため、徳川吉宗以外のプレイアブルキャラ+アシストキャラほぼ全員分あるため水増し感が否めない。クロニクルモードの後半では、このシャドウライダーステージが頻出する。 シャドウライダーステージの展開はいずれも、大体以下のような流れ。開幕で「プレイアブルキャラまたはアシストキャラのシャドウ版ライダーとその相方キャラの、計2体のボスとの戦闘(途中で前者のボスが撤退)」→マップを少し進む→「雑魚達との強制戦闘」→マップを少し進む→「序盤で撤退したシャドウライダーの常時最強フォームor究極フォーム版との戦闘」 開幕のボス2体との戦闘で、片方のボスが撤退する時は、撤退の演出中はカメラがそのシャドウライダーを中心に捉えた視点に固定されるのだが、この演出中でももう片方の敵はお構いなしに攻撃してくる。そのためカメラが元に戻った時には戦況が悪化していることも多い。ただし演出中は時間の流れがスローになるので、大して状況が変わらないこともあるが。 スペックも下手なボスよりも強力なことが多い。一方と戦っている最中に遠慮なく遠距離攻撃を叩き込んだり、クロックアップしたりとやりたい放題してくる。流石に超必殺技は放ってこない。 『ディケイド』~『鎧武』の劇場版ステージおよび専用マップ せっかくの新規マップによる個性的なステージにもかかわらず、遊ぶ機会や遊びの幅が限られており、「一度クリアしたらもう遊ぶことはない」というケースになりやすく、非常に勿体ないことになっている。 操作できるキャラはその作品の主人公ライダー限定で、フリーミッションであっても他のキャラで遊ぶことはできない。 またこれらの劇場版ステージに使われている新規マップ8つのうち、「風都タワー」「風都タワー巨大風車」「月面(宇宙空間)」「イエヤス城天守閣」の4つはそれぞれの劇場版ステージでしか用いられていない。「風都タワー巨大風車」と「イエヤス城天守閣」はボス戦時限定の狭いマップなので仕方ないが…。 『フォーゼ』の劇場版ステージは、広大なフィールドで高速移動するボスをバイクで追いかけながら、ひたすら剣を振り回すだけの作業ゲー。最初こそ新鮮な気持ちで楽しめるものの、戦っているうちにダレてくる。 ボスの第一段階であるスカイジェット&グランカーは、アクションゲームらしくちゃんと動作に隙があり、攻撃チャンスが多いのでまだいい。 問題はその後に戦うスカイダイン。このボスはスカイジェット&グランカーよりも高速でフィールドを飛び回り、こちらの攻撃が届かない上空やプレイヤーの行動可能領域外にいることが多く、攻撃を当てにくすぎる。そのため戦闘が無駄に長引くばかりであり、戦っていてあまり楽しめるようなボス戦ではない。 他ゲーム作品で例えると『モンスターハンター』初期シリーズ作品の「リオレウス」並に降りてこない。 厄介な雑魚敵 新雑魚キャラ「仮面ライダーメイジ」 遠距離攻撃と近距離攻撃をしてくるタイプがおり、どちらも怯み特性があるので被弾すると攻撃が中断してしまう。特に近距離タイプは連続ヒットするためまず確実にコンボが途切れる。頻繁に登場するため、かなり鬱陶しい。 他の雑魚キャラでも、怯み攻撃やガードをするようになったため決して侮れなくなった。前述の通り、戦うメリットが大幅に減っているのでイライラが募りやすい。 リーダー 敵の攻撃力や防御力が上がるため残しておくと大変面倒なのだが、リーダーに指定されている雑魚は耐久力が他の雑魚より遥かに高く、それにもかかわらずロックオンできないため戦いにくく鬱陶しい。 たまに、その時点ではプレイヤーが行けない場所にリーダーが登場することもある。 ボスの自動回復 前作では体力を削りきるとボスが永久スタン状態になったためか、ボスに自動回復がつくようになった。だが体力が尽きた時に自動回復ではなく、常に自動回復であり、またボスのガードがかなり固くなっているため「トドメを刺せる体力まで削ったのに、ガードに苦戦している間に回復される」といった悪循環も。 フィギュア関連 バイク系フィギュアに何の装備効果も無くなった。フィギュアビューワーで鑑賞するくらいの存在価値しかない。 フィギュア変化システムの存在意義があまり感じられない。 単純にそのフィギュアをよりレベルアップさせるだけのシステムであり、それなら普通にフィギュアのレベル上限をより高く設定しておけばいいだけのこと。わざわざセッティング画面で一手間掛けてフィギュア変化をさせる意図がよく分からない。 ショップポイントの使い道を増やしたのかもしれないが、ちょっとやり込めばショップポイントは余るほど手に入るので、消費しようがしまいが大して変わらない。 例えば、そのフィギュアをより高ランクの何らかのフィギュアに変化(進化)できる、とかならまだ分かるのだが…。 最高ランクであるSランクフィギュアの中には、ガードキャンセルやガード弾き(いわゆるジャストディフェンス)といったシステムが可能になるものもあるのだが、それらは他のゲームなら最初から標準で実装されていたりするものであり、わざわざ入手が困難なフィギュアの装備効果の一つにして、アクションの幅を狭めているのは如何なものか。 現状のガードキャンセルやガード弾きは標準で使えるとやや強力すぎるので、弱体化など何らかの制限を掛ける必要はあるかもしれないが。 「Sランク/クウガ アルティメットフォーム」と「Aランク/ン・ダグバ・ゼバ」の二つのフィギュアの組み合わせが強力すぎる。3枠あるフィギュア装備枠の2つはこれらで埋まりやすく、最終的にはフィギュアの組み合わせの幅は狭まりがち。 これらの装備効果は「超必殺ゲージ増加効果を体力回復効果に変換(=超必殺ゲージが溜まらなくなる)」「超必殺ゲージがゼロの時は攻撃力が3倍になる」というもの。攻撃力に超特化しつつも、適当に戦っているだけで体力が少しずつ回復していく。最強フォームや究極フォームが使えなくなるというデメリットを差し引いても余りある強さ。 特に、「殺られる前に殺る」という攻略法が基本のファイナルサバイバル(後述)では鉄板の組み合わせの一つ。 相変わらずの同キャラ同マップ登場不可 今作はアシストもこの縛りに含まれている、そのためステージによってはアシストを変えなければならないため、無駄に面倒。 なおシャドウライダーは同キャラ戦に含まれない。なら他のステージでも同キャラ出撃時は、シャドウライダーを代役に立てるなどすればいいのでは…。 ファイナルサバイバルが鬼畜すぎる サバイバルモードでいくつかある特殊条件のうち、最難関の「ファイナルサバイバル」は、「レベルが1で固定(*21)、被ダメージ5倍、ステージ開始前にデメリット効果をもたらすイベントの発生確率が増大、各ステージの設定難易度が最高難度のHELLばかり」という理不尽とすら思える条件である。 ファイナルサバイバルをクリアすると最高性能のフィギュアが多数入手できるので、やり込みプレイヤーにとっての大きな壁になる。もっとも、この1つ前のモードでも獲得はできるので、トロフィーなどの特典目当てでなければ無理にやる必要はない。 雑魚の攻撃でもほんの数発食らえば体力がゼロになり、ボスの攻撃にいたっては一発でも食らえば即死するのが基本。そのためほぼノーダメージで攻略するつもりでいかなければならない。 これはイベントによるデメリット効果が無い場合の話であり、もしも「体力の最大値が半減」「敵の攻撃力が4倍」などのデメリット効果が発生してしまった場合は、本来ならかすり傷程度のダメージでも瀕死や即死となる。更にファイナルサバイバルでは、こういったデメリット効果のイベントが高確率で発生する。 さらに無傷での対応が難しいシャドウライダーやバットファンガイア(*22)などが登場するステージばかりが出るともはや絶望するしかない。 どんなに調子良く進めてもボスの攻撃を一撃でも食らえば即死となり、何十秒ものロード時間を経てまた一からステージをやり直すはめになる。 ただし、オートセーブを設定でオフにできるため、デメリット効果・不利なステージが出現した場合、フィギュアの厳選をしたい場合、ロード時間さえ苦にしなければやり直し可能。と言うより、それが推奨される攻略法の一部と化している。また、オートセーブもステージ選択直前で行われるようになっているので、タイミングを見計らえば設定自体オフにしなくとも一応攻略可能。 超高難度のステージを用意するにしても、これはひたすら理不尽な条件を押し付けられるばかりであり、プレイヤーが何度も挑戦したくなるような、楽しめるような作りにはなっていない。 一応、負ける要素のない簡単なステージや、ボスとの一騎打ちだけですぐにクリアできるステージが低確率で選択可能になることもあるので、運次第では楽にクリアすることも可能。 安定してクリアするためには、ダメージ激減や無限防御をはじめとするSランクフィギュアで身を固めたWやファイズなど制圧力の高いライダーで攻撃の隙を許さず殲滅するのが妥当となる。 なおレベルをダウンさせるデメリットが発生すると、レベル15で固定されるため、逆にレベルが上がるメリットとなる。 諸々の要素を駆使すればクリアできるが、本作のメインターゲットであろう大の大人でも苦戦するレベル。「仮面ライダーのゲーム」というだけで手にした子供と親には悪夢以外の何でもない(それ以前にここまで進められるかは別として)。 バグ ステージクリア時にフリーズするという報告が多く見られている。だが本体に依存するのか、全くフリーズしないという報告もあるなど原因が完全に不明。 アシストが帰らなくなり、ステージ中全く呼べなくなるバグが存在する。 CD特典のフィギュアがサバイバルで入荷された、という表示だけされ実際は手に入らない。手に入ってもCDを買った人が困るが、手に入らないのに貴重な入手枠を奪われるためどっちにしろ問題。 攻撃中はゲージが0になっても最強フォームが解けないが、ゲージ0の状態で究極形態を行うと、一部のライダーは永久に究極形態になれるというチート状態になり、残りのライダーはゲージ全消費するだけで通常形態に戻る、前者はともかく後者はシャレにならない。 最も悪質なのは、ライダーとアシストが特定の組合せの場合に発生する強制終了バグ。100歩譲って強制終了だけならいいのだが、再起動すると「ゲームデータを削除してください」と表示される。実は何もしなくていいのだが、ゲームデータを、最悪うっかり間違ってセーブデータを消してしまう例が出てしまっている。 敵キャラの体の一部分が、マップ広域を覆い隠すほど超巨大に引き伸ばされることがある。 仮面ライダーキバのライダーグライド(ドガバキフォームによる連続攻撃)をトドメとしてボスキャラに行うと、ボスが犬神家の一族のワンシーンが如く地面に頭からぶっ刺さって固まる。一応この状態でもトドメを刺したことになり、進行に支障はきたさないが、絵面は非常にマヌケ。この技はガルルセイバーの連続斬撃→バッシャーマグナムによる射撃→ドッガハンマーで叩きつけ→ライダーキックというカッコイイ連続攻撃から成り、プレーヤーがトドメとして使うことも想定できると思うが、なぜかデバッグはされていない模様。 その他の問題点 フォーゼと鎧武極アームズの操作説明が相変わらず見辛い。 フリーミッションの仕様 フリーとはついているが、前作ステージを除いた操作キャラ固定ステージを、他のライダーでプレイすることができない。どの辺りがフリーなのか。 そのためキングダークや武神鎧武(蓮華座)などの大型ボスは一切好きなキャラで戦えない、OPの最後で主役ライダー全員でキングダークに挑んでいたのに…。 この仕様に関連し、サバイバルモードは汎用ステージ、シャドウライダー、前作ステージしか出現しないため非常に飽き易い。 ステージ「花道オンステージ!」 バイクのチュートリアルがあるステージだが、サバイバルやフリーミッションなどで再プレイする時も毎回チュートリアルの説明が表示される上に、チュートリアルの流れ上、ステージをある程度進めるまでバイクに乗れない(ビーストは例外)。 またこのステージには鎧武がNPCで登場するが、何故か極アームズでプレイする事ができる。 総評 指摘されたポイントにちゃんと対応するなどゲームシステム的には前作からちゃんと進化を遂げており、 ライダーのアクションやフォームの幅も増えており、よりキャラゲーとして遊べる出来になっている。 しかしまだまだ問題点は多く、特に売りの一つである「映画」の再現に関しては至らない部分が目立ち、この点で評価を大きく落としている。 システム面の完成度はおおむね上がってはいるものの、前作の経験者にとってはそれほど目新しい要素があるわけでもなく、 ネット上では「2ではなく1.5、完全版」「無双ならナンバリングではなく猛将伝(*23)」などといった評価がしばしば見られる。 そもそも、通常の格闘ゲームよりさらに手間のかかる無双アクションゲームの続編を1年で完成させると言う所に無理があった、と言う見方も強い(*24)。 余談 没データとして竜玄メロンエナジーアームズがDLCとして開発予定だったのが頓挫したと 思われるデータが入ってる。ライダーゲーは基本放送中に出さなくては行けない為から放送開始前から企画書とテレビを見ながらの開発でありおそらく、エイティングが渡された企画書の中にエナジーアームズも入ってい他可能性が高い。しかし急遽脚本が変更になりミッチは斬月偽で戦う事になった為開発を辞め呉島斬月真をDLCとして開発したと思われる。 その後の展開 1年半の間を挟んで、2016年2月25日に次回作『仮面ライダー バトライド・ウォー 創生』が発売された。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9440.html
脱走中 逃走した犯人を探せ! 絵探しクイズゲーム 【だっそうちゅう とうそうしたはんにんをさがせ えさがしくいずげーむ】 ジャンル クイズ 対応機種 Nintendo Switch メディア ダウンロード専売 発売・開発元 TT 配信開始日 2023年3月16日 定価 980円(税込) プレイ人数 1人 セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式 レーティング IARC 12+ 判定 なし ポイント キーワードを元に逃走犯を探し当てるイラストクイズ安定した面白さだが繰り返しプレイには不向きそもそも「逃走犯」がほとんどいない 概要 ゲームルール 評価点 問題点 総評 余談 概要 東京都港区に本社を置くIT企業、東京通信(TT)から定期的に配信されている、Nintendo Switch専用ダウンロードソフトの一作。 ジャンルは『ウォーリーをさがせ!』と同じタイプのイラストクイズ。警察官となって逃走犯を発見するという設定。 ゲームルール おおよそ3つのキーワードを元に、たくさんの人で賑わうステージ舞台の中から逃走犯を見つけ出すのが目的。全29ステージ×10問を順々にプレイしていく。 人物や逃走犯の配置、及び問題内容は完全固定。問題正解後は逃走犯の罪状に関する解説がされる。全問正解するとステージクリア。 不正解でもペナルティは発生せず、同じ問題が繰り返されるのみで済む。また逃走犯に関するヒント表示も無制限に使用可能。 「ステージセレクト戻るアイコン」をタッチ(*1)すると問題途中でステージセレクト画面に戻れるが、再プレイ時には一から問題をプレイし直す必要がある。 Switch本体側とコントローラー操作の双方に対応。主な操作は「該当する人物の回答」「ステージの上下スクロールや視野の拡大」「ヒントの使用」など。 評価点 イラストクイズとしての安定した楽しさと手強さ 「キーワードからその特徴と一致する逃走犯を探し当てるだけ」という、警察版『ウォーリーをさがせ!』そのものな内容である。 イラストに関しても『ウォーリーをさがせ!』同様の「多種多様な人物がみっちりと描かれる」タイプのもので、その中から逃走犯を発見するのが楽しい。 各ステージに登場する人物は全員、粗目のタッチで描かれているため、その粗い外見の中から特徴を見極めなければならず、その難易度は意外と高い傾向にある。 しかしながら、探索範囲がそこまで広くはなく、人物の配置は完全固定なため、ダメ元で総当たり回答すればいつかは正解する事も可能である。 29のステージすべてが個性的な舞台で描かれており、先のステージをプレイしたくなる楽しみがある。ステージ・問題総数が比較的多めなのも嬉しいポイント。 問題点 繰り返しプレイには不向き 問題内容や人物等の配置が完全固定なため、同じステージや問題を繰り返しプレイする理由が薄くなってしまう。 「人物の位置や特徴を変えて問題に変化性を持たせる」といった要素がないため、一度正解が分かってしまうと記憶力次第で即答できる虚無ゲーと化す。 各ステージにおける登場する人物は多種多様なので、せめて「複数パターンの問題がランダムで出現」という変化性があれば事情が変わっていたかもしれない。 ステージのやり直しがめんどくさい 各ステージごとに10問の問題が用意されているのはルールで記した通りだが、ステージの途中からプレイする機能が搭載されていない。 そのため、事情を知らずにステージを途中で止めてしまうと、どれだけ問題を進めていようが最初の問題からのやり直しをするハメになる。 誤ってステージセレクトに戻るアイコン(ボタン)を操作してしまうと、滑り止めもないままに即ステージセレクトに戻される事故も起きやすい。 一部のステージにおける人物配置ミス ステージ22の舞台である遊園地の問題では、明らかにキーワードと一致しない人物が正解扱いとなる現象がある。 このステージの問題には「ピンクの服・金髪・水色の靴」のキーワードが示されるのだが、それらしき少女ではなく、なぜか無関係な女性が正解になる。 正解後は「親とはぐれた少女」という解説がされるが、少女どころか母親といった方がしっくりくる風貌にしか見えない絵面が妙にシュール。 配置ミスではないものの「人物が小さすぎてキーワードの特徴が肉眼で把握し辛い」という、視覚上で混乱するステージの問題もいくつかある。 総評 ジャンル上の安定感という意味では優秀であり、繰り返しプレイには向いていないという問題点もあれど、『ウォーリーをさがせ!』好きならば楽しめる一作。 やり込みと呼べる奥深さは薄いものの、そこは「ステージ・問題数多めのカジュアルなイラストクイズ」として割り切るべきだろう。 余談 そもそも「逃走犯」がほとんどいない 「逃走犯を発見する」という設定な割に、作中で逃走している犯人がほとんど見られないという根本的な突っ込みどころがある。 「爆弾テロ」「猟奇殺人の隠蔽」といった指名手配クラスの犯人がいる一方で、特に逃げる素振りを見せない規模の小さい犯罪者も多数登場。 さらには「浮気の真っ最中」「子供のいたずら」といった刑事事件ではない者や、「迷子の少女(上記)」「彼女に振られた」という犯罪ですらない者もいる。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4712.html
GUNHED / BLAZING LAZERS 【がんへっど / ぶれいじんぐれーざーず】 ジャンル STG 対応機種 PCエンジン 発売元 ハドソン 開発元 コンパイル 発売日 1989年7月7日 定価 6,200円 配信 バーチャルコンソール 【Wii】2008年6月17日/600Wiiポイント 【WiiU】2014年6月11日/617円PCエンジンアーカイブス 2010年7月21日/600円 備考 海外版および移植版は『ブレイジングレーザーズ』 判定 良作 キャラバンシューティングシリーズ コンパイルSTGシリーズ 概要 特徴とシステム 評価点 問題点 総評 移植 余談 概要 東宝とサンライズがタッグを組んだ巨大ロボット実写映画『ガンヘッド』のゲーム化である。が、本作と映画の共通点はタイトルロゴしかなく、ゲームには映画内の要素は一切ない。 しかし、それでもPCEの傑作STGと呼ばれるに相応しい出来。 なお、後述するように海外版および後の移植版はタイトルが変更され、完全に映画版とは無関係になった。 特徴とシステム パワーアップが多彩な縦STG、全9ステージ。 自機にはメイン武器と補助のサブ武器がある。他にジェルというパワーアップアイテムもある。Iボタンで一定範囲の敵を瞬時に殲滅するボムを撃て、スピードはSELECTボタンで0~4の5段階に調節できる(*1)。 メイン武器は以下のいずれかを選択できる。同種の武器を取るか、武器レベルごとに一定数のジェルを取ると攻撃が強化されて、被弾を耐えられるシールドが装備される。しかし被弾するとパワーダウンし、武器レベルが低いとシールド効果がなくミスとなる。 サブ武器も同種のアイテムを取るとパワーアップする。こちらはメイン武器と違い、弾を食らっても自機破壊されない限りレベルは下がらないが、同種以外を取ると武器チェンジされレベルが初期段階に戻る。また、ジェルはパワーアップに影響しない。 ボムは敵弾も消せるが自機が無敵になる訳ではないので、緊急回避的な意味ではやや弱い。要塞系の敵が弾を撃つ直前に投げる、いわゆる置いておく感じで使用することになるだろう。破壊力は高く、かなり撃ち込まないと破壊できない8面の紫泡も直撃させれば1発で破壊できる。サブ武器を連続で取ると増え(装備されていればどの種類を取っても増える)基本的に16発持てる。1面ボス(1面と9面で出現)を破壊せずに逃すと隠しボーナスがあり、その場合に限り上限を超えてボムが増える。なお、プレイヤーミスしてもその時に所有していたボムの残数は継続されるので「抱え落ちの心配はしなくて済む」という利点もある。 + メイン武器4種 メイン武器 フォトン・プラクター(I):初期武装で、攻撃判定が一番小さいが連射力のある弾を撃つ。またサブ武器も他のメイン武器より強化される。最終的に前後5方向へ攻撃できるようになる、キャラバンゲーではおなじみの攻撃。被弾でのパワーダウン時はどの装備でもこれの最弱段階になり、ジェルを1つでも取ると元の武器の初期に戻る(この武器ではツインショットに上がる)。 ディスラプト・ウェーブ(II):高速連射の幅の広い弾を撃つ。最終的に前方三方向+補助の単発弾を発射するようになる。最強状態になるまでは自機の左右移動に合わせて射線が左右に動く。 フィールド・サンダー(III):X軸誘導が可能なイナズマ状のレーザーを撃つ攻撃。パワーアップするほど複雑な軌道を描く攻撃になる。最終的には一度の攻撃で全画面を覆うほどに。ただし連射が効かない。スピード4速でLV3~4を撃ち、下に移動することでちょっとだけイナズマをその場に留まらせることができる。 リング・ブラスター(IV):自機周囲を回る金属球が付く。これは敵の弾を遮断し、空中物に当たるとダメージを与える(*2)。パワーアップするほど数が増え、最大四つとなる。通常弾も撃てるが、フォトン・プラクターの第二段階のものでかなり貧弱。 + サブ武器4種 サブ武器 ホーミング・ミサイル(H):追尾力のあるミサイルを装備する。最初は頼りないがパワーアップすると速度と追尾力が上がり、LV4ではスプレッド効果も付く。何故か当てているとザコを破壊した時と同様にアイテムキャリアが飛んでくる。発射数はフォトン・プラクター装備時が8、その他は4。 マルチ・ボディー(M):グラディウスシリーズのオプションと似たような、いわゆる分身アイテムを装備できる。分身の攻撃は基本メイン武器の簡易版。しかしリング・ブラスターは通常弾1発4連射に対し、フォトン・プラクターは通常弾2発8連射と破格。最大2つまでつけられ、さらに強化すると敵の弾を防ぐようになる、ただし敵弾バリア効果は時間で消える。ちなみにこのアイテムを取得したときの空耳「オッパイパーイ」が一部で有名。 シールド(S):攻撃に耐えるシールドを装備する。かなりの被弾に耐える。ただしシールドで幅が広がり当たり判定も大きくなる、また制限時間があり被弾しなくてもやがて消える。 フル・ファイヤー(F):各メイン武器をノーマルのものから特殊なものに強化する。フォトン・プラクター:前方3方向がなくなり敵に命中すると拡散する波動弾になる、武器レベルが高いと連射数も多いが、破裂前の弾速が遅く弾切れし易い。ディスラプト・ウェーブ:前方へ飛ぶ単発弾が追加される。最大4発まで増え、5発横一列になる。フィールド・サンダー:追尾能力を持ったレーザーが発射される、武器レベルが高いと2本になる。リング・ブラスター:回転する光球を飛ばす、武器レベルごとに発射数と軌道が異なり最強状態では全画面を覆うほどになる。 緑のアイテムキャリアを撃つと、メイン武器I~IVかサブ武器H~Fのどちらか4種が時間で切り変わるアイテムが出る。弾を当てると切り変わりが止まるので、比較的狙って武器を入手できる。またそのアイテムに一定ダメージを与えるか画面下に逃すと、虹色のジェルが出現し画面上方向に漂って行く。取ると画面上の敵すべてにダメージを与え、残機表示の部分が金色に代わりその場復活できる回数が1回増える(通常は死ぬと戻り復活)。 ボムを使いきり0個にして、その状態でジェルを32個連続で取ると、隠しアイテムとして虹色の自機がアイテムキャリアから出る。取るとフォトン・プラクターとリング・ブラスターに限り8方向にショットが撃てるようになる。その状態でサブ武器を切り替え続けボムを増やすと、8WAYがなくなることがある。メイン武器・サブ武器とは別扱いなので、リング・ブラスター+フル・ファイヤー+8WAYの同時併用は一見の価値あり。 敵は空中物と地上物に分かれるが、どちらも同一の武器で攻撃できる。対空中、対地上攻撃というような面倒な撃ち分けはない(*3)。 評価点 とにかく派手。最大までパワーアップするとほぼ全画面を覆うような攻撃が多く、敵をなぎ倒していく爽快感を味わえる。地上の敵も空中の敵もいっしょに破壊できるので、面倒な事なしに派手さを堪能できる。ただ、だからと言って最強状態で適当に撃っていればいいという訳ではもちろんなく、攻撃に耐えたり抜けてくる敵も結構いる。武器の特性を理解し、面に応じて使い分けるのが重要。 多彩なパワーアップの組み合わせが、面白い。メイン武器が4系統、サブ武器も4系統の組み合わせは多岐に渡る。弾数重視にするも、バリアーに頼って防御重視にするもよしである。特にフル・ファイアーは武器の特性が大きく変わるので、実質武器がさらに4系統増えたのと同じ(*4)。これはノーマルの状態の武器とまた違った戦闘が楽しめる。 難易度はそう厳しくない。何度か練習すればクリアできる程度の難しさ。裏技だが一応難易度設定はある、敵がかなり硬くなり敵弾も増えるがクリアは可能なレベル。 各ステージは特徴的に作られている、特に8面の泡ばかりが攻撃してくるステージは泡の表現が面白い。※基本的にPCEには拡大縮小機能がなく、ソフトウェア技術で再現しているゲームもある。 BGMも良質揃い。基本的にテンポの速い曲が多いがSTAGE-2の宇宙基地にぴったりなスペーシーな曲やSTAGE-4のピラミッドやモアイが多数出てくるものに当てはまりそうなミステリアスな曲など雰囲気にあった曲は数多い。 サンプリングされたドラムも良い味を出していて全面的に使われている。特にボス戦勝利のファンファーレなどかなり強調されている。STAGE-9のプログレッシブ・ロックな曲にもかなりのテンポで鳴り響く。 問題点 一度撃破されると復帰が難しい。この手のパワーアップ段階が大きいゲームでよくあるが、本作も一度撃破されるとそこからのプレイが格段に厳しくなる。このため、その場復活回数が少ないと残機があまり意味をなさない。特に終盤までくると、撃破された場所によってはかなり厳しい。 もっとも終盤になるとボムがかなり大量にあるので、思い切って頼ってしまうと結構挽回できる事もある。 コンパイル製STGの多くがそうであるように、本作もステージ道中が長い。特に序盤は難度が低く、敵の数も少なめで爽快感に欠けるため、冗長に感じやすい。 サンプリングドラムにメモリを食われたのかBGMやSEはモノラルである。 総評 とにかく多彩で派手な攻撃が特徴のSTG。各攻撃が特徴的で単純に撃つ楽しさがある。難易度もほどほどで、誰でも練習すればクリアできる程度という点がいい。一応キャラクターゲームなのだが、全く原作を無視した点が逆に良さを引き出した、まさしくPCEを代表するSTGである。 移植 版権の問題で移植は絶望的と思われていたが、海外版である『ブレイジングレーザーズ』としてWii/Wii U用バーチャルコンソール(現在は購入不可能)、PS3/PSP用ゲームアーカイブスで配信されているほか、PCエンジンミニにも収録されている。 しかし、日本版『ガンヘッド』では可能だった自機無敵の裏技が使用できなくなっているため注意が必要である。 余談 本作の自機は、原作映画とはデザインが違っている。 OPデモやタイトルなどに自機のロボット形態が出てくるが、原作版ガンヘッドのスタンディングモードとはデザインが違う。 そもそも原作のガンヘッドは戦車形態からロボット形態に変形できる陸戦兵器であり、本作のような飛行ロボでは無い。 一応、ゲームの設定上では本作の機体は「数十年後の改造型ガンヘッド」となっている。また、原作映画でも極短時間だがバーニアで飛行する場面はある。 スタッフロールが終わった後… + ネタバレの為、収納 スタッフロールが終わった後の画面でしばらく待つと「SELECT A・B・A・B・A・B・A・B」と謎の表示が出る。 これは難易度選択画面へ移動するコマンドで、タイトル画面で「セレクトを押しながらI・II・I・II...」と入力することで行ける。ここでは難易度をデフォルトのNORMAL DOGとHARD HUMANの2つから選択できる。 ここで更に先程のコマンドを入力すると、より難しいSUPER MANIAや最高難度のGOD OF GAMEが出現する。 難易度を上げるとタイトルロゴの色が変わり敵の耐久力や攻撃の激しさが増す。特にGOD OF GAMEのそれは必見もの。もっと歯ごたえが欲しいなら挑戦する価値はあるだろう(『ブレイジングレーザーズ』ではタイトルロゴの色は変わらない)。 なお、GOD OF GAMEをクリアしたときにエンディングで流れる曲は、「ひょっとして鬱エンドなのか」と思わせるような選曲である。 本作のプログラムを担当した広野隆行氏(*5)は後にtwitterで「先に作りかけのシューティングゲームがあって、そこでガンヘッドのタイトルを使う事になったので「この自機がガンヘッドです!」という事になった。一応は決定後に自機の画像を少し変えて、「何でガンヘッドなのに空飛んで弾撃ってるんだ?」ということで辻褄を合わせる設定にはしたが、そこはあまり気にせず作っていた」旨を述べている。 ちなみに、その作りかけのシューティングの仮タイトルは 奇しくも「スーパースターソルジャー」というタイトルであった (*6)。 当時のCMでは、映画の一場面が使われていた。 なお、原作映画のスタッフは、後に平成ゴジラシリーズを担当するメンバーでもある。 その中心人物である特技監督の川北紘一は、1998年に刊行された『ゴジラデイズ』内にて「ゴジラ映画はガンヘッドのようにコンピュータ物にする予定だったが、そのガンヘッドが興行的に失敗したので、新たに怪獣を登場させることにした」と語っている。それが同年公開の『ゴジラVSビオランテ』である。 上述通りほぼ映画と無関係の内容なのだが、モアイや脳細胞等世界観は実質『グラディウス』のノリとなっている。 一方で8面の泡ステージは『グラディウスIII -伝説から神話へ-』と同年(発売日的にはこちらが先)である。 海外版『ブレイジングレーザーズ』は『スターソルジャー』のシリーズ作品として数えられている。(参考リンク) 公式ページによると、こちらでは自機名が「Gunhed Star Fighter」という名前となっており、ガンヘッドの要素が残っている。 本作が作り上げた「多彩な武器による派手で強力な攻撃が爽快なSTG」という方向性はこのあとのキャラバンシューティングの原型ともなっている。 ついでに言うと、アーケードSTGリスペクトなどこかで見たことある要素もお約束となった。